展望: 2024 J2 第27節 清水 vs 甲府
前節のホーム群馬戦は4-0にて快勝。乾のアシストから頼れる10番カルのゴール、宇野の移籍後連続ゴールに加え、前半終了間際の原輝のヘッド。更に後半にはアジスの来日初ゴールも飛び出して、素晴らしい勝利になりました。順位も直接対決で引き分けとなった横浜FCと長崎に勝ち点差2を積み上げ、首位に立ちました。
ホーム連戦となる本日甲府戦について展望を書きたいと思います。この後のアウェイ2連戦に弾みをつける意味でも、ホーム無敗記録を守るためにも、絶対に勝たなければいけない試合。
一方で、相手の甲府は、昨年の天皇杯優勝、ACL出場チーム。過密日程や多くの選手の移籍もあり、今季は出遅れましたが、中断期間に戦力を立て直した感がある手強い相手。すごく大事な一戦になると思います。
甲府とのこれまでの対戦成績は?
前半戦のアウェイ甲府戦は、富士山ダービーということで、清水のサポーターも多く集まり、一進一退の素晴らしい試合になりました。試合終了間際にジェラのヘディングで清水は劇的な勝利。このゴールは選手たちにも今節最も記憶に残ると言われている、本当に貴重な勝ち点3になりましたね。
試合の詳しい内容は、以下の観戦記をご覧ください。
この試合は、連戦のコンディション調整の観点から、北川・乾がベンチスタートという変則的な戦いになりました。前半は各選手余り慣れないポジションでの起用となりましたが、試合中にうまく修正し、北川・乾の途中交代後に、ペースを掴んで、最後にうまく勝ち切った形でした。
この試合も含めた通算成績は、清水の12勝6分4敗。昨年はホームでも0-0と勝てなかったこともあり、決して相性のいい相手ではありません。
甲府のこれまでの戦績は?
甲府の今季の戦績は、8勝8分10敗の勝ち点42で14位と低迷。
特に15節以降に10戦勝ち無しという苦しい状態が続き、監督の交代に踏み切りました。中断期間中に、チーム得点王のアダイウトンの移籍はあった一方で、一部主力も復帰、中断明け後は群馬、藤枝相手に2連勝と調子を取り戻しています。
甲府のスタッツから見る特徴は?
甲府のスタッツを見てみましょう。まずはChance Building pointです。
攻撃面では、シュート数6位、ゴール数は1試合平均1.5で5位と非常に良い成績。一方で、守備は被シュート数こそ少ないものの、失点は1試合平均1.4と14位。守備面に課題を抱えていたことがわかります。一方で中断明けは無失点とここの建て直しにも成功しているようです。
チームスタッツをみると、攻撃に関するものは悪くないですね。ボール保持率やパス数は高くありませんが、ドリブル3位、クロス8位と縦に速い攻めが特徴であることがわかります。
前節の藤枝戦もハイライトを見る限り、クロスが多く、PA内に何人も選手が入り込むような形が多く見られましたのでそれが狙いなのだと思います。
甲府の予想スタメン・注目選手は?
甲府は、最近の戦い方はシステムとして3-4-2-1を採用。システム的には前節の群馬と同じですね。
予想スタメンは前節と同じ以下を予想します。
ポストプレーに優れるピーターウタカ選手を頂点に、トップ下のアダイウトンと鳥海が、ピッチを縦横に駆け巡る形。両サイドの荒木と村上も運動量多く上下動を繰り返します。
注目選手は何と言っても、そのピーター・ウタカ選手。清水でも愛されたこの選手は、今年なんと40歳ですが、その技術の高さは全く衰えておらず、今シーズン怪我で出遅れましたが、それでも8ゴールとゴールを量産しています。非常に力が抜けていて、少しでも隙があるとゴールを狙ってくるストライカーの部分と、最前線で単独でボールを収めて、周りを使うポストプレイヤーとしても円熟味を増しており、警戒が必要です。
さらには、10番の鳥海選手。前節は1得点1アシストと大活躍でした。
清水の予想スタメン・サブは?
さて、清水ですが、前節の好調さを維持するために、清水も前節と同じメンバーがベースになると思います。
注目は元甲府で相手を良く知る、中村と蓮川の両選手の起用はあるかです。コンディション不良なのかはわかりませんが、前節は両選手ともサブにも入っておらず、ファンとしては気になるところです。もしかしたら、どちらかの選手はスタメンで出場するということもあるかもしれませんね。
サブについても前節から西原→中村を入れ替えて、沖、吉田、北爪、中村、矢島、松崎、アジズでしょうか。しかし層が厚いですね。翌日に予定されている磐田とのTMも本当に楽しみです。
清水はどう戦うか?
基本的には、群馬戦同様、試合開始から相手に圧力をかけて、前半に複数得点と取るような流れが理想です。ただ注意が必要なのは相手が蹴ってくる場合ですね。ボールは清水が保持できると思うので、3バックの脇のスペースをついたり、中央からワンツーでの突破を試みたり、揺さぶりながら、もし相手ボールになったら、切り替えを早くして、ゲーゲンプレスをかけてボールを即時奪回する。それができなかったら、相手は蹴ってくると思うので、あまり前線での深追いはせずにブロックを組んでセットする。この辺りのメリハリが非常に重要になると思います。
この試合も、きっと乾選手が魅せてくれるのではないかと思います。夏休みで子供たちも多く駆け付ける満員のスタジアムで思う存分クラッキとしての真骨頂を見せて欲しいですね。
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