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CloneX ウォレット分析 -2022 Nov-

はじめに

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レポート

前回Meta-Artisan Collectionのレポートを作成したので、そもそもRTFKTのエコシステムの頂点に君臨するCloneXの解析も早めにやってみたいという衝動に駆られ、早くもCloneXの回とする事にしました。

CloneXの誕生やここまでの歴史に関しては、多くのところで情報があるのでここでは触れません。昨年のMint日から1年近くが経とうとしている中、プロジェクトの方向性もホルダーも徐々に変化が見られます。BlueChipの一角として誰しもが認めるプロジェクトですが、現時点でのスナップショットとして解析をしていきたいと思います。

※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。

保有数分布

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単純な平均保有数を見ると一人あたり2枚でした。本来2枚所有の方の多くは片方を売却するためですが、流石にこの時点では追加購入した人が多いと言えるでしょう。とは言えグラフ上では圧倒的に1枚所有が多数のようです。

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保有数分布を%で見たものがこちらです。率で見ると1枚保有が全体の71%と比較的高い方です。一方で2枚所有は14%と普通な印象ですが、3枚所有が6%と他のプロジェクトよりも圧倒的に高い数値です。これはやはり色々なDNAのCloneやMURAKAMI Traitsを所有したいという人が多いという証左でしょう。結果論かもしれませんが、この辺りにRTFKTの上手さが現れているように思います。

上位ウォレット

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CloneXだけにクジラの素性が気になりますよね。412体保有の第1位はCloneXとAzukiの大量保有で有名なluggisさんです。2位との差がもはや歴然。。。

第2位はCLONEXDAOVAULTというOSアカウントの方です。RTFKT中心ではありますが、それ以外のBlueChip系も揃っており眩しくて目がくらみました。

その後もBlueChip図鑑みたいなアドレスが続きますが、第6位の方に至っては素顔を晒してますね。ドバイ在住のようですけど、大丈夫でしょうか・・・w

そして第7位はここでRTFKTのファウンダーの一人、ClegFXです。アクティビティを辿ると、保有のほぼ全てはPremint権利のあったRTFKTのNFT所有からの流れのようです。

続いて第8位。OSにアカウント名はつけてませんが、中身を見れば一目瞭然です。見覚えのある国内のNFTもちらほら。そう、同じくRTFKTのファウンダーの一人、Benit0でした。

分散化率

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Unique Wallet率は49%です。巷では50%越えるとかなり分散化が進んだと認識されるので、時を経てここまで来た感じでしょう。

またクジラ率ですが、こちらは7%です。これは今まで見てきた中でもかなり低い数字ですが、ジェネラティブのプロジェクトは時間の経過と共にこのクジラ率も下がっていくのでしょうね。

尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。

ウォレット作成時期

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このデータを取得した時点(2022年11月8日)での経過月数です。44%が1年以上経っているウォレットの層で一番大きな層でした。そこから古い順にシェアが並んでいます。直近6ヶ月内に作成されたウォレットは全体のたった12%しかありません。

本格的なNFTのブームが去年の春先ぐらいから始まった事、その延長線上でこのプロジェクトの発表が昨年の夏にあった事を考えると納得感ありますね。ウォレット年齢の平均が453日というのもまた然りです。

新規参入

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NIKEによる買収発表以降から今までの価格を鑑みると、CloneXが最初に購入したNTFだという人はかなり少数だというのはなんとなく合点がいきます。ひょっとしたらこの147ウォレットの多くは法人だったりするかもしれませんね。

定義はこちらをご確認下さい。

ガチホ状況

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ガチホし続けている人は18%とかなり低めの数字が出ました。これはBlueChip化した事で売りに出した人と別のウォレットに移管した人が多くいるからだと想像します。特に後者の事を想像すると、実態はこの数字よりは高いのではないでしょうか。自分の周りを見ている限りだとそんな気がします。

ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。

NFT平均購入価格

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流石のBlueChip銘柄で、Top25%のNFT平均購入額は6.14ETH!と異次元です。Top25%ってウォレット数にすると2400ですからね!それがTop50%でも約1ETHとは恐るべし・・・。尚、平均でも0.07ETHは他のプロジェクトの2~3倍です。

Top10プロジェクト

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OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。

