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科学の美しさ、不思議さが研究者の幸福度を高める。

Nature Briefingは2022年03月17日に、研究している現象に感謝することで、科学者は挫折を乗り越えられる。

科学者が仕事の中で驚きや畏怖、美しさを経験することは、仕事の満足度の高さや精神的健康の向上と関連していることが、研究者による国際調査で明らかになったと報告した。

ワシントンDCにあるアメリカ・カトリック大学の社会学者であるブランドン・ヴァイディヤナサン(Brandon Vaidyanathan, a sociologist at the Catholic University of America in Washington DC)らは、主に生物学者と物理学者であったインド、イタリア、イギリス、アメリカの科学者3,000人以上から回答を集めた。

彼らは参加者に、仕事のやりがいや職場の文化、COVID-19パンデミックの経験、科学における美学の役割について質問した。その結果、科学者は合理的で論理的な存在であるという戯画からかけ離れ、「美というものが本当に重要である」ことが明らかになったと、ブランドン・ヴァイディヤナサンは言った。

Beautiful science: Barchart showing survey results of physicists and biologists on how they encounter beauty in their work.

Source: Work and Well-Being in ScienceSource: The Catholic University of America.

https://time-az.com/main/detail/76469

「それは科学の実践を形成し、あらゆる種類の幸福な結果と関連しているのです」と言う。

The Work and Well-Being in Scienceの調査によると、回答者の75%が研究している現象に美しさを感じ(see ‘Beautiful science’)、62%がこのことが科学的キャリアを追求する動機になっていることがわかった。

また、調査対象者の半数は、困難や失敗を経験したときに、美しさが忍耐を助けると答え、57%は美しさが科学的理解を向上させると回答している。

「科学的な洞察を経験するとき、それは音楽のハーモニーと同じ脳内動作を引き起こし、他の芸術と同じようにその洞察を喜びとすることができます。」とブランドン・ヴァイディヤナサンは述べている。

スペインのバレンシアで学術的なメンタルヘルス・コンサルタントを務めるデジレ・ディッカーソン(Desiree Dickerson, an academic mental-health consultant in Valencia, Spain)は、この調査に反映された美の重要性を見ても驚かなかったと言う。。

彼女の物理学者の夫も同じで、「それは科学的探求の真の原動力であり、日々の仕事の中で畏敬の念を体験することで、より健康で幸せな気分になれるのです。」と彼女は述べている。

科学者は自分の仕事に美しさを見いだすことで、困難を克服することができるが、仕事の多くの側面がその経験を阻害することがある。管理責任への対応、助成金申請書の作成、論文作成のプレッシャーなど、すべてが科学の美を評価する妨げになるとブランドン・ヴァイダイアナサンは言う。

調査によると、全体的に科学者の幸福度は中程度に高く、72%が自分の仕事にほとんど、あるいは完全に満足していると答えている。しかし、そこには大きな格差があった。

また、大学院生の25%が深刻な心理的苦痛を感じていると答えたのに対し、上級研究者のそれはわずか2%であった。

「学生はかなりひどい状態です。」と、デジレ・ディッカーソンは言う。「そして、この物語が常態化していることが心配です。絨毯の下に押し込めるべきではありません。」

ブランドン・ヴァイディヤナサンは、在職中の教員と学生の間に精神衛生上の差があることは予想していたが、これほど深い差があるとは思っていなかったという。調査対象者の大半は仕事のストレスに対処しているようだが、悩んでいる人に注意を払うことは重要ですある。「そのような心配を些細なこととして片付けるわけにはいきません」と、彼は言う。

そういえば、友人から私は全くストレスを感じないと言われた。


わたしは馬鹿か?と聞くと、ストレスの解消が高速なのだろうと言われた。

そういえば、私は美しいものが大好きである。

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