出会って4光年で合体 読書メモ

https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ01068994.html


これがわしのポルノじゃ。
気付きが増えたら追記していきたい。

閲覧性を高めるための目次が長すぎる……。

以下、ネタバレしかないので、未読者は回れ右。


表紙

狐の嫁入りの場面。作者名から『た』が消されている(たぬき)

P6 「弟子が橋をかける」

道昌のこと
https://randen-map-project.com/渡月橋/ 

P7 「鉄の橋(瀬戸大橋)」

大師と狐と狸の話
https://c-kochi.jp/kohojohoshi/2ara1.pdf
かかる、架かる、懸かる
精子が橋の形の形をしているのは、繋ぐもののメタファ
P367で銀河鉄道の形としてもう一度出てくる

P10 「犬が好き」

偽善の偽が人偏でない(人でないもののための善?)
もしくは、人でないものからの善

P12 「空っぽで自分のためにすら怒りを吐き出せない橘はやと」

長曾我部真男のために怒った話との対比

P13 「太陽に溶ける海。永遠。」

(ランボーより)

P16 「長曾我部真男」

空海の幼名が真魚なのできっと意図的。

P18 「空海について京都へ 」

流れて帰り、くえんの血族が隔離される。
この時点で上位存在は姿を消しているのではないか

「本人もすっごく淫乱だった」

P250 「私のお気に入りのくえん」のことか? 髪型は近いが

P21 「くえんと偽天狐の歌」「くえんと天狗の隠れ蓑」「くえんとαケンタウリ」

偽天狐の歌→催眠装置(催眠アプリケーション実験記録1より)

「船着き場の投げ釣りクソババア」
土神のこと

「俺の婆ちゃんを悪く言うな」
偽天狐の歌効果による催眠効果
「公安で渡辺の母親を監視しているらしい」
P158 「ゴリゴリに過激派の運動に身をやつそうと思うの」

P22「 CATHEDRAL」

(大聖堂)
Campanella(カンパネルラ 銀河鉄道の夜より)
Applight(アップライト アップル?)
Tenzen(テンゼン テンセント? 小説のキャラクタからであれば典膳。全体的に山田風太郎っぽくはある)
HSC(ハイトシープクラウド 典拠不明)
Edea(エデア 合法小学生のコールドスリープの会社)
D&M(ディクスン&メイスン ピンチョン メイスン&ディクスン)
Rectangle(レクタングル グーグル?)
Agrohalo(アグロハロー 典拠不明)
LGT(リバーサイドグッドシング アマゾン?)
GAFA準拠でいくとこんなかんじ。フェイスブックがないが

P23 「最効善の計画」

上位存在による人類種の繁栄補助。物語の大量生成が目的であろう

P24 「信楽焼の狸の金玉袋」

山道に並立するやつの暗示(暗示?)

P25 「三度会うと人生が終わる」

この後、はやとは三度会い人生が終わる(転生するが)

「遠くから一度見たことがある」
年齢的にくえんのおじいちゃんであろう(P173)

P26 「弘法大師のお話は北海道を除く全国に実際の足跡を越えて数千あるそうだ」

P216「半分くらいガセ」に対応

P27 「ぐるぐるぐる」

人間形態に調整中の上位存在C

P28 「表札の文字」

おそらく枸櫞。
マルブシュカン シトロン クエン酸
花言葉「愛に忠実」 「心からの思慕」 「熱意」 「誠実な愛」

P37 「信楽焼の狸が外向き、顔も威嚇」

最後の供犠たる今代のくえんに番は必要ないので、本来であれば誰も接触させる気がなかった。狸は語り手としての上位存在を意味する

P38 「鳥居に枸櫞の文字」

P41 「鳥居に戻れ」

メッセージボードかよ

P47 「麦わら帽子」

書き込みのフェチさよ。あとワンピースで農作業をするでない。
でも、初対面が麦わら帽と白いワンピースなの、最高では?
そうだね。仕方ないね
顔を上げるだけの一文のくそ長さよ。文書量によって時間経過をコントロールする技術。普通の漫画では無理なやつではある

