見出し画像

空気力学と飛行の安定性を研究するために紙飛行機を使った実験。

米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2022年03月23日に、空気力学(aerodynamics)と飛行の安定性(flight stability)を研究するために紙飛行機を使った実験が行われ、その研究データから新しい空力モデルやフライトシミュレーターを開発したと報告した。

ドローンを飛ばす人。ドローンを開発する人。eVTOL(electric Vertical TakeOff and Landing/電動垂直離着陸機)を開発する人。UAM(Urban Air Mobility/アーバン・エア・モビリティ)を開発する人は、高い実機の前に、紙飛行機を研究しましょう。トンデモないことの発見があります。

紙飛行機が飛ぶ性質は、空気力学や飛行の安定性について科学者に多くのことを教えてくれる、とニューヨーク大学(New York University)のNSFの助成研究者は述べている。

研究者たちは、紙飛行機を使った一連の実験を行い、その結論を導き出した。

https://time-az.com/main/detail/76499

この研究は、ドローンのような空飛ぶ乗り物の開発に影響を与える可能性がある。研究チームの研究は、Journal of Fluid Mechanics誌に掲載された。

「この研究は、良い紙飛行機とは何か、特にスムーズな滑空には何が必要かという単純な好奇心から始まりました。」「このような基本的な疑問に対する回答は、子供の遊びとはほど遠いものでした。紙飛行機が水平飛行を維持するための空気力学は、従来の飛行機の安定性とは全く異なることが分かりました。」と、この研究の著者であるレイフ・リストロフ(Leif Ristroph)は述べている。

紙飛行機は、重力と適切な設計に依存してうまく滑空する。

「鳥は楽々と滑空し、急上昇しますが、紙飛行機も適切に調整すれば、長距離を滑空することができます。」「意外なことに、この一見単純だが微妙な滑空飛行を予測する優れた数学モデルはこれまで存在しませんでした。」と共著者のジェーン・ワン(Jane Wang)は付け加えました。

「紙飛行機は、デザインや構成が地味に見えますが、しかし、紙飛行機は、作るのは簡単ですが、驚くほど複雑な空気力学を含んでいます。」とレイフ・リストロフは述べている。

研究チームは、質量中心の異なる紙飛行機を飛ばし、水槽に降下する紙飛行機を観察し、そのデータをもとに新しい空力モデルを開発し、飛行運動をうまく再現するフライトシミュレーターを開発した。

グライダーを成功させるための重要な基準は、重心が、「ちょうどいい場所にあることです。」とレイフ・リストロフは言う。「優れた紙飛行機は、前縁を何度も折り曲げたり、ペーパークリップを追加したりして、これを実現していますが、これにはちょっとした試行錯誤が必要です。空気力学的な力や圧力中心の位置は、安定性を確保するために飛行角度によって変化するのです。」

「研究チームが紙飛行機で発見した効果は、航空機の翼として使われる従来の翼では起こらず、その圧力中心は飛行中に発生する角度にわたって固定されたままです。」「圧力中心の移動は、薄くて平らな翼に特有の特性のようで、結局これが紙飛行機の安定した飛行の秘密なのです。」とレイフ・リストロフと言う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?