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【退化の新提案】アナカラー墓地退化解説【2022年1月期最新版】

※諸注意
筆者はこのデッキを使っておりますが、新環境(ジョー星、龍装チュリス殿堂下)での結果は出せておりません。その為、「結果も残してない奴が偉そうに」書いたものですので、ご理解いただければと思います。

追記:リモートではありますが、第9回カードマックスCSにて4位を達成しましたのでここに記します。

4Cレッドギラゾーン○(先)
青黒墓地退化○(後)
再誕鬼羅star○(先)
5Cロマノグリラ○(後)
青単ムートピア○(先)
予選2位通過(以降全部先手)
グルメ墓地ソース○
ベスト8:アナカラー墓地退化○
準決勝:青単ムートピア(予選最後と同じ方)×
3位決定戦:赤単我我我×


どうも皆さんこんばんは、デフォルトロイト(DFR1315_tcg)です。

前回の記事を読んでいただいた方はありがとうございます。またアナカラー退化を使ってくれた方もありがとうございます。去年の晩夏から作成、10月に記事を執筆し、細々と回し続け、内心「こんなひねくれた変態墓地退化使ってる人そうそういないだろう」と考えていたら各地でぽつぽつとCS入賞が報告され、非常に嬉しい限りです。起源主張をする気はありませんが、長い期間このデッキと向き合ってきた自信はありますので、ジョー星、龍装チュリス殿堂後の新環境では未だ結果を残せていませんが、新たに前作の焼き直し版としてここに書き留めていきたいと思います。デッキ自体の安定性、メタカード耐性などが軒並み上昇した“newタイプの墓地退化”を提案していきますので、「こんなのもあるんだ」程度に読んでいただけると幸いです。

前置きが長くなりました。早速解説をしていきます。

デッキリスト

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2分半でざっくり分かる!解説動画

アナカラー墓地退化で調べてたら動画がヒットしました。1万字の長文とか読む気失せるわ……って方は是非ご覧になっていただければある程度理解ができると思いますので、よろしくお願いいたします(投稿者の方ありがとうございます)

https://www.youtube.com/watch?v=-VhXcByRUN8&t=1s

デッキコンセプト

このデッキは従来の青黒よりも速度をある程度落とし(基本5キル狙い)、その代わりに高い対応力、並びにメタカード耐性を獲得したデッキです。自然とデドダムが入るため、それによる安定性とマナが伸びること、ネイチャーの存在により増える選択肢、高い対応力、そしてマル秘カードのロイヤル・ドリアンの存在で呪文ロックをすり抜けられるようにしました。

基本的にはキルターンの遅いデッキ(以降鈍足デッキと呼称します)を仮想的に見ており、これらのデッキに対してはかなり強く出ることができます。反面、高速で動くデッキはやや苦手としていますが、相手がいつも理想の動きをしてくるとは限りません。手札事故などで相手が少しでももたつけば、それをかなめとって勝てるだけの馬力もある他、4ターン退化すれば大抵のデッキはひねりつぶせるという従来通りの理不尽も持ってますので、あらゆる対面に勝てるよう設計しています。正しく使えば安定して勝率を出せるデッキですので、使えば使うほど病みつきになります。 

青黒退化との比較

アナカラー型の利点
・メタカードで詰むことが発生しない
・デドダムによる安定したリソース基盤
・息切れしづらく、長期戦で勝ちやすい
・退化に繋がるルートの幅が広く、勝ち筋が多い

アナカラー型の欠点
・速度が遅い(5キル狙い)ため、高速で動かれた場合に弱い
・防御が青黒に比べ薄い
・色マナを要求するため、ルーターをプレイできないことがある
・プレイミスが発生しやすい

青黒型の利点
・高速で退化を決められる確率が高い
・防御に特化させた場合、並のビートは簡単にいなせる
・色事故がほぼ発生しない

青黒型の欠点
・事故率が高い
・短期でゲームを決められなかった場合、負ける可能性が高い
・カード1枚で詰む状況が発生する

3〜4ターン目に退化が成功する確率が高いのが青黒、それ以降ならアナカラー、という風に見ています。かなり端折って説明すれば、“最速で動かないと負けるような環境では青黒、環境がある程度遅くなってきたらアナカラー”の認識でいいと思います。一概にどちらが優れているとは言えません。(それでもなぜずっと筆者がアナカラーを使い続けているのかは記事の最後で話します)