P49 「ちんちんのパニックを覚え」

天才の所業。3回生まれ変わっても出てこないパワーワード

P50 「4ページぶちぬきで花を背負うヒロイン」

力技にもほどがある。しかし、絶世のという比喩ではとても足りない魅力を表現するためにはこれくらいしないと。普通の媒体では無理だが

P51 「人生初めての多幸感」

お母さん、2歳でいなくなったしね。基本的にはやとの不幸は丹念に記述される。不幸な人間の方がよい物語になるという価値観がこの世界に通底している

P53 「網野さんもお礼に来なくていい」

上位存在の意向であろう。奇跡を起こすまでは

P55 「天狗の隠れ蓑」

婚姻したくえんが授かる。隠れ蓑で姿を消し人里でくらしてもよい。
大久絵島案内社観光大久絵山案内。大正8年刊行

P58 「くえんは子供ができたら島から出てもよい」

婚々のお札(コンコンのおふだってことね。ダジャレ好きだね)

P59 「純潔保護同盟」

”エッチな催眠アプリ”も”セックスしないと出られない部屋も”
催眠アプリケーション実験記録1

P78 「既にちんちん及び陰嚢は射精モードに入り途中止めに関しては受け付けていない段階に移行している」

天才の所業その2。頑なにちんちん呼び。陰嚢と対比してないだろという批判は無視。なぜならばちんちんの方が語感が面白いから

P81 はやと、顔!


P85 「そして、二人してお布団に入るも」

客用布団があるはず(P275)つまり、もうこのときにはくえんははやとに惚れているのである

「橘くん?」
さっきははやとって呼んでたのにねぇ、ねぇ!
人称のゆれからしかとれない栄養素がある

「た……確かに」
じゃねぇんですよ。論理的に淫語を喋らせるために頓智を使うんじゃありません。しかし、テレビもネットもないのに、どこからこんな知識を
上位存在サービスパックにはこのような知識まで含まれているのか

P86 「避妊具に」「想像なのに?」

なぜならば捨て子なので。無責任な子づくり自体が二人にとって禁忌とされている。未来をあきらめているとも言える

P93 「婚々の御札ねぇ、なくしとるわ」

くえんの婚姻はあくまで子孫を残すのが一番の目的だ
つまり、最後の供犠は子孫を残す必要がなく、お札を回収されたのでは?

P97 「横からごそごそしている音が」

初読の時に素直に読みすぎて、賽銭だと思っていた
ほんと、ちゃんと引っかかっとけばよかった

P98 「隣の人が好きです。だから、隣の人がちゃんと幸せになれますように」

奇跡はここから

P101 素晴らしいコマ

枠線が手書きなのが良いのかな。余白と相まって効果が高い

P106 「避妊具とかなくて」

すごいよなぁ。エロ本なのになぁ

「男性器」
ここはおもしろではないのでちんちん呼びはしません(ちんちんソムリエ顔で)

P112 「ペニス」

男性器呼称博覧会でもやってんだろうか。いや、エロ漫画だからいいんだけれども

P122 「のんでもいいんじゃろか?」

フェチズム極まれり。しかし、対応するはやとの顔が、最高に汚い顔ですごい。この醜さへの執着はなんなんだ
普通だんだん手が慣れてきて見やすい顔になるものなのに、はやとくんたら

P127 「腰の奥に新たに火がともる」

ロリータより

P130 「ソラマメ」

一コマ目に修正がいらんのなら、全部ソラマメです、で通せるのでは? AIは文脈見ないだろうし

P132 「次は死ぬけんやめ」

既に死んでる場合はセーフということ

P135 「最後の供犠のくえん」

婚姻の必要もなければ、別れるために天狐の歌を聴かせる必要もないということ

P138 「テン子と名乗り」

天狐の偽歌の開発を行ったが、破壊した
くえんの暴走と上位存在の介入か?

P139 「後ろの人」

上位存在Cであろう。なんで居るかはわからない

P143 「チンポルターガイスト」

まさか、これが伏線になるとは(P225)

「すたこらちんちん」
天才の所業その3。何喰ったらまろびでるんだ、こんな単語

P145 「外したメガネ」

絶妙な伏線

P146 「誰にでもなるから」

催眠のことを知っている。テン子の孫だしな

「という暗示をかけた」
天狐の偽歌を使用したのでは(P151)

P148 「ギュゲスの指輪」

隠れ蓑との類似性 隠れた正義の話?

