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DenDekaDen Genesis Omikuji ウォレット解析 -2023 Jan


レポート

今回は日本時間で今年元旦からミントが始まるや、あれよあれよとフロアが2ETHを越えて正月の話題の一つとなったDenDekaDen Genesis Omikuji(以下、DenDekaDen)です。

名前がGenesis Omikujiですから、文字通り今後のプロジェクト内でGenesisとして扱われるというのが分かりますね。まだまだ謎に包まれたプロジェクトですが、数が少ないとは言えフロア2ETHは簡単に正当化出来るものではありません。ウォレット解析を通じてホルダー観点で探ってみたいと思います。

※同じプロジェクトのNFTを複数のウォレットで管理する人は基本的に少数という前提で、本レポートは複数ウォレットを鑑みず1ウォレット=1ホルダーのように表現しています。その点はご容赦下さい。

保有数分布

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AL保持者は1枚ミントする事が出来たようです。よって複数購入者の多くは二次で拾った可能性がありますが、平均は1.5枚となっています。

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保有数分布を%で見たものがこちらです。1枚所有が全体の82%、2枚所有までで全体の92%に上ります。

上位ウォレット

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毎度の上位ウォレットの覗き見です。

まず第1位は20体所有ですが、dendekaden_micoアカウントで運営でした。

続いて第2位以降で面白いアカウントをハイライトしていきます。第2位ですが、exSightVCというアカウントです。ん?VC?と思いましたが、lifeiscoolというアカウントからDenDekaDenは全て転送されてました。このアカウントは二次でDenDekaDenを購入しているので、恐らくVCではなさそうです。

8枚所有の同率8位にiz3belさん発見しました。DigiDaigakuのクジラとして有名で日本のNFTのコレクターでもありますね。

全体的には海外のホルダーがTop10の多くを占めている印象でしたので、その辺りの取り込みが上手くいったのではないかと思います。

分散化率

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Unique Wallet率は68%です。過去レポート平均は48%なので、他のプロジェクトよりもかなり分散化されていますが、先述の通りALの配布やミント方法でこのようになったと理解しています。

一方、運営のmicoアカウントを除いたクジラ率は13%と過去レポート平均11%と比べると少しだけ高い結果となりました。

尚、クジラ率に関する詳細はこちらをご確認下さい。

ウォレット作成時期

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このデータを取得した時点(2023年1月7日)での経過月数です。半数以上が1年以上前に作成されたアカウントという事で昔からの層がメインであることが分かります。

一方で3か月以内が15%、6ヶ月以内が次いで11%と、最近のアカウントもこのプロジェクトを所有していることが分かります。

新規参入

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1つ前で3ヶ月以内のアカウントが15%と言いましたが、このプロジェクトが最初のNFTの購入というホルダーは41、割合で8%に留まっているようです。元々総数が少ないプロジェクトです。ALの配布からも、既存のNFTホルダーに配布したからこういう結果になったのでしょう。

定義はこちらをご確認下さい。

ガチホ状況

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こちらは222ホルダー、割合にして17%の人がミントから保有し続けている事になります。ミント価格が0.07ETHです。フロアが跳ねたので大半の人が売却したようです。

ここでのガチホの定義はこちらを参考にしてください。

保有期間割合

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こちらは新しい指標で、ホルダーがどれぐらいの期間を保有していたかを示したものです。これをみると全てのホルダーが7日以内の所有ですが、まだミントが始まって7日です。今後この割合は大きく変わっていくものと思われます。

NFT平均購入価格

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いつも通りTop25%からですが、Top25%は0.96ETHなので、それほど海外のクジラ達が入っている印象はありませんね。また平均で見ると0.01とかなり低い事が分かります。

Top10プロジェクト

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OpenSeaで認証マークがついているプロジェクトなどを全て手作業で抽出して並べています。

このランキングはそのプロジェクトを色濃く表す指標ですが、DenDekaDenはどうでしょうか。

何ともバラついてて特徴を捉えるのが難しいですね。。。しかし、まず言えるのはいわゆるアニメ系なプロジェクトが散見される事です。MEGAMI、Killer GF、Galverseあたりです。また、国内プロジェクトと海外プロジェクトで半々みたいな印象です。

