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大英図書館がサイバー攻撃を受けたようだ。

ArtDailyは2023年11月05日に、ロンドンにある大英図書館(British Library in London)は、普段は静かな書斎の場であり、閲覧室は作家や学者、学生たちで埋め尽くされ、約1億7000万冊の蔵書の山に囲まれていることが多い。

しかし今、図書館はほとんど静まり返っている。

2023年11月04日土曜日、図書館は「サイバー事件(cyber incident)」に見舞われた。それ以来、図書館のWebサイトはダウンし、学者はオンラインカタログにアクセスできない。図書館のWi-Fiも使えなくなり、職員はコンピュータの電源を入れることができなくなった。

ギフトショップは営業しているが、現金を持っている人が大英図書館ブランドの鉛筆などの装身具を買えるだけである。

図書館の利用者の中には、締め切りが迫っている作家も多く、影響を受け始めている。

今週行われたインタビューで、クラシック音楽に関する近刊の著者、ケンブリッジ大学の講師、2人の大学院生、シェイクスピア学者など、図書館の常連利用者7人が、図書館は実質的にデジタル化以前の時代に逆戻りしたと語った。

現在、図書館の「貴重書・音楽」閲覧室のスタッフによると、本を注文するには、数百冊あるハードカバーの本や外部のウェブサイトで目録番号を調べ、その番号を伝票に書いて司書に渡す。本が利用できるのは、図書館の本館に保管されている場合のみである。

大英図書館で起きた事件は、イギリスで注目されるニュースになる傾向がある。
大英図書館のコレクションには、マグナ・カルタ(Magna Carta)のコピー2部、ヘンリー8世の個人的な聖書の1部(one of King Henry VIII’s personal Bibles)、シェイクスピアのファースト・フォリオ5部(five copies of Shakespeare’s First Folio)、ビートルズの手書きの歌詞の一部(some of the Beatles’ handwritten lyrics)といった美術品が含まれている。

しかし、大英図書館はこのエピソードについて、かつてツイッターとして知られていたソーシャルメディア「X」で簡単なコメントを発表したのみである。

2023年10月31日火曜日には、図書館は「サイバーインシデントの結果、大規模な技術障害が発生しています。これは、当館のウェブサイト、オンライン・システムおよびサービス、そして公衆Wi-Fiを含む一部のオンサイト・サービスに影響を及ぼしています。」と声明を発表した。

この声明は、図書館の職員がイギリスのナショナル・サイバー・セキュリティ・センター(Britain’s National Cyber Security Center)とともに事件を調査していると付け加えた。

2023年11月03日金曜日、図書館の広報担当者は電子メールで、これ以上のコメントはできないと述べた。実際に攻撃があったかどうかについての質問には答えなかった。

2023年11月02日木曜日に博士課程の研究のために図書館を訪れていた29歳のジェシカ・ボイオール(Jessica Boyall)は、何がシャットダウンを引き起こしたのか、利用者仲間と推測していたという。「ここではこんなことは起きないわ。」「みんな噂をするんです。」

その間、彼女は今週の仕事の計画を変更した。「本を読む必要のない仕事をしようと思っています。」と彼女は言った。

情報が乏しくても、ヨーロッパの他の図書館は大英図書館が意図的な攻撃の犠牲になったと想定していた。
スコットランド国立図書館の広報担当者(A spokesperson for the National Library of Scotland )は、「大英図書館への攻撃を受け」、「当館のサービスとコレクションの継続的な監視と保護を強化している。」と電子メールで述べた。

図書館がサイバー事件に直面するのはこれが初めてではない。
今年、サイバー犯罪者はドイツの国立図書館を標的にしたが、同図書館のフランク・ショルツ事務局長(Germany’s National Library, although its director general, Frank Scholze)は金曜日の電話インタビューで、職員は「撃退」できたと語った。

「図書館はこれまで標的にされることはありませんでした。」「しかし、これは変わりつつあるようだ。」

図書館や学者を覆っても、犯罪者には何も利益は産まない。

キングス・カレッジ・ロンドンでサイバーセキュリティ教育の講師を務めるタスミナ・イスラム(Tasmina Islam, a lecturer in cybersecurity education at King’s College London)は、図書館を攻撃する動機は金銭的なものである可能性があると電子メールで述べた。

「サイバー犯罪者は、利用者の個人情報を含め、図書館から多くの情報にアクセスすることができる。図書館はまた、「電子書籍、研究論文、さまざまな知的財産を保管しており、サイバー犯罪者はこれらすべてを違法配信のために悪用することができる」とイスラムは付け加えた。

「大英図書館の事件は、他の図書館や機関に対し、自分たちのセキュリティ対策を徹底的に評価するようにという警告となった」と彼女は述べた。
さらに。身代l要求の可能性もある。

今週の図書館で、ある職員はこの事件を「悪夢」と表現し、職員は何がなぜ起こったのか当惑していると語った。

図書館の利用者全員がこの中断に悩まされているわけではないようだ。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのシェイクスピア研究者であるエリック・ラングレー(Eric Langley, a Shakespeare scholar at University College London)は、停電を「独特の解放感」を感じたと語った。いつもは、図書館の蔵書から何世紀も前の英語の本を読みながら、ノートパソコンで他の本を見て一日を過ごすのだという。

今週はそれができなかったので、吟遊詩人の作品を読んでいただけだという。

「数日間、私とシェイクスピアだけです」と彼は至福の笑みを浮かべた。とはいえ、「これ以上続いたら、大変なことになる。」と彼は付け加えた。

もし、大英図書館のデータが崩壊し、再構築不能になったら、やろうとすれば、難しく無い。

昔、子供の頃に、世界中のデータに、ランダム係数を掛けたらどうなるかと考えたことがあった。

この記事はニューヨーク・タイムズ紙に掲載され記事を許可を受けて、ArtDailyが転載した。

私はArtDailyから、数年前から2年前まで「Flashback」のデータを翻訳し、紹介してきたが、一切クレームがなかった。さらにニューヨーク・タイムズ紙に掲載され記事を許可を受けて、ArtDailyが転載した記事も面白いと翻訳して紹介していたが、問題を指摘されたことがないので、今回も大丈夫だろうと安心している。

https://artdaily.cc/news/163779/An-apparent-cyberattack-hushes-the-British-Library
https://www.nytimes.com/2023/11/03/arts/british-library-cyber-attack.html

https://twitter.com/IAAS_Forum/status/1719723468739199455


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