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ペンタゴンのリーク文書がワイルドな噂を共有。

世界のレポートを紹介する「VICE」は2023年04月12日に、「クレムリンは、プーチンが化学療法を受けている間に戦争を『投げ出す』ことを計画している。」と言う噂があると報告した。

このような極秘文書の漏洩が起こると、訳のわからない噂が先行する。

リークされた文書では、プーチンが癌治療で気を取られている間に、クレムリンのトップ将軍が戦争を妨害し、終わらせることを示唆したと書いている。

しかし、ペンタゴンのリーク文書を混乱させ、情報を撹乱することも重要になるために、もうどんな情報も信じられなくしようとしている。

流出した国防総省の文書には、ロシアのトップ将軍が、プーチンが化学療法を受けている間にウクライナでの戦争を「投げ出す」ことを謀議しているという噂が含まれている。

しかし、プーチンの癌治療自体が、嘘まみれのウクライナの諜報機関が流したものである。

先週、国防総省の情報報告書の機密文書が、Discordで流出した後、TelegramとTwitterに流れた。

このリークは、安全な場所から取り出される前にプリントアウトされ、写真に撮られたようであると言う。

ウクライナでの部隊の動きや死傷者に関する情報とともに、文書には、世界中のさまざまな情報源からの短い断片的な情報を集めたデイリー・インテリジェンス・ブリーフィングも含まれている。

その中には、ロシアのパトルシェフ国家安全保障会議長官(Russian National Security Council Secretary Nikolay Patrushev)とヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長(Russian Chief of the General Staff Valeriy Gerasimov)は、プーチンが癌の治療を受けている間に妨害する計画を立てていることを示唆するスライドもあった。

このような文書は、インテリジェンスがページに書き込まれるとどのような形になるのか、そして米国の指導者たちが意思決定の一助としてどのような情報を使っているのかを照らし出している。すべての文書には、その文書がどのように収集され、誰のためにあるのかを説明する速記録のような役割を果たす文字列が含まれている。ロシアが「戦争を投げ出す」というメモの一番上にある文字列は、(TS//SI//REL TO USA, FVEY/FISA)である。

これは、この文書が最高機密(top secret/セキュリティ分類/its security classification)であり、通信の監視(SI)によって収集され、米国または他の「ファイブ・アイズ(Five Eyes)」諸国の最高機密セキュリティクリアランスを持つ人々に公開され、スパイの法的パラメータを設定する外国情報監視法の指導の下で収集されたことを意味しているという。

「ファイブ・アイズ」とは、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、イギリスの5カ国による情報同盟のことで、この情報は、トップシークレットのクリアランスを持つこれらの国の人々が入手できる情報であるが、この特定のメモは、ペンタゴンの高官向けに作られたものであった。文書によれば、この噂の出所は、クレムリン関係者と接触できる情報源を持つウクライナ人関係者であるとしている。

前にもそのような情報はあったが、全て嘘であった。

文書には、米国諜報機関がこの噂が真実であることを確認したという記述はないが、ある時点で、通信を監視するスパイ機関がこの噂を聞き、ペンタゴンの関係者に伝える価値があると判断したのだという。

ほら、ボロが出た。

「クレムリン当局にアクセスできる正体不明のロシアの情報源から情報を得た【情報源】によると、ロシアはロシアのタガンログ(Taganrog)からウクライナのマリウポリ(Mariupol)に資源を転用し、南部戦線に注意を集中する計画だった。」とメモには書かれている。
「【情報源】によると、『攻勢』の計画は...ロシアの国家安全保障会議長官ニコライ・パトルシェフ(Russian National Security Council Secretary Nikolay Patrushev)とロシア参謀総長ヴァレリー・ゲラシモフがプーチン(Russian Chief of the General Staff Valeriy Gerasimov)を妨害するために考え出した戦略であると疑われていた。」

ウクライナでの1年以上の戦争の後、キフ(Kyiv)は国の大部分を防衛することに成功した。ロシアは東部で停滞しており、バクムート(Bakhmut)市を奪取しようとして行き詰まっている。モスクワの死傷者は増え続け、弾薬も尽きている。

国防総省の文書が流出する前、ウクライナはロシアを国から追い出すために反攻する計画を立てていた。

流出した文書にはキエフの計画の一部が含まれており、現在はそれを変更したと言われている。

そして、このメモは、プーチンが癌であるという長年の噂に言及している。「【情報源】2023年02月22日に、ロシア参謀総長ヴァレリー・ゲラシモフが攻勢を妨害する努力を続ける予定であると報告され、プーチンが化学療法を開始するとされる2023年03月05日までにいわゆる特別軍事作戦を「投げ出す」ことを約束し、そのために戦局に影響を与えることができなくなると指摘した。」

クレムリンはプーチンの健康状態について口を閉ざしているが、プーチンが癌になったという噂は昔からある。

しかし、それはウクライナの諜報局が流したものであり、信憑性は確認されていないし、そのような噂は、膨大に流されている。

プーチンは国営メディアで常に存在感を示しているが、時には長期間姿を消すこともあり、外部からは長い間、彼が癌の治療を受けているのではないかと推測されてきた。彼は70歳で、キエフの情報機関は繰り返し彼が病気だと言っているが、その説を支持する具体的な証拠はない。

プーチンが病気で、クレムリンのトップレベルで争いが起きているという考えは、西側の情報機関ではポピュラーなものである。

しかし、外部の目から見れば、それは噂や憶測に過ぎない。具体的な証拠と、他の十数件の情報文書の文脈がなければ、リークされた文書の小さな1段落がどれほど信頼できるものなのか知ることはできない。

金も武器もないウクライナが戦えるのは、噂と嘘情報である。

https://www.vice.com/en/article/7kxvpb/leaked-pentagon-docs-share-wild-rumor-kremlin-plans-to-throw-putins-war-while-hes-getting-chemo
https://bja.ojp.gov/program/it/privacy-civil-liberties/authorities/statutes/1286
https://www.vice.com/en/article/bvmpa4/vladimir-putin-wagner-ukraine

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