グランドピアノを500円で買った件

2月8日の土曜日に中古のグランドピアノを購入したんだけど、その購入額なんと

500円

これだけ聞くと、俺の事を凄い幸運な奴だと思うかも知れないけど、全くそんな事は無く、超絶大変な思いをしていて、現在進行形でグランドピアノに苦しめられているので、その一部始終を説明しようと思う(愚痴も含むので愚痴を聞きたくないって人はここでサヨナラ)

まず話は数ヶ月前に遡る…詳しい日時は忘れたのだけど、こんな話が俺の耳に届いた

廃校になった小学校の備品の販売会が行われるらしい

そして備品の全ては100円~500円の範囲で販売されるという

備品の中にピアノがあるんじゃないかと俺は思った。小学校には必ずピアノがあるし、もしかしたらグランドピアノがあるかも知れない…

俺の娘はピアノを習っていて、今現在、家には電子ピアノはあるのだけれど、そろそろ生ピアノを購入しようかなと考えていた時だったので、絶好の機会だと期待した。購入を検討していたのはアップライトピアノ(一般的な箱型)だけどもしかしたらグランドピアノ(音楽室にあるデカい三本足のヤツ)が手に入るかも知れない

中古でもアップライトピアノは30万ぐらいからあるのに対してグランドピアノは最低でも70万からと高額で、憧れはあったが、俺達家族にとって手の出せないものだった…それが500円で手に入るかも知れないのだから、それはもう願ってもない話だ。

その後の情報を待った…

数週間が経ち詳しい内容が発表された

・2月1日の土曜日に小学校にて内覧会を行い、販売備品を公開する
・2月8日の土曜日に小学校にて販売会を行う・購入備品の予約や取り置きは認められず搬出補助は一切行わない
・購入備品は当日中に搬出しなければならない
・備品の購入は早い者順

~内覧会当日~

小学校の内覧会に参加した俺は真っ先に音楽室を目指した。事前情報では、販売備品のリストなどは無いので、何が販売されるのかはわからない、ピアノが無い可能性もあったのだ。

「お父さん!グランドピアノあるよ!」

嬉しそうに声を上げたのはピアノを習っている長女だった…弾いてみる娘…

「…うわぁ…凄い良い音…タッチも軽いよ、お父さん…

このピアノ…絶対欲しい」

うっとりとピアノを見つめる娘を見て、絶対買いたいと俺も思った。
まだ買えた訳じゃないけど、グランドピアノを運ぶとなると大変な事ぐらい素人の俺にも分かるので、まずは専門業者に問い合わせてみた…


ちなみにそのピアノが置いてあるのは3階である

グランドピアノの搬送にはおよそ7万円の費用が掛かるらしいのだけど、問題はその金額ではなく、搬送を頼むのには予約が必須である所だ。
当日キャンセルにはキャンセル料が全額発生する。もちろん当日連絡して対応してくれる業者なんて存在しなかった。

この販売会は早い者勝ちのルールなので、グランドピアノを買えるとは限らない…買えなかった場合ピアノは手に入らないわ、7万円は水の泡…

…リスクがデカすぎる

俺は担当者に相談してみた。(販売会は地元の役所が企画していて、担当者は役所の職員)

「ピアノを狙っているんですけど、ピアノを運び出すのも必ず当日中で無いとダメなんですか?」

「そうですね、運び出せる準備を整えて来ないとダメですね」

「素人がグランドピアノを三階から降ろすなんてとても無理な気がしますし、壊れる可能性も高いので、専門業者に問い合わせたのですが、当日連絡しても対応出来ないそうで、予約必須なんですが、買えなかった場合キャンセルが全額発生してしまうんです…どうしたものでしょうか?」

グランドピアノについて少しでも知見があれば、三階にあるピアノを素人が当日中に搬出するのはかなり無謀だとわかると思う…しかし役所はピアノの専門家でも無いので安易に考えているのだろうと俺は思っていたし、それは、仕方の無い事だろうとも思ったので、現状伝える事にしたのだ。ピアノに限っては何か対応を講じるだろうと期待しての事だった。

しかし、職員から返ってきたのは

「それだけリスクを負ってでも欲しいと思う人が買えるんですよ」

であった…

…は?