P149 モンティ・ホール問題

突然の確率論の話。選びなおすことの重要性の示唆

P150 「そのままでいるより少しだけエネルギーが要るのかもしれない」

くえんと子供を作るかどうかを選びなおせ、ということだろうか
選ばなかった自分は死に、外れとして除外され、4光年先で再度選ぶことができる
結局未来は不定で正解なんてないものだけれど、これがモンティホール問題だとするならば、選ばなかった方を選びなおした方が幸せの確率は高い

P151 「あっちは変な力を使ってる」

暗示にかかりやすい人に改造されてるからね。仕方ないね

P152 「鼠の天麩羅」

https://kowaiohanasi.net/nezumi-tenpura

P153 「緻密な計算で実行日を決めた」

月食の日数と時刻が正確に予測できることから、オーバーテクノロジーを持っているという話(地球外生命体)

P156 「銃・病原菌・ケツ」

ジャレドダイヤモンドに謝れ

「銃・病原菌・膣」
ほんと、まじで
関連:サピエンス前戯(木下古栗)

「原初の海、命のはじまりとは」
P231からの小説

「御國バイオメカニクス」
合法小学生より

「性欲をお手軽に消す薬」
未来では宇宙飛行士くらいしか服用しない(P313)

P157 「ピーターシンガー」

動物性たんぱくを必要としない(P313)

P160 「超電導おばあちゃん」

5歳のつけるあだ名ではない

「メガネをかけてたら真男と認識される」
それにしたって体格が……。

P167 「仲直りセックス」

できるよ(P288)

P170 三度目の出会い

人生が終わる

P173 「前屈みで再会の喜びを表現」

天才の所業その4

「苦い笑い」
別れが前提なので

「砂浜で凧を揚げたりした」
ナインストーリーズ抜粋より

P176 「知らない先生だし」

土神さんなにしてるんですか

「千年の旅の末にイナリって言葉があらわすものののひとつが、ここで初めて金玉袋に似たんだね」
そんな、いい話風に。

P177 「くえんが見えないか試しているのだろうか?」

作者(上位存在)を見てくる真男のコマ。漫画がうまい。

P178 「自然人形態になるのは」

空海以来ってこと。つまり、村上テン子や葛の葉には直接関与していないということ。

P179 「東寺に木を」

https://www.mikkyo21f.gr.jp/kukai-life/cat37/post-169.html

P180 「因数分解には裏技がある」

のちのリーマンショックである

P181 「陰茎を経由した」

ここは陰茎。使い分けの法則が謎である

P182 「ネットショッピング」

避妊具を買っておけば物語は終わっていたのかもしれない。
まあ、きっと売り切れか届かないようにしているだろうけれど。

P183 「民族的ルーツ、原料に対する信条等」

シンガーを引いてくるくらいなので、倫理への造詣が深い。なのに描いている媒体がエロ漫画。倫理的とはなんぞやと考察した上で、お出しされるのがこの執拗な口淫描写だと思えば、少し違っては見えませんか? 見えませんか、そうですか。
ロリ以外のポリティカルコレクトはすべて守りますが? ということだろうか。

P187 くえんの衣装が違う

癖ですよね。完全に。

P188 「唇で皮をむいて」

のちのチンポルターガイストである

P191 「ここに居ることそのものに対して気後れ」「橘はやとには身近な感情でもあった」

なにをどうやっても自己肯定感を育める生育環境じゃないしな。はやととくえんは孤独な一人と一人だったという感慨が深まる。

P194 「二人で挿入はぐっと我慢した」

挿入だけに

「射精はいっぱいした。」
妊娠への忌避はお互いに持っているがゆえに、選ばなかった最初の選択枝

P195 「本物の天狐の歌はくえんの心臓の音」「汎用的な天狐の偽歌」

村上テン子はくえんで確定。
上位存在とくえんと元々の狐の関係が、頭が悪いのでうまく整理できない。

P198 「超電導量子コンピュータおばあちゃん」

量子要素はどこからきたのか

P199 「こりゃ真男も借りができたね」

この時は実際に借りはできてはいないのではあるが、はやとが代わりに殴ったので借りといえば借りなのである。
そしてそのことを何年か後でもしっかりと覚えている。やっぱり借りかな

