原油価格の高騰により、サウジアラムコは上半期にUS$880億を稼いだ。

アラブ首長国連邦ドバイのAP通信は2022年08月14日に、サウジアラビアのエネルギー企業サウジアラムコ(Saudi Aramco)は2022年08月14日日曜日nに、第2四半期の利益が前年同期比で90％急増し、半期の収益がUS$880億近くに達したと発表した。

世界中の人々がガソリン代の値上げを支払う一方で、エネルギー会社が最高の収益を上げる中、この増加は王国と皇太子の支出力に恩恵をもたらすものである。

サウジアラムコの純利益は、2022年06月で終わる第2四半期の収益がUS$484億に達し、利益がUS$470億に達した2021年の最初の6カ月間すべてを上回る好調な数字となったことが寄与している。

サウジアラムコが2019年末にサウジ株式市場に5％程度を初めて上場して以来、四半期の収益新記録を樹立したと報告した。

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この四半期だけの収益は、パンデミックによるロックダウンで石油需要が暴落した2020年のアラムコの通期利益とほぼ同じである。

US$879億の半期利益は、サウジアラムコの利益がUS$880億に達したパンデミック前の2019年の通期利益を大きく上回る勢いである。

サウジアラムコはこの躍進を、原油価格と販売量の上昇、精製マージンの上昇によるとみている。
サウジアラビアの膨大な石油埋蔵量は、世界で最も安く生産できる国の一つである。

アラムコの財務はサウジアラビアの安定に不可欠であり、そのマージンが高ければ、サウジアラビアの経済成長にも反映される。世界各国がインフレと景気後退に悩む中、IMF(International Monetary Fund/国際通貨基金)はサウジアラビアの今年の経済成長率を7.6％以上と予想しており、これは世界最高水準である。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)が長年にわたり経済の多角化に努め、石油以外の収入を増やすことに一定の成功を収めたものの、サウジアラビアは公共部門の給与、国民への手厚い給付、国防費を賄う原油輸出に大きく依存し続けている。また、アラムコの収益は、王子が掲げる「ビジョン2030」のインフラ目標の遂行に役立っている。

アラムコは、株式市場にデビューしたときから約束してきたように、第2四半期にUS$188億の配当を株主に支払う予定である。利益の増加は、アラムコの主要株主であるサウジアラビア政府にとって良い兆候である。

アラムコは、サウジアラビア経済を立て直すカギを握っていると見られている。IPOで得た資金は、サウジアラビアの政府系ファンドに移され、新分野の活性化とサウジの若者の新規雇用を創出するプロジェクトに投資される。

ブレント原油は、サウジアラビアを中心とするOPECとロシアを中心とする非OPEC生産者が、パンデミックの最盛期に削減した生産量を着実に増やしているにもかかわらず、1バレル US$100前後で取引されている。2022年02月のロシアによるウクライナ侵攻後、原油価格は急騰した。

中国や米国の経済成長が鈍化する中、ここ数週間はUS$100ドルの大台を割り込んでいる。

サウジアラムコ社長でCEOのアミン・ナセル(Aramco President CEO Amin Nasser)は、現在の経済下押し圧力にもかかわらず、石油需要は今後10年間伸び続けると予想していると述べた。

OPECは、今年の世界の石油需要は日量約300万バレル増加し、石油総需要は日量平均1億バレルになるとの見通しを示している。

ナセルによると、サウジアラビアを含む世界中の国々が壊滅的な地球温暖化レベルを回避するために二酸化炭素排出量の削減を約束しているにもかかわらず、サウジアラムコの今年のこれまでの業績は、この石油需要の増加を反映しているという。

「世界は安価で信頼できるエネルギーを求めており、私たちはその声に応えています。」と述べ、石油・ガスへの投資拡大を促した。

「世界がエネルギー安全保障を懸念している今、あなたは私たちのビジネスの未来に投資してくれているのです。私たちの顧客は、何が起ころうともアラムコが常に供給することを知っています。」と、ナセルは決算報告とともに公開された短いビデオの中で述べている。

サウジアラビアは現在、日量約1,050万バレルを生産しており、その大部分をアジアと最大の顧客である中国に輸出しています。皇太子は、サウジアラビアの最大生産能力は日量1300万バレルであると発言している。アラムコは、いつの日かその上限に達するよう取り組んでいるという。

アラムコはサウジアラビアのすべての石油とガスを生産しており、その生産量の上限はエネルギー省が決定している。

かなり以前から、サウジアラビアの人と知り合うと、今何をすべきかをアドバイスし、それが実際に動き出していることを知り、喜んでいたが、今回のニュースは、その数100倍の喜びである。

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