各カード解説

墓地退化ハッピーセット各4

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説明不要。色々調整しましたが結局全部4投に落ち着きました。
この3枚を相手が見ると何故か投了を宣言されることが多いです。

天災 デドダム4

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やっぱりデドダムなんですわ。
決して、決してこのカードを採用するためだけにアナカラーにしたわけではないのですが、こいつを3ターン目に出せた試合は体感7割勝ってるのでお察し。
4枚確定です。デッキの基盤のパワーの増強、および長期戦でも戦える力をこれだけで補ってます。このデッキを使うと人権と言われる所以がよくわかるはずです。

氷牙レオポル・ディーネ公/エマージェンシー・タイフーン4

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青黒でもお馴染みの手札交換ルーター。2コストの動きが何もないのは想像以上に辛く、このカードも4枚確定です。このデッキではかなり多色が嵩張るので、バルカディアなどの退化先を落とすこと以外にも、手札の色を調整する役割があります。上面はほぼ使いませんがボルバル8の餌として、ゲンムのムゲンクライムの元として運用する時が極々稀にある為念を入れてツインパクト推奨です。

Disジルコン4

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デドダムのプロキシじゃありません。採用枚数に苦労するカード。
色基盤でありながらいざとなればマナから展開できる優秀なルーターで、
“引いて、捨てる”というテキストが何より強い。このデッキの調整をしていくにあたり、デドダムが山札からしか墓地にカードを置けない都合上、手札に嵩張ったカードを墓地に処理するということが本当に強いです。さらに、5C対面でロストソウルを撃たれてもまだ立て直しが効きます。ブロッカー効果もバカにならず、赤単のブレイズクローは建てるだけで死んでくれます。それ以外の対面にも、テキストが一切無駄になったことがないです。最低2、最大4の採用を行ったり来たりしてるカード。特別他に採用したいカードがなければ4にしておくのが無難です。

The邪悪 寄成ギョウ1

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色基盤兼サブの退化先兼バルカディアから出す人。こいつだけ役割が多いです。初手に来たら大体マナに埋めておきます。とりあえずバルカディアから出すのはこれ、で覚えとけば8割大丈夫です。バルカディア+ギョウで裏目がある場合を考えた時、ゲンムとVol-Valの選択肢が出てきます。相手の墓地にクロックがあると無限にターンが貰える友情コンボが成立するので見かけたら出せば勝ちになります。

∞龍 ゲンムエンペラー1

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5コスト以下のGストライク呪文、及びクロックをケアします。1枚挿しとくだけで大幅に対応範囲が広がるので、入れ得です。デドダムやジルコンを並べるので手札が渋い時にはムゲンクライムすることもあります。モモキングダムJO退化、鬼羅star、その他ローグデッキにガン刺さりするので、騙されたと思って入れてみましょう。必ず、“ゲンムがいたから勝てた”そんな試合が発生します。

禁断竜王 Vol-Val-8 1

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墓地退化使いの中でも、「入れるべき」派と「入れないべき」派にキッパリ分かれている印象があります。しかし、アナカラー退化に限って言えば、“1枚だけでいいので絶対入れて欲しい”カードになります。雑に選ばれないSAという魅力ももちろんありますが、このデッキで重要になる要素は主に3つ。
・水と自然を1枚で生成できる
・簡単にエクストラターンを獲得できる
素出しすることがある
まず一つ目は色基盤としての役割。ギョウほどマナに埋めていきたいわけではありませんが、デドダムやジルコンをリソース源に使っている上では、2色を1枚で出すだけでも充分強力です。
そして次は、エクストラターンを取る能力。通常の青黒では破壊と言ってもバルカディアで相手一体+自分の場のアツトを巻き込んで2体目、というのが精々ですが、アナカラーでは動きの中でデドダムやジルコンをどんどん展開していきます。試合が長引くと自分の場だけでパワー6000以下が4体揃っている、なんて事態も発生するわけです。
最後に、1番重要なのが素出しすること。先ほど述べたように、デッキの動きの中でエクストラターンが取れる条件が揃っているので9マナ払って普通に出します。赤マナはバルカディアから生成し、一回エクストラターンを挟み、そして攻撃時に回収した手札を使って、次のターンバルカディアから展開し、安全に殴りに行く……そんな動きも意外とします。「でも赤マナを置きつつ9マナまで行ける?」という声が聞こえてきそうですね。はい、私自身も“赤含む9マナ”を使いこれを出した経験は片手で数えられるほどです。後述しますが、ミッツアイルが1マナのように、VolVal8は“闇単色の7マナ”です。覚えておきましょう。

