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在任期間、史上最長のスコットランド首相が辞任へ

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年02月16日に、スコットランド行政府のニコラ・スタージョン(Nicola Ferguson Sturgeon, First Minister of Scotland)首相(52)が2023年02月15日に、辞意を表明したと報告した。

SNP(Scottish National Party/スコットランド民族党)の党首も辞任する。

ニコラ・スタージョンはスコットランドで初の女性行政府首相で、在任期間は8年と史上最長に及んだ。

ニコラ・スタージョンは、辞任の決断は短期的な圧力を受けてのものではなく、長期的判断に基づくものと説明した。「行政府首相の任務は苛酷で、この種の仕事に全力を投入できる期間には限りがある」とし、「頭でも心でも今が潮時と判断した」と話した。

ニコラ・スタージョンは、後任が決まるまで、首相とSNP党首にとどまる。

後任候補としては、スコットランド行政府のスウィニー副首相(Scottish Executive Deputy Prime Minister John Swinney)や、ケート・エリザベス・フォーブス財務相(Finance Minister Kate Elizabeth Forbes)、フムザ・ユースフ保健相(Health Minister Humza Yousaf)のほか、アンガス・ロバートソン元SNP副党首(SNP Deputy Leader Angus Robertson)の名が挙がっている。

ニコラ・スタージョンはかねて、2023年10月19日にスコットランド独立を問う新たな住民投票を実施することを目指していた。

しかし、イギリス政府の承認は得られず、2022年11月にはイギリスの最高裁判所が、イギリス政府の承認なしでの投票実施は認められないとする判決を下したため、住民投票は事実上、不可能となっていた。

つまり、スコットランド独立が八方塞がりになっていた。

ニコラ・スタージョンはこれを受け、次回の総選挙が「実質的な住民投票」になるとしていたが、党内からは独立問題を選挙戦で前面に押し出すことに反対する声も上がっていた。

ニコラ・スタージョンは、7年にわたりSNP副党首および行政府副首相を務めた後、2014年09月のスコットランド独立を巡る住民投票で敗北を喫したアレックス・サーモンド前行政府首相(Alex Salmond)の後任として、2014年11月にSNP党首および行政府首相に就任。その後の総選挙や地方選挙、スコットランド議会選挙では、SNPを勝利に導いていた。

https://europe.nna.jp/news/show/2481456
https://www.gov.scot/about/who-runs-government/first-minister/history/
https://www.gov.scot/about/who-runs-government/first-minister/about-bute-house/

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