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イギリス財務省、金融当局の権限拡大で暗号資産規制を強化。



ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年10月31日に、イギリス財務省(UK Treasury.)は2022年10月27日に、金融サービス・市場法案(Financial Services and Markets Bill)の修正案を議会に提出した。全ての暗号資産の規制権限をFCA(Financial Conduct Authority/金融行動監視機構)に集中させる内容で、暗号資産絡みでのFCAの権限を明確にして強化する狙いがある。

この法案の成立は確実視されている。

同法案は当初は、FCAには法定通貨などと連動することでリスクを低減させた「ステーブルコイン(stable coin)」のみ監督権を与えるものだったが、修正案では全ての暗号資産をFCAの監視下に置くように内容が変更された。

暗号資産市場の規制強化を進めるEU(European Union/欧州連合)と足並みをそろえる形となる。

2022年07月に議会に提出された金融サービス・市場法案は、EU離脱後にそのままイギリス法に置き換えられていたEUの金融サービス規制に代わるもので、イギリスの金融サービスの競争力を高め、投資を促す目的がある。

暗号資産関連以外では、金融規制当局の権限の拡大や説明責任の付与、消費者保護の強化などが盛り込まれた。

なお、EUは現在、消費者の保護や金融犯罪の防止に向けたMiCA(Crypto Asset Market/暗号資産市場)法案の法制化手続きを進めている。

内容は暫定合意しており、加盟各国とEuropean Parliament(欧州議会)での正式な承認を経て成立する見通しになっている。


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