「terbium」と呼ばれる元素の存在を検知するセンサー。
米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2021年09月16日に、NSFの助成金を受けた研究者たちは、思いがけない場所にある希土類元素「テルビウム(terbium)」と呼ばれる元素の存在を検知・測定できる発光センサーを開発したと報告した。
https://time-az.com/main/detail/75209
この元素は、自動車のバッテリーやスマートフォン、省エネ照明、X線装置などの製造に使用されている。
研究者たちは、希土類金属との結合の強さと選択性で知られるタンパク質を用いて、この元素の位置を特定することに成功した。
Probing Lanmodulin’s Lanthanide Recognition via Sensitized Luminescence Yields a Platform for Quantification of Terbium in Acid Mine Drainage
Emily R. Featherston, Edward J. Issertell, and Joseph A. Cotruvo Jr.*
Cite this: J. Am. Chem. Soc. 2021, 143, 35, 14287–14299
Publication Date:August 25, 2021
https://doi.org/10.1021/jacs.1c06360
Copyright © 2021 American Chemical Society
RIGHTS & PERMISSION
JOURNAL ; Journal of the American Chemical Society
DOI : 10.1021/jacs.1c06360
METHOD OF RESEARCH ; Experimental study
SUBJECT OF RESEARCH ; Not applicable
ARTICLE TITLE ; Probing Lanmodulin’s Lanthanide Recognition via Sensitized Luminescence Yields a Platform for Quantification of Terbium in Acid Mine Drainage
ARTICLE PUBLICATION DATE ; 25-Aug-2021
このアプローチは、これまで困難だった環境から「テルビウム」を抽出するために使用できる可能性がある。
研究者たちは、このセンサーを使って、酸性鉱山の廃棄物処理施設から採取された「テルビウム」の含有量が低く、他の金属が微量に含まれているサンプルを検査した。
このセンサーは、長年業界標準とされてきたICP-MS質量分析計と同等の性能を発揮した。
この技術の進歩は、産業廃棄物や酸性鉱山排水、石炭廃棄物などの製造業の副産物など、豊富な資源の中から貴重な物質を探し出して測定することで、「テルビウム」やその他のレアアースの国内サプライチェーンの構築に役立つと考えている。
また、この技術を用いることで、希土類元素の収集・検出の際に発生する環境問題を回避・軽減することができる。
持ち運びができ、手頃な価格で、最適ではない環境条件でも動作する技術は、レアアースを持続的に特定し、調達し、管理する方法を変えるだろうと研究者たちは考えている。
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