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トランスジェンダー男性の卵子を採取し、体外で成熟させることに成功。

MITテクノロジーレビュー(MIT Technology Review)は2022年05月06日に、イギリスのエディンバラ大学(University of Edinburgh)の研究チームは、テストステロン療法(testosterone therapy)を受けているトランスジェンダー男性(transgender men)の卵巣から卵子を採取し、体外で成熟させることに成功したと報告した。

この手法はトランス男性に対してだけでなく、不妊に悩む人たちにも役立つ可能性があると報告した。

卵巣内には何十万個もの未熟な卵子があり、一種の冬眠状態になっている。毎月1個ずつ成熟した卵子が放出され、精子と受精すれば胚となる。イギリスの研究チームはこのほど、トランスジェンダー男性(トランス男性)の卵巣から卵子を採取し、完全な体外プロセスで、受精の準備を整えることに初めて成功したと発表した。

https://time-az.com/main/detail/76806

これに成功したのは、イギリスのエディンバラ大学の生殖生物学者(reproductive biologist)、イヴリン・テルファー(Evelyn Telfer,)教授率いる研究チームで、今回の成果は、排卵を停止させるテストステロン療法を長年続けたトランス男性から、生存可能な卵子が得られる可能性を示している。

つまり、子どもを望むトランス男性が、ジェンダー肯定医療を中断して、身体的あるいは精神的苦痛を伴うこともある経膣エコー検査や女性医療クリニック、女性ホルモンに基づく治療などを受けなくても済むようになる、ということである。
イヴリン・テルファー教授は、コロラド州デンバー(Denver, Colorado)で3月に開催されたSRI(Society for Reproductive Investigation/生殖調査学会議)で、まだ査読を受けていないこの研究結果を説明した。

トランス男性は、出生時に女性に割り当てられたが、男性を自認している。 一部のトランス男性は、顔ひげや体毛、低い声など、より男性的な特徴を発達させるために、男性ホルモンのテストステロンを使ったジェンダー肯定医療を受ける。この際の治療方針はさまざまで、本人の希望や、医療行為を開始する年齢によって異なる。

ジェンダー肯定医療を選びながらも、いつか実子を持つという選択肢を望む人には、いくつかの選択肢もある。例えば、大人であれば、自分の卵子を凍結できる。しかし、そのためには通常、テストステロン治療を中止して月経周期を復活させる必要があり、数カ月かかることもある。さらに、ホルモンを利用した医薬品を使用して卵巣を刺激し、複数の成熟した卵子を放出させ、その後、経膣プローブを使用する外科的処置でそれを採取する必要がある。
メイヨー・クリニックの生殖内分泌学者さミール・ババイェフ(Samir Babayev, a reproductive endocrinologist at the Mayo Clinic in Rochester, Minnesota)医師によると、この手術はトランス男性にとって特に苦痛を伴う可能性があるという。さらに、テストステロン療法を数カ月間中断すると、疲労や気分の変化、睡眠障害を引き起こす可能性がある。

ワシントンD.C.にある非営利団体「NCTE(National Center for Transgender Equality in Washington, DC./全米トランスジェンダー平等センター)」の上級組織者であるD・オヘダ(D. Ojeda, senior national organizer at the National Center for Transgender Equality)は、多くのトランス男性が、そのような困難を避けて自分の子どもを作れるようになりたいと願っていると言う。

人間は複雑だな〜
人間以外で、このようなことを望む動物はいるのだろうか?

これは、進化だろうか?多分そうだろう。

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