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ドイツ政府、中国資本の半導体メーカーによる買収阻止。



ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年11月10日に、ドイツ政府は2022年11月09日に、安全保障上の懸念により、中国資本によるドイツ半導体メーカーの買収計画2件を阻止することを閣議決定したと報告した。

うち1件は、ドイツ西部ドルトムント(Dortmund)を拠点とするウェハー製造事業エルモス・セミコンダクター(Elmos Ha)を巡るもので、中国の同業の北京賽微電子が、スウェーデン子会社サイレックス・マイクロシステムズ(Silex Microsystems)を通じて買収を計画していた。

もう1件の詳細は明らかにされていないが、南部ミュンヘン(München)近郊を拠点とするERSエレクトロニック(ERS Electronic)を、中国の投資家が買収する計画だったと報じられている。



ドイツのロベルト・ハーベック副首相兼経済問題・気候保護相(Dr. Robert Habeck BMWK(Bundesminister für Wirtschaft und Klimaschutz)は、買収計画に重要なインフラが関与するか、EU(European Union/欧州連合)域外に技術が流出するリスクがある場合、注視する必要があると説明した。特に半導体分野では、ドイツおよびヨーロッパの技術的・経済的な主権を保護することが重要だという。国益に反する取引は見極めるべきだが、中国は引き続き取引のパートナーだとしている。

エルモスは2021年12月、ウェハー製造事業を€8,500万でサイレックスに売却することで合意した。だが先には、この取引が政府により阻止される可能性が高いと明らかにしていた。

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