例えば5人が狙っていて皆が業者に予約していたとしたら4人は高額なキャンセル料を払う事になるのだ…これは回避できる不幸である。例えば

・ピアノの搬出に限っては当日中でなくても良い

・ピアノは1つなので、運送業者は役所が仲介し、ブッキングしないようにする

・ピアノは早い者勝ちでは無く、事前のオークション制にする

パッと思い付くだけでもこれだけある。しかし、役所の職員は全く聞く耳を持たなかった。一度決まった事をまた検討し直すのはめんどくさいとは思うが、役所は地元住民の幸せの為に働いているんじゃないのだろうか?少しの工夫で避けられる悲劇なのに…

だがまあ…聞いてくれないのだからそれ以上言ってもしょうが無い。

リスクを取るのか、諦めるか…

悩んだ末…やはりリスクがデカすぎるので、業者に予約するのは止めた。必要経費なら喜んで出すが、ただ金をドブに捨てるような事はしたくなかったのだ。しかし、どうしても諦めきれなかったので自力で運ぶ方法を調べてみる…グランドピアノの搬送手順や搬送の様子をYouTubeで観たりして…

プロの作業風景を観ると、簡単そうに運んでいるので、人数を集めればなんとかなるんじゃ無いだろうかと錯覚してしまう…これが

地獄の始まりである

知り合いに掛け合って2時間1万円で手伝って貰えないかと頼み込んで自分以外に4人を集めた(買えた場合という条件なので少し高めの金額にした)

プロは専用の道具を使っていたが、2人で運んでいたので、自分も合わせて5人いればなんとか運べるだろうと考えた。専用の道具を購入しようかと思ったが、買えなかった場合無駄になる。業者への依頼を諦めたのも無意味な出費を避ける為なので、購入した道具が無駄になるのも同じ事だと思い、用意するのは手持ちの物か、安価な物(ロープ等)ぐらいにした。

そして販売会前日…

頼んだのは知り合いなので、キャンセル料が発生する事はないが、それでも「ダメでした、待機して頂いていたのにごめんなさい」とは言いにくい
全力でピアノを買う決意を決めた俺は販売会の前日の夜8時頃から夜通し並ぶつもりで小学校に向かった…すると既に1組並んでいる…誰もいなかったら、誰か来るまでは車で待機していようと思ったが、既に人が並んでいたので、車からおりて並ぶことにした

物凄く寒い

…当たり前だが(笑)

販売会の開始は9時30分…真冬の夜に野外でひたすら待つこと13時間半…その間雪がチラつき、時には雨に変わり身体を濡らした…寒い…寒すぎる…そして眠い…その辛さはそれぞれの想像にお任せするが、とにかく辛かったとだけ言っとく。

~そして当日の朝~

校舎の児童玄関の前には100人くらいの人が並んでいた。前例の無い事なので、どんな状況になるのか誰もわからなかった。早い者勝ちということは扉が開いた瞬間校舎に多数の人が流れ込み、人気の物へ群がっていくのだろうか?そうなると足の速さが勝敗を分ける事になる…俺は、足の速い代走を準備していた(頭おかしい)

開始時間が近付くにつれて詳細が明らかになっていく。

・整理券が配られる
・整理番号順で10組単位で分け、入場時間を10分毎にズラす事で混雑をさける。一言で言えばディズニーランドのファストパス方式

俺は2番目に並んでいたので、とりあえず1組目に入る事は出来た…この10組で争奪戦になるのだろうか?整理券を8時半頃に貰えたので、1時間程車に戻った。

9時10分

1組目が玄関に通されたが、これから詳しい説明があるらしい…組ごとに毎回説明していくようだ

職員「備品の取り合いで校内を走ると危ないので、第1希望を伺います。整理番号の若い順に聞いていき、商品が被った場合番号の若い方が優先されます」

…来た!

並んでいる時に前後の数人には狙っている商品を聞いていたのだが、先頭の人はピアノ狙いでは無かった…
つまり…

職員「希望の商品はなんですか?」

俺「ピアノです」

職員「ピアノは1つしかないので、確定です」

良っっっっし!!!!