終末の時計 ザ・クロック4

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友達のヴァイモデル君はいませんが、水最強のトリガーは伊達じゃない。
本家青黒では採用されないことが増えてきていますが、速度を落としたアナカラーにとっては、「後1ターンあれば勝ちだった」という状況が山ほどあります。
使えばわかる、その強さ。使われればわかる、その怖さ。相手がどんなデッキであっても絶対にターンを貰える。環境的に強い弱い云々ではなくて、このデッキ最後の砦なのです。要はお守りです。

秩序の意志4

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闇単の使いやすい受けとして採用。なぜヴァイモデルではないのか。どちらにも長所、短所があり今回は“受け札としての発動のしやすさ”“確定除去”という所で起用しました。箇条書きで説明していきます。

ヴァイモデルの利点
・クロック、ジルコン、デドダム、デスマーチといったクリーチャーを状況に応じて展開できる
・5マナ払って素出しする事で、リソース札としても機能する
・ネイチャーから出せるので、墓地にバルカディアNEXが無くてもヴァイモデル+ロイヤルドリアン→デスマーチ蘇生と動き退化する見切り発車の動きができる

秩序の意志の利点
・ストライクバックなので受け札として活用できる場面が圧倒的に多い。
・ガイアッシュカイザー、可憐につき、シャッフ、5000GTと言った厄介なカードを封印して一時的に除去することができる
・ヴァイモデルよりコストが1軽く、手打ちしやすい
対グルメ墓地ソースに置いて、勝利には欠かせないカードである

ヴァイモデルも非常に強力なのですが、受け札としての性能を見るとやや不確定要素がチラつきます。高速で殴るデッキに対して時間を稼ぎ、退化を決めたい以上、トリガーで、出ても確実にクロックを展開できるとも限らないヴァイモデルは、対速攻に絞ると秩序の意志より効果が薄いのではないかと考えました。
秩序の意志は、手札に抱えておくだけで受けることができ、現環境の殴ってくるデッキに対し封印の除去が刺さりやすいこと、邪魔なメタカードの除去、特にグルメ墓地ソース相手にはこれを入れておくだけで勝ちを拾える試合が出てくるので環境的にはこちらがいいのではないかということで採用しました。

体感ですが、受け札としての発動回数そのものは秩序が上、受けが上手く成功した時のリターンはヴァイモデルが上、といったところでしょうか。現環境では秩序推奨ですが、ここの闇単のトリガー枠は自由ですので、ヴァイモデルでもスパイナーでも、環境に合ったカードを入れるのがいいかと思います。(なんならここを削りメタカードに回す人もいます)

ロイヤル・ドリアン2

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元祖退化コンボの親玉が、現代デュエマに帰ってきました。デドダム、ジルコン用の自然単色兼サブの落城の計として運用し、アルモモ、シャッフ、ドルファディロムといったカードをすり抜けるのに重宝します。ネイチャーからデスマーチと一緒に出すプランもあるので案外使います。トリガーでもあるので盾を割られた際に鬼羅starやアルモモ、ひいては相手のバルカディアNEXまでマナに送ることができます。枚数は2〜3で要調整です。環境によって枚数を調整するのが無難です。

生命と大地と轟破の決断1

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パーフェクト呪文サイクル最強の一枚。基本的にはマナに埋めたデスマーチ、ロイヤルドリアンを同時に出して退化を狙います。残り二つの効果も決して馬鹿にならず、パンプアップして相手の打点を削ぐ、マナ加速をすることで次ターンのアクションの選択肢を広くする、など正直引けるか引けないかで動きの幅が凄く違うので確定枠です。高いのはご愛嬌です。

