メタ(Meta/旧フェイスブック)のバーチャル空間でさっそく痴漢行為が発生。

MITテクノロジーレビュー(MIT Technology Review)は2021年12月18日に、VR(virtual-reality/メタの実質現実)ソーシャルメディア「ホライズン・ワールド(Horizon Worlds)」で、ある女性プレイヤーが別のプレイヤーから痴漢行為を受ける事件が発生した。

VR空間での痴漢は初めて起こったことではなく、これで終わりになることもないだろう。メタバースを安全な場所にするために何ができるだろうか?と報告した。

https://time-az.com/main/detail/75891

メタ(Meta/旧フェイスブック/Facebook)は2021年12月10日、VR(実質現実)ソーシャルメディアのプラットフォームである「ホライズン・ワールド(Horizon Worlds)」を一般に公開した(日本版注:日本では未公開)。このプラットフォームに関する初期の説明からは楽しく健全なものという印象があり、「マインクラフト(Minecraft)」と比較されていた。ホライズン・ワールドでは、一度に最大20人のアバターが利用でき、バーチャル空間内を探索したり、一緒に遊んだり、空間を作ったりできる。

しかし、すべてが順調に進んでいるわけではない。メタによると、2021年11月26日、あるベータテスターの女性から、ホライズン・ワールドで見知らぬ人から痴漢行為を受けたという深刻な問題の報告があった。メタは2021年12月01日に、この女性がFacebookのホライズン・ワールド用のベータテストグループ内で事件に関する投稿をしていたことを明かした。

メタの内部調査の結果、このベータテスターの女性は、ホライズン・ワールド内に組み込まれた安全機能の一部である「セーフゾーン(Safe Zone)」と呼ばれるツールを使用していなかったことが判明した。
「セーフゾーン」は、ユーザーが危険を感じたときに発動できる保護バブルだと言う。セーフゾーン内では、本人がセーフゾーン解除の合図を出すまで、誰もそのユーザーに触れたり、話しかけたり、何らかの交流をしたりすることはできない。

メタのホライズン担当であるヴィヴェーク・シャーマ副社長(Vivek Sharma, the vice president of Horizon)は、ザ・ヴァージ(The Verge)の取材に対し、痴漢事件は「極めて遺憾」だと述べた上で、「セーフゾーンをごく簡単に見つけやすいものにしたいと考えています。私たちにとって良いフィードバックです。」と語った。

見つけにくかった「セーフゾーン」は、Googleのお得意技術で、とくに、自分のデータを修正したいときにも会員登録が必要で、会員になると、完全な退会の方法がほとんど見つからない。さらに、会員になると、会員の個人情報をGoogleは自由の扱えると言う条件が、後から追加された。

完全な退会の方法をより簡単にし、退会の後は、元会員の個人情報を完全に削除すべきである。

VRで痴漢行為が起こったのはこれが初めてではない。残念ながら今後も起こるだろう。今回の事件は、企業が参加者を保護する方法を確立しない限り、3次元バーチャル空間「メタバース(Metaverse)」は決して安全な場所にはなり得ないということを示している。

「私はバーチャルの世界で痴漢をされていたのです。」

メタのこの事件について耳にしたとき、ヘルス・アンド・エクササイズVR研究所(VR Institute for Health and Exercise)のアーロン・スタントン(Aaron Stanton)所長は、2016年10月にゲーマーのジョーダン・ベラミア(Jordan Belamire)がミディアム(Medium)で公開書簡を公開したときのことを思い出していた。その内容は、スタントン所長が共同設計した、弓矢を装備したプレイヤーがゾンビを射る「クイヴァー(Quivr)」というゲーム内で、ベラミアが痴漢行為を受けたというものだった。

ベラミアはその公開書簡の中で、ゲーム内でマルチプレイヤーモードになると、すべてのキャラクターが声以外はまったく同じになると語った。「ゾンビや悪魔を攻撃する中で、私はビッグブロ442(BigBro442)というユーザーの隣で次の攻撃をするのを待っていました。すると突然、ビッグブロ442の胴体から切り離されたヘルメットが、真正面から私の前に現れたのです。そして、浮いている彼の手が私の体に近づいてきて、私の胸をバーチャル上で触り始めました。『やめてよ!』と私は叫びました。そうすると彼はますます調子に乗って、私が背を向けても追いかけてきて、私の胸のあたりをつかんだり、つまんだりする動作をしました。彼は勢いづいて、私のバーチャルの股にまで自分の手を押し付けてこすり始めました」。

「義理の弟と夫が見ている中、私は雪に覆われた要塞というバーチャルの世界で痴漢行為を受けていたのです。」

スタントン所長と共同設立者のジョナサン・シェンカーは、すぐに謝罪とゲーム内の修正で対応した。アバターが腕をV字に伸ばすジェスチャーをすることで、違反者を自動的に押し退けることができるようになったと報告している。

メタ(Meta/旧フェイスブック/Facebook)は、若い女性や可愛い男の子が近づくべきではない所のようだ。

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