P201 「ある朝目覚めたらひとりぼっちの自分に気付いた。そんな朝は久しぶりだった」

救いのない人生だ。なのに、この上なく善性を持っているということが一番のフィクションかもしれない。

「何か足りない。生まれてからずっとそうだった気もするけれど」

P204 「これで大体ピンとくるな」

置いてけぼりに過ぎる

「いろは歌」
https://ja.wikipedia.org/wiki/いろは歌#:~:text=『河海抄』には,を引用している。

P205 「理由が分かる橘はやと」

善性のかたまりである

P208 「二人とも丁度、自らのすべての仕事を終えてしまったところだった」

光蔵の監視とくえんの監視

「神様のごはん」
くえんのこと

「ごはんの神様」
カセドラルのこと

P209 「ある一族が担当していたが」
P210 「くえんを守る使命を与えた家系」

「より大きなテリトリーで自らの力を使う」
宇宙空間でのくえんの家の再現のこと

「ある範囲に知的生命がいま何人存在しているかを常に計測し続けるシステム」
ここで既にセックスしないと出られない部屋への言及がある

P215「 素因数分解の仕方」

のちのリーマンショック

「自動筆記の方法」
シュール漫画より

P216 「半分くらいガセです」

大師さんとの類似

P217 「お前には借りがある。一度ならどんなことであろうと4秒で助けてやるよ」

4秒の言及から、借りはおじいさんのクイズの件かな

「帰りの足がない、とかそんなことだ」
最高の伏線。回収した時には声が出ましたね。

P218 「本質的に自分が何に楽しみを覚えているのかはよくわからなかった」

P219 「そのときの自分の真似をしてみるが、その度に今の空虚さを感じるだけの気がしている」

P220 「ひとりぼっちだったと気付く朝が怖い」「足りないぶんの価値のどうしようもなさだった」

P221 「栄養失調になっても家賃を滞納しなかった」

P223 「知っているはずのない女の子の感触」

純潔保護同盟!

P224 「そういえば……。そういえば、いつ皮がムケたんだ?」

フォントが大きい。品性最悪の真相への気付き方。すごい。
アニメならすごい効果音が鳴る。ムケたんだ? でカットが切り替わるくらいに

P225 「この、ちんちんの先だけが……」

史上最高にシリアスなちんちん

「ちんちんの先にしか見えないものが。何かを伝えようとしている」
シン・チンポルターガイスト。本当に無駄がない

P226 「降っとるわ」

ここで思い出すのが口淫の話ではなく、狐の嫁入りだというところが美しい物語。くえんを性処理の道具として見ていないという証左

P231 「一方その頃、紀元前」

飛びすぎにもほどがある。物語自由自在

「皮肉な構造があったとしよう」
天才の所業その4。あれだな、なんでもアナルビーズに見える症状だな

「できればぴったりの穴に入りたい」
擬人化するんじゃない

P234 「そのせいで」

花(くえん)が生まれ、歪な形(はやと)が生まれる

P235 「洞窟の壁に描きまくり」

表現の最初がポルノでないわけがないだろう、という確信が描かせる美しい偽史。確かに誰かのために描くのでないのなら、それはポルノであったろうという謎の説得力がある。にしたって……

P236 「絵物語と解釈した」

本気のポルノは誰かに解釈され、新たな表現を生み、またそれらが繋がっていくことで、ポルノに円環してゆく。4万年だろうと、4秒だろうと、時間が経てば個人的なポルノであることの意味は漂白され表現として受容されていく。その衝動と美しさを誰かが見出すからだ

P237 「6年も経つと」

誤字かな。他は全部4だし

P238 「いつかあった懐かしい、人間らしい久しぶりの気持ちだった」

人間らしさとは他者に何を与えるか、ということなのだろう。利己を超えた部分が人間らしさだと評価できる

P240 「十年後」

橘はやと43歳の計算。真男もクリ爆先生も若いな。計算間違ってないか?

P241 「美しいものを愛する異星人によって」

真男のサジェストだろうか

「『ナイン・テールズ』という全作品アナルビーズをテーマにした」
サリンジャー、ナインストーリーズ。あと九尾の狐
結局アナルビーズ。クリ爆先生ェ。

「人間一人のデータ量を1クエタバイトと決めた」
はやと復元の伏線、及び空海が復元されない理由。解析済みのデータがあれば復元できるのだろう。くえんが復元できない理由は1クエタバイトに収まらないからであろう

P242 「両方をたぶん意図的に重ね合わせたままで保っていて」

量子ビットおばあちゃん。超電導量子コンピュータおばあちゃんの量子部分を回収。しなくてもよくない?