ダンディ・ナスオ1

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多分このデッキで1番強いカードです。さすが殿堂といったスペック。
山札からネイチャーなどをサーチしつつ、マナの退化先を墓地に落とすこと、なんなら盾確認までしっかりしてくれるその姿はまさにMr.インクレディブル。手札にコンボパーツが揃っている場合はバルカディアを直で墓地に落として退化を狙いましょう。また、マナ置きがアンタップインなのも見過ごせない魅力で、非常に強い上振れにはなりますが1ターン目バルカディアチャージエンド→2ターン目緑マナ埋めてナスオ召喚、バルカディアを墓地に落とし闇単マナを一枚チャージ、デスマーチ召喚→3ターン目落城の計で夢の3ターン退化も実現可能です。

魔龍 バベルギヌス1

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このデッキに於いて最高にロックで良い意味で気持ち悪い動きをするカードです。使い方は2通り存在し、“バルカディアから出す”と“そのまま召喚する”の2つがあります。
①バルカディアから出す
種族にドラゴン・ゾンビを持っていますので踏み倒すことが可能です。主に引いてしまった(山札からいなくなった)ギョウ、ゲンム、ボルバル8を墓地に落とし、盤面に送り出す運用です。1枚ずつでも回るのはこの動きが理由です。

②そのまま召喚する
こちら、非常に覚えておいてもらいたいテクニックとなっております。ボルバル8の項でも記載しましたが、墓地のボルバル8、ギョウ、ゲンムと言ったクリーチャーをバルカディアを経由せず展開します。

特にボルバル8の展開に関しては非常にすることが多く、“出して仕舞えばエクストラターンを取れる地盤が揃っている”と言った状況でジャストダイバーを盾にエクストラターンを取り殴り勝つ、といった動きが存在します。ロイヤルドリアンがいなくなってしまい、相手の場にはドルファディロム……みたいな呪文ロックをされた時の最終手段として使いやすいです。バベルギヌス自身が破壊カウントを1度稼いでくれるのも嬉しいところです。さらに5枚見て2枚まで手札に加える能力で必要パーツを上手く補充し、エクストラターンでのバルカディアNEXへの退化まで視野に入ります。

その他、ハンデスされたロイヤルドリアンを蘇生するなど進化クリーチャー以外を実質的に数を+1出来るカードですので、枠の圧縮にもつながる便利枠として採用しています。

基礎プレイング

各対面へのプレイの指針の前に、このデッキを使う上での基本となる考え方を解説します。
1.とにかくバルカディアNEXを展開する。
バルカディアNEXを出せば大体勝ちです。各カード解説でボルバル8を使って殴ることなども説明しましたがそれは最後の手段です。従来の青黒と同じようにまずバルカディアを出すことを終着点として考えましょう。
2.4キルは無理して狙わない
このデッキのキルターン数は平均して5〜6キルです。4キル自体も可能ですが、成功する確率が低い他、相手のメタカードという裏目もあります。“次のターン確実に退化ができる”“相手から退化を妨害されない”これら2つの条件を達成した上で慎重に4ターン退化のプランを取るか検討しましょう。第一、4キルを貪欲に狙いに行くプレイをするなら青黒の劣化になりかねません。
3.デドダムを出す
基本的にルーターの優先順位はほぼ全ての状況下でデドダムです。4キルを狙いに行き、バルカディアが手札にある場合のみ、ジルコンやエマタイを例外的に唱えます。「文明の都合で3ターン目の召喚が難しい」そう判断したら、1ターン目のうちにマナ基盤として置いておくプレイも大切です。
4.1ターン目に水・闇・自然をできる限りマナに揃える
このデッキは色の要求がある程度あります。ジルコンやギョウなどで出来る限り1ターン目は水・闇・自然の2つ以上を持つ多色マナを優先して埋めましょう。
5.相手のデッキにこちらへの妨害があるかを予測する
相手のデッキにメタカードが入っているとしたら何か、お清めなのかアルモモなのかシャッフなのか。多そうなのは呪文メタか、墓地メタか。このデッキはどんなメタカードでも1種だけなら“裏目”を確実に作ることができます。相手視点から見た裏目を考え、出来る限りどんなカードをプレイされても退化ができるように予測して動きましょう。
6.バルカディアNEX展開後を考える
バルカディアで呪文をロックした後も、油断は禁物です。GSか、クリーチャートリガーか。ターンを渡しても捲られてしまう裏目が存在するか。青黒でも大事な思考ですが、山をかなり掘削するアナカラーにとって、バルカディアから出すのがデドダムだけ、といった状況も稀に存在します。安易にバルカディアを投げるのではなく、「このターンに勝てるか」「ターンを返しても負けない状況になるか」の2点を軸に考えましょう。

