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台湾のIC設計上位10社、2023年第3四半期売上高は過去最高。

アジア経済ニュースNNA ASIAは2023年12月22日に、台湾の市場調査会社である集邦科技(Trend Force/トレンドフォース)が2023年12月20日発表したレポートによると、2023年第3四半期(07~09月)の世界IC設計企業上位10社の合計売上高は、前四半期比17.8%増のUS$447億3,700万(約6兆3,900億円)で過去最高だった。

スマートフォンやノートパソコンの在庫調整が一段落したことに加え、生成AI(人工知能)向けチップや電子部品の出荷拡大が追い風となった。

台湾企業は3社が上位10位に入った。聯発科技(MediaTech/メディアテック)は8.7%増のUS$34億7,400万で、5位を維持した。Wi-Fi(ワイファイ)やスマホ、ノートパソコン用のパワーマネジメントIC(PMIC)の在庫確保の動きが広がったことが、売り上げ増につながった。

7位の聯詠科技(Novatec Microelectronics/ノヴァテック・マイクロエレクトロニクス)は7.5%減のUS$9億1,300万。取引先が前倒しで在庫確保を行った影響で、4四半期ぶりに減収となった。

瑞昱半導體(Realtech Semiconductor/リアルテック・セミコンダクター)は1.7%減のUS$8億4,200万で8位だった。

1~3位はいずれも米企業で、上から順にエヌビディア(Nvidia)、クアルコム(Qualcomm)、ブロードコム(Broadcom)となった。

集邦科技は、下半期(7~12月)に入り半導体を使った最終製品の在庫確保が進んでいることや、世界中でLLM(Large-Scale Language Model/大規模言語モデル)の開発が活発化していることを挙げ、第4四半期(10~12月)の世界IC設計企業上位10社の売上高も拡大が続くと見込んいると予測した。

日経クロステックは2021年12月27日に、米国の市場調査会社IC Insightsによると、2021年の半導体企業の世界売上高ランキングにて、サムスン電子が米国Intel(インテル)を抑えて世界1位になる見通しという。サムスン電子が実際トップに立てば、18年以来、3年ぶりの首位奪還になると報告していた。

また、ファウンドリー市場で世界シェア2位の韓国のSamsung Electronics(サムスン電子)も絶好調であったと報告していた。

長らく懸案となっていた米国への投資を2021年11月末に決め、約US$170億を投資し、米国テキサス州テイラー(Taylor, Texas)市に同州オースティン(Austin, Texas)工場に次ぐ第2のファウンドリーを建設する。テイラー市の工場は、2024年下半期の稼働目標とする。

さらに、韓国の平沢(ピョンテク)や華城(ファソン)、器興(キフン)にあるサムスン電子の半導体工場でも生産ラインや事務棟の増設を進めている。サムスン電子は生産能力を今の2倍以上に高め、幅広い企業からの受託生産に応えたい考えだと報告した。

ただし、台湾の集邦科技によると、2021年07~09月期の半導体ファウンドリー市場シェアはTSMCが53.1%(前期52.9%)で圧倒し、サムスン電子は2位の17.1%(前期17.3%)だった。TSMCも2024年までにUS$1280億の巨費を投じて、米国のアリゾナ州や日本の熊本市に生産拠点を確保している。

https://www.nna.jp/news/2606342
https://www.design-reuse.com/news/54875/q2-2023-revenue-top-10-global-ic-houses.html
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01231/00050/

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