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ドイツのベーアボック外相、ウクライナとロシア緊急訪問。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年01月18日に、ドイツのアンナレナ・ベーアボック外相(Federal Foreign Minister Annalena Baerbock)は2022年01月17日に、ウクライナの首都キエフ(Ukrainian capital, Kiev)を訪問し、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領(Ukrainian President Volodymr Zelensky)およびヴャチェスラフ・クレバ外相(Ukrainian Foreign Minister, Vyacheslav Kuleva)と会談する。

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2022年01月18日にはモスクワでロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談(Meeting with Russian Foreign Minister Sergey Viktorovich Lavrov in Moscow)する予定。ロシアがウクライナ国境付近で軍備を増強する中、両国間の緊張緩和を図る。

https://time-az.com/main/detail/76050

ベーアボック外相は今回の両国歴訪により、外交経路を通じて解決策を見いだす意欲を確認したい」とコメント。特に、フランスを交えた4カ国による「ノルマンディーフォーマット(Normandy format)」の会合の再開と、2015年に結ばれた停戦合意「ミンスク合意(The Minsk Agreements)」の実施に向けた進展を目指すとしている。

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「ノルマンディーフォーマット」の4カ国会合は、「クリミア危機(Crimea crisis)」および「ウクライナ東部紛争(Eastern Ukraine conflict)」の解決を目指すもので、2014年に第2次世界大戦中のドイツ占領下の欧州北西地域への侵攻作戦「ノルマンディー上陸作戦」の70周年記念式典と合わせて開始されたが、2019年を最後に中断されたままとなっている。

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EU(European Union/欧州連合)政策専門サイトの「ユーラクティブ(Euractiv)」によると、ドイツとフランスの外交官はこれの再開に向け、1月上旬にロシアを訪問。ロシアとウクライナの高官らも会合再開に意欲を示しているという。ドイツ政府の副報道官は今回、ノルマンディーフォーマットの4カ国会合の「常設化と継続を慎重に楽観視している。」とコメントしている。

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なお、ドイツとロシアの間では、ロシア産天然ガスをバルト海経由で欧州に輸送する新パイプライン「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」の建設承認も懸案事項となっている。ドイツの新連立政権内では、ショルツ首相が所属する中道左派SPD(Sozialdemokratische Partei Deutschlands/社会民主党)が新パイプライン「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」プロジェクトを支持し、ウクライナ問題との線引きを目指す一方、ベーアボック外相が共同党首を務める環境政党「緑の党(Bündnis 90/Die Grünen)」は過激で、ロシアがウクライナに侵攻すれば同プロジェクトは停止するべきとの立場をとる。

政権内でも立場が違う。

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2022-01-17---ドイツで天然ガス価格、1年で549%上昇。
2022-01-05---ドイツの緑の党のベーアボック外相、初の訪米。
2022-01-01---EU、原子力とガスをグリーン投資に認める方針を発表。
2021-11-16---ドイツ当局、新パイプライン「ノルドストリーム2」の承認手続きを一時停止。
2021-07-15---米国とドイツの首脳、対ロシア、対中国で団結。肝心な部分で隔たり!

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