ヨーロッパの海運・港湾における船舶の混雑。サプライチェーン・パニック!
ドイツのインフォグラフィクスを紹介しているハンブルク(Stadt Hamburg)にあるStatista GmbHのデータ・ジャーナリスト(data Journalist)でSenior Datenredakteur(シニアデータ編集者)のマティアス・ヤンソン(Matthias Janson)の報告として2022年06月10日に、現在、ヨーロッパのロッテルダム(Rotterdam)港とアントワープ(Antwerpen)港の前には、タンカーやコンテナ船が渋滞している。
これは、船舶のオンライン追跡ポータルサイトFleetMonから抽出した現在の地図に基づくStatistaのグラフィックで示されている。
さらに北のエルベ川河口沖(Elbmündung)には、貨物船も多数係留され、入港許可を待っている。
マップのセクションでは、世界経済が現在再びコンテナ輸送の遅れによる影響をより強く受けていることを表している。
日本にいると、このような状況はほとんど知られていない。
https://time-az.com/main/detail/77067
私は、ライン川に海難事故多発地帯としてローレライは歌にもなっているが、実際にローレライで貨物船は横転し、沈んだのを目撃したことがあり、びっくりしたことがある。
IfW(Kieler Institut für Weltwirtschaft/キール世界経済研究所)がまとめた「キール貿易指標(Kiel Trade Indicator)」によると、現在、世界の貨物輸送能力の約2%がドイツ、オランダ、ベルギーの港から北海に滞留しているという。IfWによると、被災した船は荷物の積み下ろしができなくなる。「ドイツの湾内には、総容量約15万個の標準コンテナを搭載した大型コンテナ船が10数隻、ハンブルク(Hamburg)やブレーマーハーフェン(Bremerhaven)に寄港するのを待っている。
ロッテルダム港とアントワープ港の沖合では、状況はさらに劇的だ」とIfWは伝えている。
このStatistaのグラフィックが示すように、上海港(Shanghai)と隣接する浙江省(Provinz Zheijang)の外でも、貨物船やコンテナ船が何週間も渋滞している。交通渋滞の原因は、中国政府による厳しい封鎖措置にあった。そのため、世界最大の港湾は現在、大幅に少ない人員で運営されている。
上海のロックダウンは、世界中の海運に影響した。
2ヶ月は、世界大混乱、なんてことを中国はしたのだ!
つい最近まで、中国経済全体がコロナ規制の一部に悩まされていた。それが緩和された今、状況は再び好転している。
2022年05月の輸出は大幅に増加した。
Fleetmonは、船舶のAIS(Automatic Identification Systems/船舶自動識別装置)信号を利用して、交通量を表示する。
船舶の航行データを無線でやり取りするために使用される。20m以上の船はAIS信号を送信しなければならない。船名、船舶の種類、GPS位置、寸法などのデータを送信する。
サプライチェーン・パニック!は恐ろしい。