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よんじうよんにちめ(ろっぽにか《えつらんちうい》)

まず始めに昨今のLGBTへの認識、認知、扱い方等は個人的にアップデートしていっているつもりですが、現在ではLGBTQIA+と呼ばれるまでその範囲は広がっているようで、どうしても追いつかない部分(納得いかない部分含めて)もある故、今回の投稿は読む人が読めば不快に思われるかもしれませんが、あくまで興味本位という部分はあるにせよ自分が体感して思ったことを書くつもりですので、そこら辺を留意されて納得していただける方は読んでください。


昨日、竹内君から「明日これを観に行きませんか?」とLINEが届いた。

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『赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度』との題名のこの作品は、シネコンはもちろんミニシアターのソレイユで上映されるものではない。
現在では高松で唯一、それどころか現在では全国的に見て絶滅危惧種である成人映画館のロッポニカ高松での上映だ。

香川に住み続けて43年。
今は無き高松のストリップ劇場の第一劇場にも行ったことはあるが、現在のソレイユ2にあった成人映画館にも行ったことがなく、ストリップよりも行くハードルが低く思える成人映画館へは未だに行ったことがないのだ。
現在高松で唯一残っている成人映画館ロッポニカも以前からどんなものか行ってみたい気はあったのだが、一人で行くには大きすぎるハードルとなる「ハッテンバ」との噂を聞いていただけに今の今まで行ったことがなかった。
以前から実話系雑誌の記事等でハッテンバについては見聞きするものの、そこに自分一人で身を投じる嗜好も勇気も無いので、ロッポニカに張り出されているポスターで「これ観たいなあ」と思ったものがあっても、劇場に続く階段を登ることができなかった。

そして、今回竹内君からのお誘いがあったので『赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度』が観たかったのもあるが、ロッポニカ内部がどういうものか社会勉強のつもりでお誘いに乗っかったのだ。
サンリンシャで待ち合わせして、店前でしばらく談笑しているとサンリンシャ店主のハスイ君から
「毒松さんは多分モテるタイプですよ」
と言われて二の足踏みつつ竹内君と共にロッポニカへ向かう。

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お目当ての『赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度』の16時50分上映回より少し早い時間に入場。

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螺旋階段を2階ほど上り受付到着。
入場料は
・一般 ¥1700
・シニア ¥1100
・女性・女装 ¥1100
・アベック ¥2200
となる。
おそらく今の映画館みたいな作品ごと入れ替えじゃなく、昔のように朝から晩までいてもオッケーみたいな感じだと思う。
女性と女装が同額なのに引っかかりながら、竹内君とのアベック扱いにならないかなと期待しながらすんなり1700円を支払う。

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受付の横に見えるカーテンの奥は従業員専用かと思いきや、その向こうは売店前の談話室のようになっており、そこで客のオッサン連中が酒を飲んでる姿が見えた。
その中のオッサンと不意に目が合い、そのオッサン、仮にその見た目からスメアゴルということにしよう

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スメアゴルはカーテンの奥からニヤニヤして出てきて、僕が来ていたスカジャンを指差しながら
「何これぇ〜なんなんこれぇ〜」
と興味津々。
スメアゴルもスカジャンを着ていたので僕が着ていたスカジャンに興味を示したんだろうけど、この時点で僕の顔はけっこう引き攣ってきた。

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スメアゴルから逃げるように劇場内へ入場。
「禁煙」のフォントがカッコいい。

劇場内のレイアウトはスクリーンに向かって左端、中央、右端に通路があり、左サイドの座席は横5席の縦8列で最前列は4席、右サイドは横5席の縦6列で最前席が4席で合計78席。
左サイド、右サイド双方とも最後列の後ろにはスペースがあり、席との境目にはもたれられるバーがある。

劇場内に入場して真っ直ぐ行くと左サイドの後方スペースに出るのだが、ふと右を見ると、右サイド後方のバーに手をついたオッサンの後ろにもう一人のオッサンがピッタリとくっつき、後ろのオッサンがバーに手をついたオッサンのチンボをシゴいていたのだ。
AVとかでよくある「出会って3秒で合体」じゃ無いんだから、入場して3秒でハッテンバって…
スクリーンでは「ザ・禁断保健室 美人校医の場合」というピンク映画の終盤が上映されていたが内容は全く頭に入ってこない。

場内には椅子に座っているオッサンや女装のオッサン、立ってウロウロしているオッサンや女装のオッサンが。
上映中でもひっきりなしに出たり入ったりして総数はわからないが30人くらいはいたんじゃないだろうか。
そうこうしているとスメアゴルが入場してきて、また僕の元にやってきてスカジャンを指差しながら
「何これぇ〜なんなんこれぇ〜」
と興味津々継続中。
さすがに怖くなってきたところに、女装のオッサンがスメアゴルの手を引いて「いかんやろ」的なことを言いながら連れていってくれてホッとした。

そこからさらに、左サイドの後方に座っていたオッサンと言うより爺さんが席を立って僕たちと同じ後方のスペースにやってきた。
僕たちから距離はとっていたものの、ジリジリと距離をつめて来ているのがわかる。その度に距離を離していたのだが、とうとうヨボヨボと歩き出して僕たちの前を通り過ぎようとしたのでスッと後方の壁に背中をつけた。
その爺さんはすれ違いざまに僕のチンボの先っぽをフワッと触って立ち去った。
その熟練の巧みな技術に…………てアホ!!!!!!

お目当ての『赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度』が始まってもひっきりなしに人が出たり入ったり、その度に緊張しながら近寄るなオーラを出す。
そこかしこでオッサンや女装のオッサンのシゴきあいなんかが発生したりで映画を見るよりセルフディフェンスで頭がいっぱいになる。

上映終わって外に出た時の開放感と言ったらない。

『赤塚不二夫のギャグポルノ 気分を出してもう一度』は円盤化してるみたいなんで、気が向けば購入したい。

出演人豪華だし、ストーリーはあって無いようなものだけどスラップスティックなコメディは今見ても面白い。
多分劇場でまともに映画見てたの僕と竹内君だけだったと思うけど。

しかし、1700円で貴重な社会勉強ができました。
興味本位で行くもんじゃ無いなと。
そういう場所なんだから「映画を見に来たんだ」と言うのはあんまり通じない。
ただ、そこにいるならオッケーだろみたいなのもどうなのとは思いますね。
あと、こう言っちゃなんだが、あそこにいる人達ってここ最近のLGBTの権利向上を目指している人達とはまた違った人なんだろうなとは思う。
ハッキリ言って女装のオッサンも汚いんだ。そして性欲に貪欲すぎるんだ。おそらく一日中だれ構わずって感じなんじゃ無いだろうか。

もう一回行くかと言われれば、正直行きたくは無いなあ。
興味のある方は複数で行くのをおススメします。

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