また6位にBEANZが入っていますが、実はDenDekaDenには7つのキャラクターが存在しており、そのうちの1つ夜在(Yoa)がBEANZのキャラと同一だと思われます。Azuki公式とコラボの可能性もあり、Azukiコミュニティ内でも認知されたのでしょうか。

メジャープロジェクト保有者比率

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国内外に拘わらず、この数値は小さいのが一般的ですが、DenDekaDenは11%と思ったより高い数字でした!これは少し驚きです。

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では次に6つのプロジェクトを個別に見ていきます。この中ではやはりAzukiが一番多いのですが、それでも25ホルダーと決して他と比べて多いわけでもなければ、全体に占める割合も5%と高くはありません。

メジャープロジェクトホルダー率に関する補足はこちらをご確認下さい。

国内外比率

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国内ホルダー比率です。全体の39%と、海外比率の方が多いようです。てっきり逆だと思っていたので、これは意外な結果となりましたが、国内プロジェクトとしてはよい事だと思います。

算出方法が不明な方はこちらをどうぞ。

プロジェクト比較

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毎回、国内プロジェクトは初回無料レポートのGalverseと各種指標でいつも比較してます。Apple to Appleではないので参考ぐらいにみておいて下さい。

比較として過去の他のプロジェクトの数値が気になる方はこちらから是非どうぞ。

まとめ

DenDekaDenは筆者が情報を得ている限りでは、"第2のDigiDaigakuを目指している"、”外資系の大手企業がバックについている"という情報です。なので少し気になっていました。

たった756枚しか総数がないので、ALの配布自体はそれほど苦労はしなかったでしょう。夜在の件は先に触れましたが、Azukiコミュニティ内で注目を集めた結果(サイトもAzukiに親和性があるデザイン!)、海外コミュニティも取り込んでフロアは2ETHを越える幸先の良いスタートを切りました。

このプロジェクトは大手企業がついているという複数証言があるので、それが事実だとして、資金力もあるプロジェクトである事を前提に考えると、ミント=資金調達ではなく、ミント=話題作りが主なゴールであったのではと思います。ミント価格も0.07ETHでした。そう考えると、当初のゴールは上手くクリア出来たのではないかと思います。

第2にDigiDaigakuを目指すという話が本当ならば、向かう先はやはりゲームでしょうか。今後も7体のキャラを中心に注目していきましょう。

おまけ、雑感

本日は国内では利用者は恐らく非常に少ない一方で海外ではよく聞くNFTfiの市場に関して少し取り上げてみたいと思います。

まずは主要サービスプロバイダー別の取引ボリュームトレンドです。全体的にはNFT全体の取引ボリュームと大きな変わりはなさそうですが、12月に入って増えてきているのが気になりますね。

次がシェアを分かりやすくしたものです。見ての通り昨年以降、シェア状況が大きく激変してますね。BendDAOとNFTfiの2強とみていいですが、NFTのマケプレがNFTfi機能も組み込みつつあります。直近ではx2y2がシェアを伸ばしつつあることが分かります。

では担保にされているNFTは何が多いの?という興味もすごく湧くところですが、残念ながら全てまとまったデータは見つけられませんでした。一方で、清算されてしまったNFTのプロジェクト別データはあったので紹介します。Top5をみていきます。

第1位:Art Blocks 700件で11.9%
第2位:Otherside 388件で6.4%
第3位:Wrapped CryptoPunks 288件で4.8%
第4位:MAYC 258件で4.3%
第5位:Doodles 205件で3.4%

悲しいことに結構有名プロジェクトが並びました。NFTはETH価格とフロア価格が複雑に作用するのでフィアット建ての価値が常に変動しますが、この部分が安定しないとまだまだNFTfiも難しいなと改めて感じたところで今回は終わりたいと思います。

勝手にリンク

毎週の振り返りはharuxxさんとmiinさんの週間NFTニュースで!

最後に少し宣伝

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また実はこのようなウォレット解析はミント前に集めたWLでも出来ますし、ミント後のKPI確認としても個別に提供できます。興味ある方がいましたら当方のTwitterアカウント@diego_0xまで是非ご連絡下さい。


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