ファッション界のおもちゃとのタイアップの背景。

画像1

ファッション雑誌「BoF(Business of Fashion)」は2021年10月27日に、話題のDTCブランドからグッチ(Gucci)まで、ファッションブランドは、懐かしのおもちゃメーカーとコラボレーションすることで、ノスタルジアのマーケティングパワーを活用していると報告した。

グッチの最新の完売商品は、ベルトでもバッグでも靴でもなかった。ファッションアイテムではなかった。
それは、おもちゃの車でした。

1982年に発売されたキャデラック・セビル(1982 Cadillac Seville)のミニチュア版で、ルーフにグッチのロゴがプリントされている。価格はUS$120で、イタリアの高級ブランドであるグッチが、創業100周年を記念して、マテル社傘下の自動車玩具ブランドであるホットウィール(Hot Wheels)とコラボレーションしたものであった。
わずか5,000台しか生産されなかったこの商品は、4分で完売し、現在、StockXなどの再販プラットフォームではUS$500で販売されている。

https://time-az.com/main/detail/75477

ホットウィールとグッチのタイアップは、ファッションやビューティの世界と玩具業界との間の最新のクロスオーバーの一つに過ぎない。
歴史をテーマにした人形や絵本で知られる「アメリカン・ガール(American Girl)」は、この1カ月でファッションをテーマにした3つのコラボレーションを行った。デザイナーのプラバル・グルン(Prabal Gurung)の2022年春夏ショー、ハーレムのファッション・ロウとデザイナーのカーリー・クシュニー(Carly Cushnie)との歴史的な人形の「現代版」衣装の制作、ストーニー・クローバー・レーン(Stoney Clover Lane)とのアクセサリーラインの展開である。
カードゲーム「Uno」は、ストリートウェアブランド「Bape」や、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)のアパレルブランド「Drew House」と提携し、特別なデッキを発売した。2021年11月17日には、玩具メーカーのMGAが、「LOL Doll」ブランドで「Puma」とのコラボレーションを発表する。昨年、「レゴ(Lego)」は「アディダス(Adidas)」と「リーバイス(Levi’s)」の両方とのコラボレーションを発表し、2019年には「グッチ(Gucci)」がディズニー(Disney)と提携して、ミッキーマウス(Mickey Mouse)をあしらったバッグやアパレルのラインを発表した。
美容業界でも同じことが起きている。ロレアル(L'Oréal)は今月、L'Oréal Professionnel Steampodスタイリングツールのバービーブランドバージョン(Barbie-branded version)を発表し、MGAはレボリューション・ビューティ(Revolution Beauty)と組んでブラッツ(Bratz)の化粧品ラインを発表した。

おもちゃ業界の主な消費者層は子どもかもしれないが、ファッションブランドやビューティブランドのターゲットはそうではない。むしろ、大人の消費者にとって子供時代を連想させる愛すべき玩具ブランドと提携することで、ノスタルジーに浸ることを目的としており、玩具ブランドにとっては、自社製品を文化的な時流に乗せる機会となっている。
また、ファッションブランドにとっても、NPDグループのデータによると、昨年の米国の玩具業界は約US$326億の規模であり、強固な業界であるだけでなく、忠実なファンを持つ業界に参入するチャンスでもある。

マテル(Mattel)社の社長兼最高執行責任者(COO)であるリチャード・ディクソン(Richard Dickson)は、「ファッション、アート、エンターテインメントの分野でのパートナーシップは、当社がいかにしてブランドを適切に維持しているかを示す輝かしい例となっています。」と述べている。
マテル社の社長兼最高執行責任者であるリチャード・ディクソンは、「当社のブランドは、40歳、50歳、60歳、70歳と世代を超えて受け継がれています。」と述べている。

日本でも、多くのキャラクターが、ファッションからのお誘いを待ってる。

来年の春には、眞子さんと圭さんにゴルゴ13のプリント・スールで、ニューヨークを歩いていただいたらどうだろう。
バカボンのパパや、ドラえもんなど、日本には無数のキャラクターが出を待っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?