見出し画像

イーサリアムのデンクン・アップグレードが稼働。

CoinDeskJapanは2024年03月14日に、待望のイーサリアムブロックチェーンのデンクン(Dencun)アップグレードによって、レイヤー2(layer-2)プロトコルでのより安価なトランザクション(取引)は可能になったが、イーサリアムネットワーク(Ethereum network)に関連する暗号資産のパフォーマンスはまちまちであった。

MATIC(Polygon/ポリゴン)、ARB(Arbitrumアービトラム)はアップグレード前に8%~10%上昇したが、アップグレードが始まる協定世界時(UTC)13時55分までには上昇幅を縮めていた。どちらも過去24時間では依然として6~7%上昇している。一方メティス(METIS)は2%上昇しており、取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)の1.5%上昇を上回っている。
イミュータブルX(Immutable X)とセロ(Celo)は下落した。

STRK(Starknet/スタークネット)はアップグレードが稼働するまで下落していたが、その後10%近く上昇し、下落を帳消しにた。

スタークネットはX(旧Twitter)に、デンクンが可能にする手数料削減の恩恵を受ける「ブロブ」内の最初のデータバッチをすでに送信したと投稿した。このネットワークの開発を支えるスタークネット財団(Starknet Foundation)も2024年03月12日に、ユーザーのコストをさらに削減する計画を発表した。

OP(Optimism/オプティミズム)も10%近く上昇したが、デンクンに先立って競合する暗号資産よりも大きく下落し、この日の上昇率は2%未満だった。ゲームに特化したレイヤー2であるIMX(Immutable X/イミュータブルX)は上昇が短期間で終わり、6%下落した。セロ(CELO)は7%下落したが、イーサリアムブロックチェーンのネイティブトークンであるETH(Ethereum/イーサリアム)はUS$4000(約60万円、1ドル150円換算)弱でほぼ変わらない水準だった。

イーサリアムに調整の可能性

イーサリアムエコシステム(Ethereum ecosystem)にとって直近1年近くで最大の節目と考えられているデンクンでは、混雑で評判が悪くなっているイーサリアムブロックチェーンにデータを保存する新しい方法が導入された。この変更により、レイヤー2ネットワーク上のトランザクションコストが数セントに削減されるため、活動が活発化してより多くのアプリケーションが集まることが期待されていた。

イーサリアムとレイヤー2の暗号資産はデンクン稼働までの数週間に好調に推移していたが、QCPキャピタル(QCP Capital)は、アップグレードへの期待が過ぎ去ったことと、近い将来にアメリカで現物イーサリアムETF(上場投資信託)が承認される可能性が低下したことにより、イーサリアムが調整に見舞われる可能性があると指摘した。暗号資産市場の調整は、少なくとも10%の下落になることが多い。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Arbitrum’s ARB, Polygon’s MATIC Lead Gains as Ethereum’s Dencun Upgrade Goes Live

Krisztian Sandor

Krisztian Sandor recently graduated from NYU's business and economic reporter program as a Fulbright fellow and worked with Reuters and Forbes previously. Originally from Budapest, Hungary, he is now based in New York.

https://www.coindeskjapan.com/223770/?utm_source=onesignal&utm_medium=push&utm_campaign=onesignal
https://www.coindesk.com/markets/2024/03/13/arbitrums-arb-polygons-matic-lead-gains-as-ethereums-dencun-upgrade-goes-live/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?