『魔法・想像』#11

～乃木国西側～

乃木国の西側、そこに広がる光景は燃える地面と
その場に倒れる5人、そして高いところから見下ろす勇者だった

与:うっ…みんな大丈夫……？

しかし周りの反応は気を失っているのか何もない

与:動けるのは私だけか……

とは言え、立つのがやっとの与田
戦える魔力も残っていない

炎魔法　《地獄焔》

黒い炎が与田にゆっくりと近づくが最早躱す気力すら残っていない

与:あ……避けなきゃ……

与田の目の前まで黒い炎が迫る
しかし、急に目の前の景色が変わる

与:え、ここどこ…？

林:大丈夫ですか、与田さん？

与:るなちゃん！？

林:あれのことは私に任せてください

与:勝てるの？

林:真正面からは無理ですけど、勝ち方はいくらでもあ
　るんですよ
　実は……

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林:さて、今の私にどこまでやれるかな

炎魔法　《神炎刀刃》

勇者の手には刀身が炎で出来ている刀があった

林:模倣魔法　《炎魔法×風魔法　炎風刀刃》

林の手にも刀身が炎で出来さらに燃え上がる刀があった

刀身同士がぶつかり合い異様な熱気が周りに伝わる
勇者から距離を取ると同時に魔法陣をあちこちにばらまく

林:模倣魔法　《金属魔法×天魔法　鉛雨》

鉛の雨が勇者に降り注ぐが

炎魔法　《炎竜の衣》

ｼﾞｭと全て溶かし、林に接近する

林:模倣魔法　《光魔法×罠魔法　光線罠》

ばらまいた魔法陣から光線が何本も射出され勇者の身体を貫通する
それでも構わず接近する勇者

林:やっぱり無理か、しかも魔力も無限なんだよね
　こりゃジリ貧だな……やるか

林は転移魔法で勇者の背後に周り背中に触れ

林:模倣魔法　《空間魔法×転移魔法》

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与:勝てるの？

林:真正面からは無理ですけど、勝ち方はいくらでもあ　
　るんですよ
　実は○○先生が空間魔法で亜空間を作ってて、そこに
　色々魔道具を保管してるんですよ
　その亜空間に飛んで私だけ帰ってきます
　すると勇者は帰ってこれないので私の勝ちです

与:な、なるほど…

林:魔法ってのは想像ですよ？
　○○先生が教えてくれました

与:頑張って

林:はい！

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～亜空間～

ﾊﾟｯ

勇者は見たこともない景色に困惑する
その隙を見て林は距離を取る

林:じゃ、元気でね　
　模倣魔法　《空間魔法×転移魔法》

……………

勇者は何も出来ず立ちすくむしかなかった

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～乃木国西側～

ﾊﾟｯ

林:成功！！

与:いけたんやね！

林:はい！負傷者を連れて戻りましょう！

与:うん！

乃木国西側の戦い
林瑠奈　対　炎の勇者

勝者　林瑠奈

つづく