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米国規制当局が米国上場中国企業の監査記録の査察を完了、上場廃止のリスクを軽減。


英字新聞「SCMP(South China Morning Post/サウス・チャイナ・モーニング・ポスト/南华早报/南華早報)」は2022年12月15日に、中国史上初めて、北京政府が監査記録を本土外に持ち出して検査することを許可した。
米国上場企業約170社は、米国規制当局が監査記録を閲覧できない場合、上場廃止のリスクに直面する可能性があった。

香港の陳茂波財務長官(Financial Secretary Paul Chan Mo-po/ポール・チャン・モーポー)は2022年07月31日に、150社以上の中国企業が米国上場廃止のリスクにさらされると報告していた。

この香港の陳茂波財務長官の解説には、びっくりいただろう。

公開会社等の株式発行者に対する監査を監督することを通じ、投資家利益の保護及び監査報告書発行における公益性を高めることを目的として、2002年07月30日にアメリカ合衆国の上場企業会計改革および投資家保護法に基づき設置された非営利法人である米国の監督機関PCAOB(Public Company Accounting Oversight Board/公開会社会計監視委員会)は2022年12月12日木曜日に、米国に上場している中国本土企業の監査事務所を検査することができ、約170社に掛かっていた上場廃止のリスクが取り除かれたと発表した。

中国が監査記録を本土外に持ち出して検査することを認めたのは、史上初のことであった。
PCAOBは報告書の中で、中国本土の当局が2022年09月から11月にかけて香港で監査事務所のワーキングペーパーを徹底的に検査することを妨げなかったと述べている。

香港の陳茂波財務長官が、その危険性を最も理解していたので、北京政府を説得したと考えられる。

もし、それが事実なら、私が香港人で一番好きな陳茂波財務長官の功績と言える。

陳茂波財務長官は、コロナで倒産寸前であったキャセイパシフィック航空( Cathay Pacific)に資金を調達した。

2022-08-12---中国国有企業3社、監査紛争で米国から上場廃止へ!
2022-07-31---ポール・チャン財務長官、150社以上の中国企業が米国上場廃止のリスクにさらされる。


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