与えることで与えられる、より大きな喜び
「受けるより与える方が幸福」
この言葉を聞いたことがありますか?
最初に知ったのは、小学生の頃でした。
小学生の私は、「受ける方が嬉しいに決まってる」
そう思って、最近まで生きてきました。
この言葉の本当の意味を教えてくれる出来事がありました。
今年の1月中旬の出来事です。
当時の私はというと、、、、
月60時間を超える残業に疲れ果て、自分らしく働きたい……
そう思ってwebデザインの学校に通いながら、どの国だったら私が今後仕事につけるのか、と悩みまくっていました。
そして、昨年12月に半年間にわたるwebデザインの学校を卒業し1月からどうやって毎日を過ごそうか……とひたすら落ち込む日々でした。
そんなある日、携帯電話に着信がありました。あらかじめ登録してあった電話番号からの着信が。
「あ、通訳ボランティアからの電話だ。出なきゃ。」
出て話を聞いてみると、市内の小学校に英語の通訳で行って欲しいとのこと。
お母さん(外国人)と先生との面談で通訳をしてもらいたいと言われました。
「私には、もう日本でできることは何もないんだ……」
そんな中、突如かかってきた電話に感謝の気持ちすらこみあげてきました。
私には英語があった……
当日、山の上にある小学校に、「通訳です」と言ってもおかしくはない身支度をして出かけていった。
職員玄関のインターホンを押し、セキュリティを解除してもらった。
その後は職員室に向かい、担任の先生に挨拶をした。
その先生は私にこう言った。
「Niko先生、今日はよろしくお願いします」
私、「えっ……!?先生?????!!!」と心の中で大合唱が〜(苦笑)
今、先生って言われたよね私。
先生なんて言われるの、後にも先にも今日が最初で最後だわ!と思いました。
いよいよ面談の時間になりました。
外国人のお母さんに英語でご挨拶。日頃英語を全く話していない私が果たしてお役に立てるだろうかと、不安の方が大きかった。
それを見せないように必死だった。
そして、段々と自分が不安だとか、力不足かもしれないとか、そんな事を考えるのは、目の前の現実に立ち向かう妨げにすら思えてきた。邪魔になった。そう思うことが。
今私ができることを精一杯やるしかない。
腹がすわった。
そう思えた途端、さっきよりは流暢に英語が話せるようになったし、双方の言っていることもできるだけ忠実に通訳しなきゃ、と思う反面、もう少し英語を練習しておけばよかった、とも思った。
かれこれ1時間半は経過。。。
終わった後、清々しい気持ちでいっぱいだった。
先生たちに感謝されたから……ではない。
自分にできることがまだ残っていた、という嬉しさと
こんな私でも通訳として大事なコミュニケーションの場に居させてもらえていた。
そのことが私を感動させてくれた。
ボランティアだったから、交通費しか出ないけど、それ以上に私がどんなに頑張っても自分の中に見つけられなかった充実感、感動を与えてくれた。
ボランティアをするって、実は本人のためでもあるんだぁと思いました。
与えることで、与えられる。それが自分の充実感、生きる意味、目的に繋がる。私は人のために一生懸命になることが好きなんだ、そう思えたことが嬉しかった。
その体験があったから、英語を無料で数人に教えている。
外国語を学ぶことで自分の世界が広がり、視野が広がって、自分の可能性に気づくことで、自分の見えている世界が変わることもあるから。
それを知ってもらいたくて、ボランティアという活動をしている。
あの時私を通訳として派遣してくれたことに、感謝してもしきれない。
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