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Chromie Squiggle by Snowfro ウォレット分析 -2022 Dec-

はじめに

先月から読み切りに加えて500円の月額固定の読み放題のプランを開始してます。1本300円で月6本~8本ほどをめざしているので、それなりにお得なプランになるのではと思います(今月はこれが4つ目!)。興味のある方はこちらからご加入下さい。色々なプロジェクトのウォレット情報から特徴や傾向をみておくと別の角度からのNFTの見る目を養えるかも知れません。

レポート

今回はArtBlocksの代表作にして、ほぼイコールでジェネラティブアートの代表作と言えるんじゃないかと思うChromie Squiggleです。海外のNFTに触れている方であれば、ほぼ間違いなく目にしたことがあるであろう、動的に色が変わるうねうねとしたアート(語彙力w)です。

実はこのプロジェクト、全体的な冬の相場に入ってフロア価格は切り上がっており、過熱的だった4月頃までのフロアをゆうに越えているんです。現在フロアはOSで13ETH。OSでのリスト率も2%(強豪のBlurにはリストなし)。投資観点では最強のディフェンス銘柄と言えます。

先週2周年記念のTwitter Spaceが実施されていましたが、ミントは2年前の2020年12月8日ですので、NFTの世界ではかなり古参の部類に入ります。しかし未だに色褪せるどころか、寧ろ輝きを放っていますよね。これからも永遠に輝きを放ち続ける可能性の高いこのプロジェクトのホルダーを、今回は追っていきたいと思います。

※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。

保有数分布

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供給は全部で9700枚ですが、ホルダー総数は2908と実は意外と少ない事が分かります。よって平均は3.3枚。グラフを眺めると1枚持ちがダントツで多いのはいつも通りですね。

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保有数分布を%で見たものがこちらです。分布は全体的に過去レポート平均とほぼ同じでした。

上位ウォレット

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お馴染みクジラ達のウォレットの覗き見です。Chromie Squiggleだけに興味があります。

まず第1位は1066枚所有です。OSのアカウント名はwho_disです。色々と検索してみましたが、このアカウントがSnowfroのものなのかが分かりませんでした。ミント自体は2021年1月17日と少し遅いタイミングで行われているようです。

また、実は第10位にwho_datというアカウントがあるのですが、名前からwho_disアカウントと同一ないし関連があるのでは?と考えられます。2つ合わせると1238枚に上ります。

さて第2位~第9位ですが、有名人のアカウントと思われるのは第6位のgmoneyでした。先日Chromie Squiggleコラボの9dccTシャツのミントがあったばかりですが、273枚所有は流石の一言です。そんなに持っているとは知りませんでした。それ以外では第7位にR&A Art Collectionというアカウントがあります。筆者は馴染みがないですが、こちらも海外では知られたアカウントのようですね。

分散化率

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Unique Wallet率は30%です。過去レポート平均は49%なので、2年経っている割にはかなり分散化が進んでいないプロジェクトです。ここにこのプロジェクトの一端が伺えるような気がしました。

一方でクジラ率は38%!過去レポート平均12%なので異常値です。。。仮にwho_disとwho_datを除いて計算すると、、、それでも28%という数字でした。

尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。

ウォレット作成時期

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このデータを取得した時点(2022年12月13日)での経過月数です。構成は1年以上のアドレスが圧倒的に支配しています。そしてそのまま古いグループから順番に並びました。ミントから2年経っているプロジェクトですが、ミント日に比べると平均は478日と少し若めです。徐々に新しい層が入ってきているのでしょう。

新規参入

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では新規参入にフォーカスしてみましょう。このプロジェクトが最初の購入だった人はたったの21人です。割合にして1%のみです。このプロジェクトをきっかけに入ってきた人々はほぼ皆無のようです。まあ、なんとなく分かりますw

定義はこちらをご確認下さい。

ガチホ状況

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ミント時から保有している人は12%、数にして362人でした。ほとんどの人が人気化していく中で売却したと思いますが、一方でガチホしているクジラ達の保有数もヤバそうです。

ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。

NFT平均購入価格

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いつも通りTop25%から見ていきましょう。クジラのアカウントを先に眺めていたので、これはとんでもない数字になるかと思いきや5.9ETHと、とてつもない額ではありませんでした(感覚が麻痺しているかもです)。上位50%も1.2ETHとそれなりに高いですが、Top25の高さと比較すると急激に下る印象です。以前のDoodles同様に一部のクジラ達とそれ以外の一般的なホルダーという構図でしょうか。

Top10プロジェクト

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OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。

このランキングは個人的にそのプロジェクトを色濃く表す指標だと思ってます。第1位のArt Blocks CuratedとそのホルダーにフリーミントがあったFriendship Braceletsはまあ当然だとして、それ以降有名プロジェクトがずらずら並びました。

何よりも第5位にCryptopunksがいるのが、今やこのプロジェクトのホルダーの異常性として語られそうですが、見方を変えれば最古からNFTを追いかけてきた人達とも言えるのかも知れません。

またFoundationとSuperRareが入っているのもこのプロジェクトの特徴の一つと言えそうです。

あとCryptoqadz、第8位にランクインしてます。親和性が高いのでしょうか。気になります。

メジャープロジェクト保有者比率

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国内外に拘わらず、この数値は小さいのが当たり前ですが、上のTop10プロジェクトで既に想像できたように非常に高い数字が出まいた。半数近くの人が有名プロジェクトを保持していることになります。すごー!

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次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。この中でCryptoPunksが一番多い訳ですが、このようなプロジェクトがいったい他に出てくるのでしょうか?

