アメリカの写真家ポール・ストランドが生まれた。

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ArtDailyは2020年10月16日に、アメリカの写真家、映画監督・撮影監督であったポール・ストランド(Paul Strand/1890 - 1976)は、1890年10月16日にニューヨークのボヘミア人の家庭で生まれたと報告した。

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ポール・ストランドはティーンエイジャーだった、14歳のときにニューヨークのECFS(Ethical Culture Fieldston School/エシカル・カルチャー・スクール/倫理文化フィールドストン学校/一般にはフィールドストンとして知られ)に入学し、有名な記録写真家ルイス・ハイン(Lewis Hine)の教え子となった。
学校の校外見学でストランドは291ギャラリー(291 Gallery/当初はLittle Galleries of Photo-Secessionという名前であった)を訪れ、モダニズム写真家・画家の展示作品を見て、写真を趣味以上の真剣なものと考えるようになった。

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1912年に商業写真家として独立。スティーグリッツらとの親交を通じて、1916に「291ギャラリー」で初個展開催。1919年頃から風景写真を撮影し始め、そして、ストランドはスチル写真だけでなく、1920~40年代には映画制作に乗りだすが、やがて再びスチール写真に戻った。

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ポール・ストランドは、1921年に画家のレベッカ・サルスベリ(ジェームズ)/Rebecca Salsbury (James)/1891 - 1968)と結婚して、時々写真を撮っていた。
ヘイゼル・キングスベリー(Hazel Kingsbury)と再婚したのは1951年のことである。

https://time-az.com/main/detail/61816

1945年にニューヨーク近代美術館で回顧展開催。ストランドはチェコスロバキアのカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(Mezinárodní filmový festival Karlovy Vary/Karlovy Vary International Film Festival)で映画『Native Land』を上映するために、1949年06月にアメリカを出て、1950年フランスへ移住し、各国を旅して写真集を発表した。

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フランスに移住した時期は、米国の弁護士で、政府高官。国際連合の設立にも関わったが下院非米活動委員会に喚問され、実際にソ連のスパイ活動を行っていた友人のアルジャー・ヒス(Alger Hiss/1904 - 1996)の最初の裁判の時期と一致する。ストランドはヒスが亡くなるまで連絡を取り合った。

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その後に、共和党議員のジョセフ・マッカーシー(Joseph Raymond "Joe" McCarthy‏/1908 - 1957)による告発をきっかけとして、アメリカで反共産主義に基づく社会運動、政治的運動「マッカーシズム(McCarthyism)」が起こり、ストランドは共産党の正式な党員になったことはなかったが、ストランドの共同制作者たちの多くは共産党員であったことから、アメリカ合衆国司法長官が「危険分子」「反アメリカ的」という烙印を押した20以上の組織の1つ「Frontier Films」にもストランドは密接に関わっていたことから、ストランドはアメリカに帰ることができず、長い亡命生活を始め、フランスのオルジュバル(Orgeval)で27年間暮らした。

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ストランドは、もし共産党が作ったという理由で米国の市場が自分の本を発禁にしたらという意味で、東ドイツのライプツィヒ(Leipzig)で本を印刷すべきだと主張した。情報自由法(Freedom of Information Act)で機密扱いを解除され、現在アリゾナ大学クリエイティブ写真センター(The Center for Creative Photography University of Arizona)に保管されている諜報ファイルを見ると、ストランドのヨーロッパでの動向が秘密情報機関によって細かく監視されていたことがわかる。

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ポール・ストランドは、アルフレッド・スティーグリッツ(Alfred Stieglitz)やエドワード・ウェストン(Edward Weston)のようなモダニズム写真家とともに、写真を20世紀の1つの芸術形式として確立した。

彼の仕事は多様で、アメリカ大陸、ヨーロッパ、およびアフリカで60年間にわたって、多数の表紙を飾った。
今回公開された写真は、1915年のウォール街(Wall Street)である。

フランスのオルジュバル(Orgeval)の緯度、経度。
48°55'06.7"N 1°58'11.2"E
または、
48.918525, 1.969781

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