このランキングは個人的にそのプロジェクトを色濃く表す指標だと思ってます。RTFKTのエコシステムの頂点として君臨し、今まで何度もエアドロやホルダー専用のミントなどを繰り返してきたCloneXです。Murakami Flower含めて当然、関連したプロジェクトがずらりと並びました。個人的にはその中にMNLTH2あたりが入ってないのが興味深かったです。

それ以外に焦点を当てたいと思います。特筆すべきは単価が安くて2万枚ある第4位のOtherdeedよりも、第7位のMAYCでしょうか。同じBlueChip銘柄としてBAYCを保有できなくてもその次のMAYCを保有してYuga Labsのエコシステムに入っておくという行動は痛いほどよく分かります。

また似たような時期にミントがあったadidasや価値が安定のArt Blocks辺りもTop10入りしました。

メジャープロジェクト保有者比率

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CloneXだけにもっと高いのかと思いきや28%に留まりました。これは前回のMeta-Artisan Collectionプロジェクトよりも低い数字です。

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次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。一番多いのがMAYCです。その次がBAYCとAzukiがほぼ同じぐらいですね。個人的にはMoonbirdsがBAYCより低いという事実が意外でした。Punksは相変わらず孤高の存在なので一番低い数字です。

CloneXはミント前からBAYCホルダーからは相手をされてませんでした。しかしその成功はその後のAzukiなども含めてカウンターカルチャー的な文脈で語られることがしばしばあります。一通りのBlueChipを揃える人はかなり稀有な存在で、基本的には最初に入ったBlueChipが自分のデジタルアイデンティティと色濃く結びつき、他にはあまり手を出さない人がマジョリティなのかもしれません。

メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。

国内外比率

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国内ホルダー比率は6%との結果が出ました。まあ、こんなものかと思う人もいるかもしれませんが、実はこれ数でいうと607人で以前手集計した時が150人ほどだった事を考えると恐ろしく高い数字に見えます。

その調査からは数ヶ月が経ちました。また最近購入した人がいるもの公式ディスコード等で目にしています。しかし今回のこの数字は精度という観点ではあまり信用しないでいいかもしれません。この指標を出している自分が言うのも何ですけど・・・。

算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。

プロジェクト比較

毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます。

まとめ

今回のウォレット解析で平均購入単価やTop10のアドレスを眺めているだけでBlueChipたる所以が十分垣間見ることが出来ました。またミントからほぼ11ヶ月が経ち、ほどよく分散化も進んでいるようです。一方でDNAやMURAKAMI Traits次第で購入できる物も変わってくることが分かっているので、追加購入している人も増えてるようにも感じます。

CloneXは今後もRoadmapが目白押しです。予定通りに進行しないのはもはや暗黙の了解ですが、他のBlueChipと見比べてもこれほどの頻度で情報とイベントを繰り出しているプロジェクトは他にありません。そこに期待して新規に購入する人も後を絶たえないのでしょう。

また、今後は流動するCloneと流動しないCloneと二極化も進んでいきそうです。プロジェクトは予てから2052年を見据えたプロジェクトと公言してきました。今後プロジェクト共にホルダーがどう遷移していくのか、ホルダーの一人としてずっと追っていきたいと思います。

おまけ、雑感

BinanceとFTX騒動が続いていますが、NFTのレポートなのでそちらのネタを中心に書きたいと思います。

先日、NFT Londonがひっそりと終わりましたね。NFT NYCの熱狂的な盛り上がりを期待して行った方には拍子抜けだったのではないでしょうか。筆者は現地に赴いてないですが、聞いたところによるとImmutable系のプロジェクトが多かった、著名なNFTプロジェクトやチェーン系のプロジェクトは全然いなかったようです。

この話は個人的には既視感があり、今年の春先にあったNFT LAでも大なり小なり似たような話を聞いていたので、今後も日本からはるばる訪ねるかはよく考えて方がいいかもしれません。NFT Parisに関しては、CHANELやLVMHが登壇するという話を確かそうな筋から聞きましたが、こちらも盛り上がりはどうなるんでしょうか?個人的には、やはりYuga Labsがいないと他のプロジェクトもやってこない=盛り上がらないという図式かなと思いました。

そういった意味では12月頭のArt Basel MiamiではYuga Labsは何か考えているようですし、RTFKTも参加予定と聞きました。gmoneyもSnowfloと自身のプロジェクトの発表があるようですし、こちらは盛り上がるかもしれません。まだまだNFTもIRLイベントは米国主導が続きそうです。

勝手にリンク

毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!

最後に少し宣伝

実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。


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