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マテリアル研究者が最長の高導電性分子ナノワイヤーを構築。

米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2022年07月27日に、コロンビア大学のマテリアル研究者が最長の高導電性分子ナノワイヤーを構築し、1本の分子線が擬似金属的な性質を持ち、長さに応じて導電性が増大することがわかったと報告した。

https://time-az.com/main/detail/77407

コロンビア大学の研究者ら(Researchers at Columbia University)は、NSFの助成を受けて、長さ2.6ナノメートルのナノワイヤーを設計し、擬似金属的な性質を持ち、ワイヤーの長さに応じて導電率が増加することを発見した。この画期的な成果により、分子エレクトロニクスが大きく変わる可能性がある。

エンジニアと化学者のチームは、化学設計と実験により、分子内に導電経路を作り出し、ワイヤの長さが長くなるほど導電性が高まるシステムを実現した。

この結果をnatureで報告した論文の共著者である(Latha Venkataraman)は、「本当にエキサイティングなのは、このワイヤが金の金属点接触と同じ規模のコンダクタンスを示したことで、この分子自体が準金属的な特性を示していることを示唆しています。」「この研究は、これまで主に弱導電性であったのとは対照的に、有機分子が1分子レベルで金属のように振る舞うことができることを実証しています。」と述べている。

Article
Published: 07 July 2022
Highly conducting single-molecule topological insulators based on mono- and di-radical cations

DOI:https://doi.org/10.1038/s41557-022-00978-1

研究チームは、導電率を測定し、ワイヤーの長さが2.5ナノメートルを超えるまで、長い分子ほど高い導電率を持つことを発見した。研究者らは現在、さらに長い高導電性ナノワイヤーの開発に取り組んでいる。

この発見により、分子エレクトロニクスやナノテクノロジーがさらに発展することが期待される、と研究者らは述べている。

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