見出し画像

NY市地下鉄。無賃乗車型初で、新改札を導入。

Mashup Reporterは2023年06月10日に、ニューヨーク市地下鉄で、改札の回転式バーを飛び越え無賃乗車する人々が後を絶たないことから、新たなテクノロジーを搭載した改札機を試験的に導入した。

しかしSNSでは、新テクノロジーの導入で、早くもハック術が拡散され、不正乗車がより簡単になったと話題となっていると報告した。

「新しいニューヨークのターンスタイルハック(turnstile hack)」とキャプションのついた動画では、投稿主が扉の内側に備え付けられたセンサーに手をかざして、いとも簡単にドアを開ける様子が撮影されている。構内には5人ほどの警察官はいたが、何食わぬ顔で通り過ぎた。

ターンスタイルハックの盲点は、入場は有料。出る時は無料。を突いただけ、ハックでもなんでもないようだ。

エンジニアの問題ではなく、発想の弱さだろう。

TikTokのコメント欄には「すでに(笑)。NYは無敵すぎる」「もうジャンプしたり、這いつくばったりする必要はないのか。歩いて通れるようになった」「前より簡単になってるじゃないか」「一般人の方がエンジニアより賢い」「MTAはストリート・スマートを雇うべき」「われわれは、やったぞ!」など感心の声が上がった。

ハック術を試したニューヨークポスト(New Yorlk Post)紙も「あきれるほど簡単」と指摘。ドアは5秒間程開きっぱなしで、後から来た人が早足で通過できるほど「余裕があった」と解説を加えている。


不正乗車の被害は1,000億円以上

ニューヨーク市では、地下鉄やバスの無賃乗車率が記録的な水準に達している。

https://www.tiktok.com/@kiingspiidertv/video/7320286381262064938

2022年の不正乗車による被害額は、約US$6億9,000万だった。地下鉄の無賃乗車率は推定14%で、過去5年間で最も高い水準となった。ちなみにパンデミック前の2019年は5.7%だった。

地下鉄とバスを運営するMTA(Metropolitan Transportation Authority/メトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティー)は、無賃乗車の防止を最優先事項に掲げており、パリの地下鉄などで使用されている「ハイテク改札口」の導入計画を発表していた。新たな改札機の導入コストは、約US$70万(約1億円)としている。

ニューヨークポストによると、MTAは現在「ドアが閉まっている際、手を伸ばして運賃の支払いを回避できることを最小限に抑えるための解決策」を模索しているという。

https://www.mashupreporter.com/new-mta-subway-gates-hack/
https://new.mta.info/press-release/icymi-governor-hochul-announces-mta-solicitation-secure-accessible-and-modern-fare
https://nypost.com/2024/01/10/metro/hack-defeats-mtas-700k-subway-gates-to-keep-out-fare-beaters/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?