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イギリス国民のインフレ期待が低下。中銀対応への満足度は過去最低

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2023年06月19日に、イギリス中銀イングランド銀行(Bank of England)は2023年06月16日に公表した2023年05月のインフレ態度調査で、国内消費者の向こう1年の期待インフレ率が3.5%となったと明らかにした。

2023年02月の前回調査の3.9%から低下した。一方、中銀のインフレ対応に対する満足度は、1999年の調査開始以降で最低の水準に落ち込んでいる。

今回の調査は、2023年05月12~16日に16~75歳の国民を対象として実施。期待インフレ率の中央値を求めた。

1~2年後の期待インフレ率は2.6%と、2月予想の3%から低下。向こう5年の期待インフレ率は3%と、2月から変化がなった。

中銀の政策金利によるインフレ対策についての評価は、「満足」の割合から「不満」の割合を引いた差が過去最低のマイナス13ポイントに低下。2月はマイナス4ポイントだった。

これは急落だ。

2023年05月の調査で、回答者の57%は向こう1年でさらに金利が上昇すると予想。経済のため金利は引き上られるべきと考えるのは16%、引き下げるべきとするのは37%だった。なお、69%はインフレがさらに加速すれば経済状況が悪化すると答えている。

中銀は2023年05月のMPC(Monetary Policy Committee/金融政策委員会)で、政策金利を0.25ポイント引き上げて4.5%とすることを決めた。インフレ率が高止まりする中、12会合連続の利上げで、政策金利は2008年11月以降で最高の水準に達した。次回会合の結果は6月22日に公表される予定で、市場予想ではさらなる利上げが見込まれている。

https://europe.nna.jp/news/show/2531913
https://www.reuters.com/world/uk/uk-public-inflation-expectations-ease-may-bank-england-survey-2023-06-16/
https://www.bankofengland.co.uk/monetary-policy-report/2023/may-2023
https://www.bankofengland.co.uk/-/media/boe/files/monetary-policy-report/2023/may/monetary-policy-report-may-2023.pdf

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