タルティーニ:ヴァイオリンソナタ ト短調 「悪魔のトリル」

00:00 I. Larghetto
04:16 II. Allegro
08:06 III. Andante - Allegro assai
10:39 IV. Allegro - Adagio

演奏者 Caroline Goulding (violin)
Shuai Wang (harpsichord)
公開者情報 Boston: Isabella Stewart Gardner Museum
著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0

ジュゼッペ・タルティーニのヴァイオリンソナタ ト短調「悪魔のトリル」は、彼の最も有名な作品の一つであり、ヴァイオリンのレパートリーの中でも特に技術的に要求される作品として知られています。この作品は公式には「ヴァイオリンソナタ ト短調」と題されていますが、「悪魔のトリル」という異名で広く知られています。この異名は、作品が作曲された背景に基づいています。

### 楽曲の背景

タルティーニは、このソナタを作曲したきっかけについて非常に興味深い話を残しています。彼はある夜、夢の中で悪魔に自分の魂を売り渡したところ、悪魔が彼のためにヴァイオリンを演奏し始めたと述べています。その演奏は非常に美しく、技術的にも完璧であったため、タルティーニは目覚めた後、夢で聞いた音楽を書き留めようとしました。そして、その結果が「悪魔のトリル」となりました。彼自身によると、夢で聞いた音楽の美しさを完全に再現することはできなかったものの、それでもこのソナタは彼の作品の中で最も良い作品の一つになったと述べています。

### 楽曲の構造

このソナタは4つの楽章からなり、伝統的な教会ソナタの形式に従っています。
1. **Larghetto affettuoso**: 深い感情を込めた緩やかな開始部。この部分では旋律と和音が絶妙に絡み合い、曲の情感的な基盤を築きます。
2. **Allegro**: より速いテンポの楽章で、技術的な難易度が高まります。ヴァイオリンの素早いパッセージが特徴的です。
3. **Andante – Allegro assai**: この楽章では一転して穏やかな雰囲気が展開されますが、次第に速度を増していきます。
4. **Allegro assai – Andante – Allegro assai**: 「悪魔のトリル」として知られる部分で、極めて速いトリルと技術的な装飾音がヴァイオリン奏者に高度な技術を要求します。この楽章は、ヴァイオリンのための曲としては非常に難易度が高く、演奏者の技術を存分に披露する場となっています。

### 技術的特徴

「悪魔のトリル」は、その技術的な要求の高さで知られています。特に最終楽章に登場するトリルは、非常に速く正確に演奏する必要があり、これを成功させるには高い技術と練習が必要です。また、曲全体を通じて、高度な弓使い、指の運動、ダブルストッピング(複数の弦を同時に弾く技術)、装飾音など、ヴ

ァイオリン奏者の技術を極限まで引き出す要素が含まれています。

### 解釈

「悪魔のトリル」は、単に技術的な難易度の高い作品としてではなく、その背景にある物語と深い感情表現によっても高く評価されています。演奏者は技術的な面だけでなく、この作品が持つ情感的な深みを表現することが求められます。それゆえに、この作品はヴァイオリンのレパートリーの中でも特に人気があり、多くの著名なヴァイオリニストによって演奏されています。

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