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メリーランド州に住む57歳のデヴィッド・ベネットにとって、「最後の選択肢」

ハフポスト(Huffpost)の日本語版は2022年01月11日に、デヴィッド・ベネット(Davd Bennett)は、遺伝子操作したブタの心臓を人間に移植すると言うことに賛成したことについて、「死ぬかこの移植をしか、選択肢はありませんでした。」と言っている。

世界初の移植手術は成功し、これまでのところ経過は順調だといいう。

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メリーランド大学によると、デヴィッド・ベネットは末期の心臓病を患っていたが、不整脈などがあることで、人間のドナーによる心臓移植を受けることが難しかった。

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ブタの心臓移植が唯一の選択肢だったという。

https://time-az.com/main/detail/76008

大学のステートメントによると、デヴィッド・ベネットはリスクを理解した上で手術に同意し、手術前日に「死ぬかこの移植しか、選択肢はありませんでした。私は生きたい。成功する確証のない試みだということはわかっています。しかしこれは私の最後の選択肢です」とコメントした。

患者の希望になるか?

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2022年01月07日金曜日の夜に執刀され、2022年01月10日月曜日の夜、この男性デビッド・ベネットは目を覚まして自分で呼吸をしており、医師たちによると、新しい心臓はどんどん動いているとのことであった。

デヴィッド・ベネットのように多くの患者が臓器移植を希望している一方で、提供者は不足している。

アメリカでは現在約11万人が移植を待っていて、1日に17人が移植を受ける前に亡くなっているという。

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また、日本臓器移植ネットワークによると、日本では移植を希望している人の2〜3%しか移植を受けられていない。

人間以外の動物の組織や臓器を移植する「異種移植」は、こういった臓器不足を解消する希望と考えられているが、危険な免疫反応を引き起こすリスクも伴う。

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Statnewsは2022年01月10日に、バーニー・クラーク(Barney Clark)という重病人が1982年に、初めて人工心臓(artificial heart)を手にした時、そのような選択肢は考えられなかった。クラークは、痙攣と腎不全に悩まされながら、ゆっくりと拷問のような死を遂げた。バーニー・クラークの苦しみは科学を進歩させたかもしれないが、生命倫理学者にとっては、やってはいけないことの教訓になったと報告した。

1984年にカリフォルニア州ロマ・リンダ大学(Loma Linda University in California)で心臓病を抱えた赤ちゃんにヒヒの心臓)(baboon heart)移植が施されたが、赤ちゃんは免疫系の拒絶反応で亡くなった。

こうした拒絶反応を防ぐために、メリーランド大学の医療チームは今回の手術で、拒絶反応を引き起こす、細胞内の糖を取り除くための遺伝子操作を施したブタの心臓を使った。

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つまり、かなり前から準備していたことになる。

手術を担当した医師の1人、バートレイ・P・グリフィス医学博士(Dr. Bartley Griffith)は、「これは突破口となる手術です。臓器不足危機の解消へと一歩近づくことができました」「私たちは慎重に進めていますが、同時にこの世界初の手術が、将来患者に重要な選択肢を提供するであろうと希望を持っています」と述べている。

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異種移植について科学者たちは長年研究を重ねており、今回の手術はそれらの研究の成果の一つになった。

3カ月前の2021年10月にはニューヨーク大学ランゴーン医療センター(New York University Langone Medical Center)でブタの腎臓を人間に移植する手術が行われた。この時拒絶反応は見られなかったものの、移植した患者は脳死状態で回復の見込みはなかった。

またメリーランド大学医学部によると、ブタの心臓弁を人間に移植する手術はこれまで多くの成功例がある。

米国のUSATodayによると、デヴィッド・ベネットは2022年01月10日現在は人工呼吸器を外した状態で自力で呼吸できているものの、血液を循環させるためにECMO(膜型人工肺)を装着している。

現時点で手術が成功したと結論づけるのは早く、医療チームは今後経過を観察する。

デヴィッド・ベネットの息子はAP通信に「彼は生きられないかもしれないし、1日もしくは数日生きられるかもしれない。まだこの時点ではわからないのです。」と述べている。

以前、エジプトであった青年は、このような手術の後の宗教倫理的の問題を回避するてめに、エジプト人の医師が執刀することが多いと言っていた。

彼は将来、その道に着くとも言っていた。

確かに、メリーランド大学の医療チームに中にアラブ系の人の名前が見受けられる。

ただし、今も宗教倫理的の問題が起こるかどうかはわからない。

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