各対面への有利不利及びプレイの指針

5C(バラモルド除く):ガン有利
勝率8.5割程度。事故らない、プレミしないを信条に戦っていきましょう。ここに関してはデッキ単位で有利がついているので特筆するべきこともないかなと思います。


5C(バラモルド):有利
ザーディクリカや天門型などよりかは落ちますが、それでも比較的勝ちやすい相手です。シャッフやドルファディロムなどの障害もありますが、ドリアンでどうにかなるのでこちらの動きが鈍すぎなければそこまで大きな問題は出ないはずです。

モモキングダムJO退化:五分
怖すぎるのと考えること多すぎて当たりたくない対面です。相手が基本的にどんなプランニングで攻めてきても必ず裏目が生じます。アルモモで突っ張ってきたらドリアンが解答ですし、それ以外なら秩序で封印して大きく時間を稼げます。アルモモ単体で突っ張ってきても打点が伸びず、ブロッカーのジルコンさえ間に合えば案外どうにかなったりします。とはいえ先攻を取られると勝ちの目がかなり薄くなってしまいます。相手がどのように攻めてきても対応できるような体制を作りながら遅延させることで勝利に大きく近づきます。特に場にアルモモがあるからといって安易に秩序をマナに逃すのはお勧め出来ません。こちらが受け札を置いたのを見てブラックフェザーなどで再びJOに戻して突っ込む、といったことをしてくる場合があります。アルモモとレッゾstarが同時に絡むことで、ブロッカーで固められず、秩序も撃てず……というハッキリした負けパターンがあり、これを高速でやられると本当に苦しいです。お互いの引きの噛み合いが勝敗に直結するので、理想ムーブを決められるのはではなく、相手がある程度事故って展開が遅れていたりしたときに、勝ちを拾うことを念頭に置く感じです。

赤単我我我:五分
先攻を取る。これにつきます。先手勝率7割、後手3割といったところです。
とにかくジルコンさえ間に合えば相手の打点計算が大きくずれるのでジルコン主軸にブロッカーで素早く盤面を固めて、運に任せて強引に退化を狙うプレイングをしなければよいです。轟轟轟→逆悪襲ぐらいの上振れをされなければ勝ちです。

ラッカ鬼羅star:やや不利
体感勝率は約3.5割。動きこそ速くはないものの、安定した理不尽の押し付けをされます。特に4割程度の確率で鬼羅starを2体たてて、シャッフ+可憐で完璧に固められて蹂躙されますので、そこばっかりは相手の引きが弱いことを祈るほかありません。明確な勝ち筋は4ターン退化程度で、可憐やシャッフに横槍を入れられ時間を稼がれることも。基礎プレイは可憐の封印。これだけです。何をするにも可憐につきがいれば1ターンで勝つことがほぼ不可能になる為、せっかくターンを貰っても、可憐ふざけんな状態になります。落城で戻してから1ターンに一気に退化、というプランもありますがシャッフ3で死ぬのでやめておくのが無難です。

シータ閃系統:やや有利
“旧シータ閃基盤のデッキ”全般を指します。ガイアッシュ覇道やヴェロキボアロstar含みます。自称5コストの3マナドラゴンさんがいなくなったおかげで、平均速度がある程度低下。ドルガン期には遅延することが勝ち筋の一つであったので、かなり戦いやすくなりました。アルカディアスモモキング、シャッフ、ガイアッシュカイザーなどで対抗してくる為、秩序の意志を抱えつつ、ドリアンを探すのが良いです。当然相手のキルターンが遅い為、相手に何もさせずに対戦相手を破壊できることもしばしばあります。


