『アタリマエ』が崩れる時

突然ですが、皆さんにクイズです!

①右はどの方向?
②1日は何時間?
③血の色は何色?

いえいえ、バカになんてしてません。

では、質問を変えましょう。

右はどの方向か、
1日とはどのくらいか、
血の色(赤)はどんな色か、

あなたは論理的に説明出来ますか?

人間、生きていれば色々な事を学びます。

そのうち、そこまで深く考えなくても出来るようになっているはずです。
わざわざ「1日は24時間で、1時間は60分で…」
と考える人は少ないはずです。

そうやって慣れる内に、論理ではなく感覚で覚えるようになっていきます。

自分はこれを「アタリマエ」と呼んでいます。
つまり、自分の中(正確には世の中の法則)の常識、的な意味合いです。

出来て当然、そうなって当然という意味の「当たり前」とは使い分けています。
『適当』と『テキトー』が若干違うようなものです。

私達はこの『アタリマエ』があるから生きていられます。
貴方も私も、0歳の頃から息の仕方というアタリマエを学んでいる筈ですよ?

よく、焦ると物事が上手くいかないという事を聞きますが、それはパニックになる事でアタリマエが崩れているからです。

焦ると息の仕方というアタリマエを一時的に忘れます。すると、脳に酸素が行き渡らなくなり、結果的に更なるアタリマエの忘却を引き起こします。

アタリマエが分かるからこそ、物事は上手くいくのです。

厄介なことに、アタリマエは感覚なので、一度アタリマエを忘れてしまうと、論理的に理解出来ない為再度思い出すまでその間の行動に大きな影響を受けます。

ちなみに自分は、絵を描くという行為(正確には認知)によって、筆の握り方や線の引き方、息の仕方等、ありとあらゆる『アタリマエ』を忘れてしまいます。

では、もしアタリマエが崩れたらどうすればいいのか?

お答えします。

どうしようもないです。

アタリマエが崩れるということは、PCでいう『レジストリの崩壊』にあたるので、一度手を止めて中断するくらいしか方法がありません。

それだといつまで経っても前に進めませんけどね…

しかし、アタリマエの記憶というのは結構頑丈に出来ているので、本来であれば簡単に崩れる事はないんです。

壊れるのは、強いトラウマ等の心因性のショックがあった場合か、外部から物理的なショックが加わった場合が多いです。

つまり、同じ行動をしてもアタリマエが崩れない人と崩れる人が存在します。

そして、決まって前者は
「アタリマエのことが出来ないのは努力不足だ」
「怖かった出来事くらいなんて事ないだろ」
と言いますが、彼らは環境と才能と運に恵まれた人です。無視して構いません。

むしろそういう人は、人の気持ちが分からない、人の心のない人くらいの認識でいきましょう。

今回のまとめ
・身の回りの法則を論理ではなく感覚で掴む事を
アタリマエと呼ぶ
・極度の緊張でアタリマエは忘れてしまう
・アタリマエを忘れると行動に支障が及ぶ
・アタリマエを忘れたら一度離れて落ち着こう
・上から目線のアドバイスは無視してOK

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