晴れてピアノをゲットした瞬間であった。

手続きをしに三階のピアノに向かうと、そこにはテレビ局の関係者が待機していた。ピアノは目玉商品なので取材させて欲しいらしい。

テレビの人「おめでとうございます。何時から並ばれていたのですか?」

俺「ふふ…昨夜の8時からですよ(カメラに向かってドヤ顔)」

テレビの人「え!凄い!…誰が使用するピアノですか?」

俺「娘です(カメラに向かってドヤ顔)」

テレビの人「なるほど…どうしてそんなに頑張れたのですか?」

俺の心の中「ははーん…この質問は娘の事を想って頑張った的なベタな家族愛的な画を撮りたいんだな?…しょうが無いな…サービスしてやるか…」

俺「娘の喜ぶ顔が見たくて」
(カメラに向かってドヤ顔)」

テレビの人「素敵ですね✩˚。⋆」

俺「では、他にも買うものがありますので」

そう言って立ち去ろうとしたが、なんとカメラマンが付いてくる様だ…俺には1人1日専属でつくらしい…少し嫌だったけど、気分も良かったので許した。

テレビの人「それはどうするんですか?」

俺は毛布やロープを手に取っていた

俺「ピアノを運ぶ時に役立ちそうな物を探しているんですよ(カメラに向かってドヤ顔)」

テレビの人「なるほどー」

そんなこんなで、にわかスター気分を味わいながら良い気分でショッピングを楽しんでいた…この後に地獄が待ち受けているとも知らずに

頼んでいた助っ人が現地に到着し、いよいよピアノを運ぶ事になった…先ずはピアノが傷つかない様に布団で包んでロープで縛った(天板が開くのを防ぐ為でもある)

次に足を1本ずつ外していく、1本外したら外したら方へ倒し、90度傾けて残りの足を外す…これはYouTubeで予習していた手順だ。その事もカメラに向かってドヤ顔で説明した…その時だった!

ガタン!!

傾けている途中…



なんと1つの足が取れてピアノが落下したのだった…




これは完全に俺のミスなんだけど、助っ人が到着するまでの間、少し時間があったので、足のナットが動画の用に外せるのかが気になって、全ての足のナットがちゃんと緩めれるのか試していたのだが、1つの足のナットを閉め忘れていた為に傾けている途中に外れて落下したのだった(俺アホ過ぎ)

グランドピアノの巨体は外れた足の上に落下し、足は大きく破損した…(折れた訳では無いが見た目は悲惨)
本体へのダメージは一見した所見えないが、繊細な部分が壊れた可能性もある…現場は凍りつき、俺のテンションはだだ下がりした…

…これで壊れていたら何のために苦労したのかわからないし…

…これから搬出する苦労も無駄になる…

壊れているかの確認は出来ないが、後戻りは出来ないので続けるしかない…壊れていない事を願って…しかし、足に大きな傷を負った事は紛れもないこと…俺はショックで泣きそうだったが、作業を続けた

足を全て外し、さあ、持ち上げようと縄をかける(動画のではベルトをかけて運んでいたので、縄で代用しようと考えた)力を入れて持ち上げようとするが

う…動かない…

ちょっとは浮きそうな気はするが、とても移動出来そうにない…グランドピアノは想像よりも遥かに重かった…重すぎたのだ…

早々に無理だと悟った俺達は持ち上げて移動させるのは止めて布団をかませて滑らせて移動させる事にした、それならなんとか動いた…しかし…

ピアノはステージの上に置いてあったのだが、ステージから下ろすには持ち上げなければならない…しかし…

…無理そうである…失敗した場合、ステージからピアノが落下し、大破するだろう…

ステージの先までピアノを移動させた所で、暗礁に乗り上げてしまった。呆然と立ち尽くす俺の様子をカメラマンは撮影し続けるのだった…

俺の心の中「ピアノを運び終える様子と、喜びの表情を撮る予定なんだろう…それはわかってるが、動かないんだよ…」

活路の見えない状況で助っ人の1人が言った

助っ人「とりあえず人を増やそう」

確かにそうだ…そうだが…

何人増やすんだ?

今いるのは俺を含めて5人である…5人掛りでステージの先まで移動させるのがやっとだった。その距離2mもない…ステージを下ろせたとして、その先に待ち受けているのは階段だ…しかも三階だ…とてもじゃないけど、1人2人増やした所でどうこう出来るとは思えない…じゃああと5人増やすのか?…それはまた違う問題が出てくる…

…金がかかり過ぎる

前述したが、助っ人は時給5000円で頼んでいる。2時間が掛かると過程しても、今の段階で既に4万円とレンタカー代の1万円の5万円の出費は確定していて、時間が伸びれば更に増えるだろう…ここに更に5人呼んだとして、同じ様に支払わないと不公平だから同じ条件で支払う事になる…すると…

