株価は金曜日に下落し、2023年で最悪の週を終えた。

2023年2月25日 17:07

米国のWSJ(Wall Street Journal/ウォールストリート・ジャーナル)(電子版)は2023年02月24日に、最近のデータは、FRBが今年後半に利下げを行う可能性があるという考えを弱めるものだった。

米国株は2023年02月24日金曜日に、今年最悪の週間パフォーマンスを記録し、後退した。

S&P500種株価指数は42.28ポイント(1.1%)下落し、3970.04となった。テクノロジーが盛んなナスダック総合株価指数は195.46ポイント(1.7%)下落し、11394.94となった。優良株のダウ平均は336.99ポイント(1%)下落の32816.92。この3つの株価指数はいずれも2%以上下落し、2023年以降で最大の下げ幅を記録した。

今回の下落は、市場にとって波乱の幕開けとなる最新の出来事になった。主要株価指数は、インフレが緩やかになり、FRBが今年後半に利下げに踏み切る可能性があるとの見方から、2023年のスタート時には上昇したが、ここ数週間はその見通しが不透明になっている。

米国では予想を上回るインフレと景気の底堅さを示す報道が相次ぎ、FRBが物価上昇圧力を抑えるために積極的な金融引き締め策を維持する可能性を残しているため、投資家の熱気は急速に冷めているのだ。

LPL Financialのチーフ・グローバル・ストラテジスト、クインシー・クロスビー(Quincy Krosby, chief global strategist for LPL Financial)は「市場は再調整を行い、物価安定への道筋が障害に満ちていることを認めつつある。」「市場は、FRBがインフレを退治し、景気を悪化させなければならないので、注意するように言っているのだ。」と述べた。

2023年02月24日金曜日には、そうした心配に拍車がかかった。

2023年01月の個人消費支出指数は、エコノミストの予想を上回った。

FRBがインフレの指標として望ましいと考える、食品とエネルギーを除いたコア値は、前年比4.7%増であった。これは、4.4%の上昇というコンセンサス予想を上回った。

短期国債の利回りは、投資家の金利期待に密接に反応し、強いインフレデータの発表後、金曜日に過去10年以上見られなかったレベルまで上昇した。年物国債の利回りは4.803%に上昇し、2007年以来の高水準となった。

一方、10年物国債の利回りは2023年02月23日木曜日の3.879%から金曜日には3.948%に上昇した。価格が下がると債券利回りは上昇する。

トレーダーが金利の行方に賭けるために使用する連邦資金先物は、2023年02月24日金曜日、中央銀行が1ヶ月前にほとんどの投資家が予想していたよりも大幅に金利を引き上げるという賭けを反映していた。

「金融政策とその方向性に対する認識は、劇的に変化した」と、CIBC Private Wealth USのチーフ・インベストメント・オフィサー、デビッド・ドナベディアン(David Donabedian, chief investment officer at CIBC Private Wealth US)は言う。「02月01日に終了したFRB会議の直後に人々が予想していたものと比べれば、現在予想されているものはより現実的なものだ、と彼は言う。

それでも、多くの人が予想していたよりも、金利上昇に直面している経済の耐久性が証明されているため、一部の投資家は、FRBが経済に大きな痛みを与えることなくインフレを抑制することができるのではないかと希望を持ち始めている。

「ゴルディロックス(Goldilocks)とまではいかないが、今のところ成長が維持され、インフレ率が下がり続け、FRBが金利を緩和できる環境が整えば、かなり良い環境だ.」と、メディオラナム・インターナショナル・ファンズの市場戦略責任者ブライアン・オレイリー(Brian O’Reilly, head of market strategy at Mediolanum)は述べた。

ボーイング(Boeing)は、787ドリームライナー(787 Dreamliner jets)の納入を書類上の問題で停止したため、株価はUS$9.98(4.8%)下落のUS$198.15となり、金曜日のダウの下落をリードした。

ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(Warner Bros. Discovery)の株価は、エンターテインメント大手の同社の四半期収益が予想を下回り、同社の最高経営責任者が米国の広告市場は依然として非常に厳しいと警告したため、18セント(1.1%)下落のUS$15.55となった。

株価は金曜日に下落し、2023年で最悪の週を終えた。

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