その他のデッキについてですが、基本的に、「ループ・ソリティア・即死コンボ・ハンデス」これらは不利がつきます。基本的にこちらとコミュニケーションを取る気がさらさらない相手とはあまり対戦したくないです。逆説的に言うと、相手のデッキが挙げたものではない場合、5分以上の勝負を仕掛けやすいです。

不採用カード解説

戯具ヴァイモデル

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めちゃめちゃ好きなカードなのですが、様々な部分で弱かった為不採用としました。まず赤単やモモキングダムが高速で突っ込んできた際、トリガーしても蘇生先がいないという事故がたまに発生します。トリガーしても確定でこちらのリソースを伸ばしたり、防御したりすることができないということが、あまりに高速化する現環境ではこれの不発が理由で負ける試合も発生します。
さらに、ターンが帰ってきても相手を倒すことができなければ意味がありません。ヴァイモデル自身はかなり器用なカードですが、唯一できないことがあります。それは、トリガーで出てきて除去すること。鬼羅starが最も顕著な例ですが、除去ができれば……という時に手が届きませんでした。
つまり、
①ただでさえ盾頼みで安定性が高いとは言えないトリガーを発動させても、何も起きない可能性がある
②相手の厄介なクリーチャーの除去ができない
という二つの点から、Sバックによるある程度の安定性の担保と、除去ができる性質から秩序の意志を採用しました。
ただし、ヴァイモデルにもメリットは無数に存在する為地元の環境を読んでヴァイモデルを使うのは全然アリです。

その他のカード:正直採用候補カードはかなりの種類存在しており、紹介するのに骨が折れるのと、ほとんどの不採用理由が“枠が無いから”という事に起因する為、枠があまり次第好きなカードをお好みでエッセンスとして入れていくのがいいかと思います。

(以下:採用候補カード群)
防御:ヴァイモデル,スパイナー,ライフ・ゲート,バイケン,カクシ・レシピ等
メタ:デスマッチビートル,リツイーギョ,敬虔なる警官,ウォズレックの審問,マインドリセット等
ルーター:神秘の石柱,電脳の女王アリス,ネ申マニフェスト,イグゾースト等
その他:ワームゴワルスキー,ギガンディダノス等

終わりに

※きっしょいオタクの語りなので嫌な方はブラウザバック推奨

ここまで読んでくださりありがとうございました。様々な動きができ、構築にも幅がある奥深いデッキですので、是非一度触っていただければと思います。既存の青黒より優れている、優れていないといったことではなく、こういった構築もある、ということを広める為書きました。結果的に環境の一角として認識されているようで非常に嬉しいです。パーツは高くなってしまいましたが、お手元にバルカディアとネイチャーとデドダムがある(高すぎる壁)方には財布のダメージ量が少なく済みます。

質問などがある場合は私のTwitterアカウントのDMに送ってくださいますと、できる限り答えさせていただきますので、よければお願いいたします。


さて、なぜ私がずっとアナカラー退化を握り続けているのか。これは持論にはなるのですが、「プレイの上達がわかりやすいから」です。このデッキ、取れる選択肢とトリッキーな動きの多さから、「勝ち筋があったのに見えていなかった」「ケアできる負け筋があった」などプレイミスが如実に現れ、たとえ熟練したプレイヤーでもある程度ミスをします。個人的に誰よりも長くこのデッキを使い続けている自負がある私も、プレイミスがたまに起きます。そして、そういった隙間を練習して、経験して、塗りつぶしていくことでメキメキと勝率が上がるのが、アナカラー型です。青黒にも強い所はあり、否定をするわけではないのですが、“引くか、引かざるか”だけで決着が付くのは「本当に自分はデュエマをしているのか?」と疑問に思うことがありました。プレイ、構築共に幅広いアナカラー墓地退化は使い続けるほど楽しくなる。このスルメ的魅力に見事に取り憑かれてしまい、今日に至るまで私は使い続けている、というわけです。

ここまで読んでくださり本当にありがとうございました。
それでは、またどこかで機会があれば。

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