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隣国ウクライナを支援してきたポーランドの与党、過半数割れ。

ゼレンスキー大統領ノイローゼ!負け路線に入った。

日本経済新聞 電子版、クリスチャン・サイエンス・モニター(The Christian Science Monitor)、米国の新聞「ブルームバーグ(Bloomberg)」、Kyiv Independentは、隣国ウクライナを支援してきたポーランドは2023年10月15日に、下院(定数460)選挙が実施された。出口調査の集計によると、2015年から政権を担う右派の与党「PiS(Law and Justice party/法と正義」が第1党だったが、過半数に届かない見通しで、「KO(Koalicja Obywatelska/市民連立)」など野党3党が連立を組んで政権を奪取する可能性が出てきたと報告した。

地元メディアは同日夜、出口調査の結果を受けて、8年ぶりの政権交代の可能性があると報じた。

2022年02月にロシアがウクライナに侵攻したとき、ポーランドはすぐにキエフを支援した。

東の隣国との不満の歴史や、難民に対するあからさまな敵意ではないにせよ、最近の反感の実績にもかかわらず、ワルシャワはウクライナ戦争の外交・軍事の中心地となり、戦闘からの安全を求めるウクライナ人にとっての避難所となった。

そして、ロシアがもたらす脅威についてポーランドの予言者たちは、西側諸国に対し、彼らが長年存続の脅威と見てきたこの国について「我々はそう言った」と伝えることができた。

しかし、日曜日に行われるポーランド議会の投票と同様、国政選挙には見方を変える方法がある。

ウクライナの欧州市場への穀物輸送を巡る争いのさなか、ポーランドのPiSは、ウクライナへの軍事援助とウクライナ難民への継続的な支援を次期選挙の選挙争点にしている。そして、ワルシャワとキエフの間で交わされた辛辣な発言の鋭さと頻度は、親ウクライナの西側の合意がモスクワの利益のために崩れる可能性があるという懸念をブリュッセルからワシントンにまで引き起こした。

欧州外交問題評議会ワルシャワ事務所のゾフィア・コストジェワ(Zofia Kostrzewa of the Warsaw office of the European Council on Foreign Relations)は、「欧州各国は戦争疲労を経験しているため、これは欧州全体の合意とウクライナの団結に深刻なダメージを与えている(This is severely damaging to the European-wide consensus and unity in Ukraine, because every country in Europe is experiencing war fatigue,)」「米国は戦争疲労を経験している。 ここはウクライナの最強の同盟国とみなされているポーランドだ。 それは、あまり協力的ではない人たちにどのようなメッセージを送るのでしょうか?(The U.S. is experiencing war fatigue. This is Poland, which has been perceived as Ukraine’s strongest ally. What kind of message does it send to others who are not so supportive?)」と語る。

「ハネムーンは終わりました(The honeymoon is over,)」 「これにより、両国間の関係がどうなるかについて、より現実的な再考が始まりました。(this has started a more realistic rethink about what the relationship between the two countries will be.)」と彼女は付け加えた。

もう、みんな疲れてしまっている。

つまり、プーチンの作戦は、厳しい冬に向けて、長期戦は、ロシアが有利と言うことである。

バイデンも米国で大統領選に突入する。トランプの作戦も、長期戦は、共和党が有利と言うことである。

国内政治が国際化

右翼の法と正義が「ポーランド人の安全な未来」を選挙スローガンに選んだのは偶然ではない。 ポーランド人は、ロシアの対ウクライナ戦争に直接的および間接的に関連して多くの懸念を抱いている。与党はウクライナへの支援を継続するが、ポーランドの利益を犠牲にすることはないと約束している。

EU市場におけるウクライナ産穀物をめぐる確執を引き起こしたのはこうした利害関係であり、ウクライナの穀物生産量の多さから複数の欧州諸国が懸念を抱いていたが、ポーランドは禁制を実施し解除を拒否した数少ない国の一つだった。

ウクライナはこの禁止を巡り、ポーランドに対しWTO(World Trade Organization/世界貿易機関)に提訴を開始した。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy)は、国連での演説でポーランドが「間接的にロシアを支援することで団結を装っている」とほのめかし、外交上の口論をエスカレートさせ、ワルシャワを深く怒らせた。

ゼレンスキー大統領は、このところの急激な変化で、ノイローゼのようだ、完全な負け路線に入った。

「ニューヨークでの国連でのゼレンスキーの演説は非常に悪い印象を与えた」とベラルーシ向けポーランドのテレビ局ベルサットの専門家兼広報担当ミハル・カチェヴィチ(Michal Kacewicz, an expert and publicist at Belsat, a Polish television channel aimed at Belarus)は言う。 ポーランドではそれが恩知らずであると認識され、事実上政治階級全体によって非難された。

一方、ポーランドのアンジェイ・ドゥダ大統領(Polish President Andrzej Duda)は、ウクライナを、他国を引きずり込む「溺れる男」に例えた。 そしてポーランド首相はウクライナへの武器輸出の停止を発表した。

これは「新たな武器」ではなく、現在の契約が尊重されることを意味するものであることを明らかにするために声明を撤回したが、被害は生じた。 ポーランドの外務大臣も、ハンガリーの外務大臣と同様、今月キエフで開催されたヨーロッパのトップ外交官の歴史的な会合を欠席した。

しかし、その後はもう無い

数少ない隣国の友を敵にしてしまった。

穀物関連政策は、与党の主要な支持層である農民に直接影響を与える。そして、PiSの最大の挑戦者は元欧州理事会議長でポーランド首相のドナルド・トゥスク(former European Council President and Polish Prime Minister Donald Tusk)率いるリベラルな市民連合だが、与党は連立の可能性がある反ウクライナの極右政党(anti-Ukrainian, far-right party)である連合とも戦わなければならない。 保守派有権者のパートナーであり、直接の競争相手でもある。
アナリストらは、こうした選挙の計算と、ウクライナが欧州共同市場に参加した場合、長期にわたる紛争を予感させる穀物問題がキエフとの紛争の舞台を設定したと述べている。

これでは、ゼレンスキー大統領のウクライナがロシアに勝てない。

EUと米国が兵士を送る?

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR152R60V11C23A0000000/
https://www.csmonitor.com/World/Europe/2023/1013/As-Poland-votes-its-close-partner-Ukraine-becomes-a-political-football
https://www.bloomberg.com/news/features/2023-10-11/poland-election-2023-what-s-at-stake-in-the-polish-presidential-contest
https://kyivindependent.com/rising-far-right-pushes-warsaw-to-act-tough-on-ukraine/

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