脳の大きさと哺乳類の知能を再評価する新たな研究結果。

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米国のNSF(National Science Foundation/全米科学財団/国立科学財団)は2021年05月24日に、哺乳類の脳と体のサイズは過去1億5000万年の間にどのように進化してきたのか?という壮大な脳の大きさと哺乳類の知能を再評価する新たな研究結果が発表されたと報告した。

このような研究は、たびたび行われ、膨大な数の博士を世界中で生んできた。

https://time-az.com/main/detail/74473

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米国のストーニーブルック大学(Stony Brook University)と、ドイツのマックスプランク動物行動研究所(Max Planck Institute of Animal Behavior)の研究者らは、過去1億5000万年の間に哺乳類がどのように脳と体の大きさを進化させてきたのかを時系列で解明した。

この研究成果は、Science Advances誌に掲載され、動物の知性の指標とされてきた体格に対する脳の大きさが、進化の過程で安定した尺度を持たなかったことが明らかになった。

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生物学者(biologists)、進化統計学者(evolutionary statisticians)、人類学者(anthropologists)を含む科学者チームは、1,400種の現存する哺乳類と絶滅した哺乳類の脳の大きさを比較した。
調査した107の化石(古代のクジラや、これまでに発見された中で最も古い旧世界のサルの頭蓋骨など)については、脳量のデータではなく、頭蓋骨の頭蓋内容積のデータを使用した。
脳の大きさを体の大きさと合わせて分析することで、深い進化の過程における脳の大きさと体の大きさのスケールを比較することができた。

NSFの助成を受けたこの研究によると、例えば、「大きな脳を持つ」ヒト、イルカ、ゾウは、それぞれ異なる方法でそのプロポーションを獲得した。ゾウは体のサイズが大きくなったが、驚くべきことに、脳のサイズはそれ以上に大きくなった。

イルカは、体の大きさが減少し、脳の大きさが増加する傾向にある。

類人猿は、体の大きさは多様で、脳と体の大きさは全体的に大きくなる傾向にあった。

一方、人類の代表であるヒト科の祖先は、類人猿に比べて相対的に体の大きさが減少し、脳の大きさが増加していた。

著者らは、このような複雑なパターンは、「脳の大きさと体の大きさを比較すれば、どの種でもその種の知性を測ることができる」というパラダイムの再評価を促すものであるとしている。

NSFの環境生物学部門のプログラムディレクターであるクリストファー・シュナイダー(Christopher Schneider)は、「この研究は、複雑な形質の進化について新たな知見を得るための比較系統分析の威力と重要性を明らかにしています。」「今回の発見は、脳と体の大きさがどのように進化してきたかについての理解を大きく変えるものである。」と述べている。

昔、大学で文化人類学を研究していた知人が、同様の研究で集団博士号を取得したとき、詐欺師と呼んだら、笑いながら、とりあえず博士号をもらって、後で本番の博士号を取ると言っていたが、そこで別れたので、後は知らない。

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