P247 「僕はベッドの下から」

我慢できないのが自分だけのポルノという証だ。これ読んだ瞬間の長曾我部真男のリアクションは必見だろうな

P252 「ある知的生命体を数十億年前に地球が通過しはじめた」

突然のSF。動いているのは地球。

P254 「生命の揺りかごたる珪素に」

上位存在は珪素生命体。エサは炭素生物の情報。

「アミノ酸を太陽系第三惑星に投げ込み」

P255 「現在8柱が」

それぞれのお弁当の話が読みたい

「旅にはお弁当が要りますが、嵩張るのは駄目です。」
くえんは何千万人分の物語を生む存在。『自分だけが大好きで性的なことに興味津々な床上手の処女』というポルノミームの権化だから。ポルノが物語の始まりの親だしね(P235)

P256 「参照元の本物たち」

神話か伝奇のことだろうか。葛の葉は本物の方か

「くえんは我々にとっておいしくもないし魅力的でもなかった」
カセドラルの行為(人間の物語化)の理由。でないと、くえん一つで足りてしまうので

P257 「あなたのくえんは」

上位存在のくえんではなくなったということ。

P258 「私は条件を付け」

条件付けの理由は、物語が好きだから。自ら物語を閉じることは上位存在にとって許容し難いのであろう。

「ギリギリオーケーと見做しました」
そんなやつが、がんばれー、とか書くか!

P265 「たぬきが内むきで笑顔」

ツンデレに過ぎる。たぬきはきつねのペンネーム(物語観測者ではなく生成存在側)とするのがよいのかな

P269 「初めての邂逅のリフレイン」

農機具の音。初回の振り返りは左(未来)からだが、今回は右(過去)から。くえんの願いはこの人が幸せになりますように、だから。
はやとが訪れたがゆえに、幸せになれなかったことを知る。そして、ここに未来はない。

P273 「とにかく何不自由なく暮らしていけるらしい」

ここで閉じてしまえばセカイ系なのだが。あと、くえんの顔がかわいい

P274「くえんと生じた時間のずれの半分以上が」

つじつま合わせ。でないとロリ状態でいられないし(4年経ってしまう)

「レールのようなものが」
銀河鉄道

P276 「たとえば虫が出ないとか」

セックスしないと出られない部屋のための設定

「私は業を煮やした!」
挙動が上位存在ではない。キャラクタが思い通りに動かないときの作者だ

P278 「子ができれば産むまで待ってあげようと」

誰が育てるんだ、誰が。超絶美人の子を持つ不細工なシングルファーザーとか事案でしかないぞ

P279 「こがいな未来のない場所で」

くえんにとってはずっと未来がなかった。供犠のくえんだと知っていたので。だからセックスしなかった

P284 「金剛」

密教用語。

P288 「喧嘩ばっかですよ。この前なんか切腹迫られました」

渡辺稲にとって切腹=性的興奮なので、絶対仲直りセックスしてる

P290 「ちゃんと困ったとき、怒ったとき、声をあげられるようになったのか、心配でした」

なった。なったんだよ。人のために怒り、どうしようもなくなったら助けを求める、そんな当たり前のことが当たり前にできるように

P291 「タオルケット]