CryptoPunksの次がMoonbirds、MAYCにBAYCと続きました。一方でArt文脈からは遠そうなCloneXやAzukiはフロア価格と逆相関のような形で保有が少ないことが分かります。

メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。

国内外比率

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今回からフィルターを強めたものを正とする事にしました。つまり2つ目の条件を国内NFTを3種類持っている事にしています。結果は2%で66人と出ました。

算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。

プロジェクト比較

毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してますが、今回は国内プロジェクトではないので割愛させて頂きます。

比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。

まとめ

分散化率が低くクジラ率が強烈に高いのがこのプロジェクトの一つの特徴です。しかしそのクジラ達の投げ売りがChromie Squigglesで起こるのか?と問われると恐らく可能性は低いのではないかと思います。それはAzukiやCloneXであったFUDとは無縁の世界のArtのように感じるからです。よってクジラ率の高さはリスクではなく、寧ろ安心材料な気がしました。

またCryptoPunksホルダーや他の有名プロジェクトの保有の多さに驚きましたが、全体的なウォレットの古さから考えて後から来た富豪というよりは初期からのアーリーアダプター達なんじゃないかと思います。

筆者は過去に何度も購入を検討したことがありますが、何故か購入に至りませんでした。しかし今回のウォレット解析をしてみて、改めて強烈に欲しくなりました。

恐らく今後もずっとジェネラティブアートの第一人者としての地位を保ち続けるでしょう。アートなので巷のロードマップでの消耗やFUDと無縁の世界にいます。またNFTの世界の先駆者達が沢山いそうなChhromie Squiggleホルダーのコミュニティ(があれば)を覗いてみたくなりました。

おまけ、雑感

NaavikというところがBCGの2022年Q3のレポートを出していたので、興味深い所を抜粋して共有です。全体のレポートのリンクは最後に貼っておくので細かく見たい方はそちらもどうぞ。

今、ブロックチェーンゲームには強い二分化があります。Play-to-earn(P2E)ゲームは、かつて主要だったすべてのプロジェクトが2022年の間に時価総額の90%以上を失い、凋落しています。また、他の投機的なゲーム関連資産、特にまだ発売されていないゲームに属する仮想土地NFTにも同様の下落傾向が見られます。しかし、収益性を重視しない次の時代の楽しいゲームは、世界中の多くの優秀なチームによって着々と作られています。

2022年3Qの資金調達環境では前年同期比でマイナスとなったのは今期が初めてです。2022年3Qのディール総数は前年同期比2.6倍(22件に対し58件)となったものの、ディール総額は前年同期比19%減(1.1Bドルに対し875Mドル)となった。前四半期の成長指標も低下しており、2022年初めに見られ始めた2022年市場の調整が継続していることを示している。

現在、ほぼすべてのギルドの流行語は「ピボット」である。ほとんどのギルドが潰れないようにするためには、ギルドは第一世代のビジネスモデル(ゲーム内資産の貸し出しによる利回りを求める)から脱却し、ギルド2.0に向けて5つの主要分野(コミュニティ、投資管理、技術製品、付加価値サービス、コンテンツ)のうち1つ以上に注力する必要があると考えます。

BCGの大量導入を実現するのは、ブロックチェーンそのものとマーケットプレイス以外に、プレイヤーに最も近く、最も注目されている「ウォレット」というインフラソリューションがあります。HorizonのSequenceとStardustのStardust Vaultの2つが注目されるでしょう。

主要なプラットフォームは、BCGを配信するというアイデアを徐々に温めており、少なくとも分け前を得る方法を見出しています。Epic Games StoreがBlankos Block Partyを開催し、Appleが(限定的とはいえ)NFTの販売を許可したことは、NFTとWeb3の存在感をより多くの消費者とともに高めるムーブメントの始まりと言えるでしょう。BCGの大量流通を可能にすることは、大量導入のための重要な触媒として非常に重要です。

伝統的なゲーム開発者の才能が、明日のBCGを構築するための移住が始まっています。この移住はゆっくりと着実に進むでしょうが(そして特定の従来のゲーマーを動揺させるかもしれません)、BCGに対する好奇心とゲームの潜在的な未来に向けたスキルアップの必要性はどちらも高いのです。この人材移動の影響により、より楽しく遊べるだけでなく、従来のゲームのベストプラクティスに裏打ちされたゲームが生まれるはずです(経済的持続性の探求が加速されます)。

BCGの未来を定義するベストプラクティスは、Free-to-Own (F2O) がPlay-to-Earn (P2E), Play-and-Earn (P&E), Play-and-Own (P&O) に続く第4の進化として、非常に進行している。

F2Oの最大の特徴は、NFTを無料で提供し、時に吸収力のある高いNFT(複数のNFT)の購入価格によってゲームへのアクセスを制限しないことで、参入障壁を劇的に下げるというシンプルな事実です。これは、大衆市場への普及を加速させる重要な触媒となる可能性があります。

その他の重要な製品動向としては、オンチェーンゲーム、F2Pブロックチェーンゲーム、進化するトークノミクスモデル、Web3ゲームにおけるジャンルとオーディエンスの拡大、アジアのBCGシーン、BCGにおけるユーザー生成コンテンツ(UGC)と人工知能(AI)などが挙げられます。

https://naavik.co/deep-dives/blockchain-games-new-frontiers-and-the-path-forward

勝手にリンク

毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!
miinさんによる、「3億円で売れたNFT ArtBlocksについて」
miinさんによる、「コンテンツとテクノロジー、どちらに価値があるべきか」ArtBlocksの創設者インタビューより

最後に少し宣伝

実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。


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