みんな大好きタオルケット。とてもそれでは足りなかったかもしれないけれど、それでも愛されて生まれてきた。

P292 「そのことを、ずった誰かに、話したかったのか」

物語るということの意味。誰かと共有することで物語は情報となり、形を持つ

P294 「職場がこつぜんと消えた」

くえんを監視することで、くえんの存在は確定する(天狗の隠れ蓑より)=物語が生まれる。職場自体が上位存在の装置だったのだろう。外部からくえんを確定させるための

P296 「山からか外からか定かじゃないが、美しい女が」

葛の葉はくえんではないのだろう。人間はくえんに親しむことができない(お婆さんの目撃証言より)
葛の葉は別系統の本当の狐なのかも(安倍晴明の母の方の)。

P297 「素因数分解とリーマン予想」

https://core.ac.uk/download/pdf/267897452.pdf
いわゆるリーマンショック
現実と交差するところが伝奇っぽい

P298 「借りた本まで」

図書館法違反。

「いくつかの方言が混ざった人物で、そこまでは再現されてなかったがね」
クリ爆先生に依頼する理由。プレミアム料金でどうにかなるようだが。

P299 「わしの命はわしだけのポルノだ」

ここまで物語に耽溺できる作者が、人間を物語にすることを否定するのが面白い。ゴシップは物語とは認めないということか。フィクション至上主義

P301 「誰かがこれを語るように仕込んだんだ」

上位存在~。橘はやと好きすぎるだろ

P302 「まお! 帰る足がないかも……」

まお呼びがかわいい。

P304 「ただの娘の同級生の男の子なら」

権力によって表現は曲げないという矜持。かっこいいぜクリ爆先生。さすが公安にマークされてる過激派だ

「鬼気迫る理論立てがあって」
この作品のSF部分

「理趣経」
https://ja.wikipedia.org/wiki/理趣経

P305 「勝てないですかこういうのにポルノは」

勝てなかったな、こういうのにポルノは。
だって、みんな抜いてない(例外はたくさんあります)
正直この真男の独白部分の読解ができている自信がない。
「こういうの」とは「鬼気迫る理論立て」=芸術とかそういうものを指すのだろうけれど、ポルノが勝つとはどういうことを想定しているのか。
性的興奮と感動は食い合わせが悪い。
感動が横方向への広がりだとするならば、性的興奮は上下方向の振れ幅だ。人間のこころはらせんに移動するようにはできていないように思う。
文章の上手さで感動的に納得させられてしまうが、文意はとれない。単純にポルノ礼賛というわけでもない気がするが……

「ええ、もちろん!」
ポルノをそのまま掘り出そうとしても、語り手を経由するとき、それは語り手のポルノとなるので、当然他人のポルノが混じる。理屈で情動はとまらないのだ

P308 「HarakiriMandara」

どんなんだ。性癖に正直な親子過ぎる

P309 「伊達眼鏡」

葛の葉の息子だから。顔がよいという評価を否定したい? 純潔保護同盟はだから本気だったのかもしれない。できないとしたくないの二人。

P310 「ポカッ」

はやとは自分のためには叫ぶこともできないが、他人のためには強く怒れる人になりました。音がしょぼいけど

P312 「長曾我部真男の親友として」

しれっと親友扱い

「私は渡辺苗」
しれっと別姓なのである(仲直りセックス部分で離婚の可能性は否定してある。周到~)
この作品を倫理の物語と評した人がいたが、まさに
エロ漫画なのに、正しさが横溢している

「世界中の人間がこれに一枚嚙まされた」
一枚噛まされた、にわざわざ傍点が付いている。
一枚とは千円。つまり、この作品の値段(税抜)のこと。
私達読者も一枚噛まされているのだ

P313 「他人に一切欲情しなくなる薬」

ほんと無駄がない。そして、クリ爆先生の懸念は当たらなかった

P314 「物理法則を適用する知的生命の数についてだ」

網野が監視していたくえんの家についていた装置。家畜はいなくなったし、虫も出ないってのは、虫などが知的生命である可能性を捨てていないということ。セックスしないと出られない部屋のために、倫理が構築されていく……

P316 「五穀立ち」

上位存在のために矛盾を生み出し続けるお大師さま。今も高野山にいるよ

P321 「ジョージア工科大学が」

https://nazology.net/archives/113479

「宇宙クジラ」
ジョナサンと宇宙クジラ(ヤング)

「戸籍上成人してしまった小学生」
合法小学生より

「アンドロイドたちは動物性蛋白質を」
シンガー

P323 「ここからエロ本」

普通に40ページあるんだよな。薄い本2冊分以上の濡れ場。
他が長すぎるんで短く感じるけど、完全に時間感覚が壊れている

P367 「精液ミルキーウェイ」

史上最下品な銀河鉄道の夜オマージュ。かかるかーも、くるかーも精液によってひっくり返る。
四国と本州を繋ぐのも、きみとぼくとを繋ぐのも、4光年の道のりをつなぐのも全て精液。
一番感動的で美しく、様々なメタファが盛りに盛られた18禁描写。
この場面と絵面を外して話を作るわけにはいかないので、一般紙にもアニメにも実写にもならない。ほんとすごい

P370 「なぜ上位存在はセックスさせたかったのか」

くえん自身がポルノミームであることは述べた。でも、それは物語を生み出す原型としての役割であり、物語自体ではない。
実態としてセックスすることで、くえんは現実に回収される。彼女自身の物語が始まる。
きっとそれを望んだのだろう。そして、それを語ることを。

P374 「精子型宇宙船」

設計したやつの正気を疑った方が良い。あと作ってる間に笑いすぎて事故りそう

P380 「1000円札」

奇跡は本当に奇跡だった。くえんは現金の存在を知っているので、千円札が婚々のお札ということはありえない。

P381 「こんなものでは到底操れなかった者たち」

お金より愛だとか、そういう金銭の価値を否定する描写は本作にない。では操れなかった者たちとはなにか。それは作者(本作のではなく、全ての創作者の意)であろう。この物語が1000円であるがゆえに

P382 「読んでくれてありがとう!」

上位存在は沢山の物語を摂取することで、物語を語れるようになった。物語礼賛の物語と評価されるのはこういう部分


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