最低費用が10万円に膨れ上がる

…そして時間が伸びれば

1時間毎に4.5万円ずつ増えていく事に…

…怖い…怖すぎる…

そして、呼んだとしても運べる保証なんて全くないのだ…壊れる可能性もあるし、既にピアノが壊れているかもしれない…

この心境を例えるならパチンコでどハマりしてしまった時に返って来る事を願って金を突っ込み続ける心境に似ていると思う…パチンコなら早急に損切りして撤退するべきなのだが…

悩んでいる俺に向けられる視線が痛い…

「さっさと助けを呼べよ」

誰が言った訳でもないけど、そんな心の声が聞こえる気がする…特にカメラを向けているテレビの人は呆れた様子に見える…そりゃあさっさと仕事終えて帰りたいだろうよ…

そんな時だった

「あらーどうしたの?運べないの?台車とか道具は用意していないの?」

悲壮な表情の俺に人が話し掛けてきた…どうやらピアノ狙いだったが、俺の方が先に並んでいたので、買えなかったグループらしい

男達「俺らはピアノ運ぶ為に色々と準備してきたよ?そんな道具だけで運べると思ったの?大変だねーニヤニヤ」

少し馬鹿にするような口調で言った後に

男達「譲ってくれんかね―?俺達なら下ろせるけどなー」

悔しいが譲ってしまえば、これ以上の出費は抑えれるだろう…しかし決断できない…何も言えないままでいるとすぐに男達は去っていってしまった。
違う物も狙っているらしく色々運び出しているようで忙しそうだ。

この言葉を受けて火がついたのは助っ人の1人だった


「絶対下ろそーぜ!」

助っ人自身も馬鹿にされた気がしたのだろう…気持ちは分かるけど、

助っ人の彼は俺の出費が増えた所で痛くも痒くもないのだ。

なので、助っ人を増やすなり、重機をレンタルするなり、お金の掛かる提案をしてくる…どの案を聞いても膨れ上がる費用だけが頭を駆け巡った…そしてやはりどの案も

必ず運べる保証はないのだ。

その様子をカメラに収め続けるテレビの人と火のついた助っ人の視線は益々強くなっていく…
何故俺が人を増やしたりなりの決断をさっさとしないのか不思議そうに見ているが、誰一人お金の計算なんてしてないだろう?
…とにかく運び出せれば良いとしか思っていない。
しかし、俺はお金を払うし、この先このピアノを使っていくのだ…ピアノは壊したくないし、傷付けたくない…傷だらけのピアノにはお金を掛けるのはご免だ。そもそもそんなにお金を掛けるなら俺は何の為に頑張ったのだろう?お金を掛ければキチンと手入れされたグランドピアノが買えてしまうだろうに…

立ち尽くす事1時間程…その間は正に地獄の様な時間だった…

すると、先ほど声をかけてきた男達が自分達の物を載せ終えて再度様子を見に来た。

男達「どう?少しは進展した?」

俺「いえ…全く…」

男達「え!ー全く動いてないの?!」

いよいよ譲らなければならないかと諦めていた所に、思いも寄らない言葉が返ってきた。

男達「ちょっと全員呼んでくるから待っとけや、俺らのもんは殆ど終わったから」

そう言うと、その人は仲間達に声をかけた

男達「こんだけ人数おりゃあ運べるだろー手伝ったるわ」

か、神様(涙)…

俺「ありがとうございます!…本当にありがとうございます…自分の安易な計画のせいで、迷惑をかけてしまって本当に申し訳ないです。でも本当にありがとうございます。」

その人達の助けのお陰でピアノをなんとか運べる事が出来た。
その人達のお陰で運ぶ事が出来るので、もちろん感謝したし、俺がカッコつける場合では無いと思ったのでとにかく頭を下げ、自分の問題点や浅はかさを強調して進んで恥をかくように振舞った。
そのみっともない様子をカメラマンは満足そうにカメラに収めるのであった…

この俺のみっともない姿がローカルニュースで流れるんだろうなー

そう思いながら頭を下げていたのだけど、もうどうでもいいとも思っていた…全く身動きとれなかった地獄に比べたら全然マシだと思った。

トラックに積み終え、一段落した所で、テレビの人がインタビューしたいと言ってきた。

テレビの人「最初はピアノで争ったライバルだったわけですが、最終的には協力してくれて無事に運び出す事が出来ました。その気持ちをお聞かせ下さい」

俺の心の中「感謝の言葉を期待してるんだな…手伝ってくれた人達には本当に感謝しているけど、俺がどんなに困った様子でも、あんた達は全く手を貸そうとはしてくれなかったな…テレビ関係者は大勢いたのに誰一人手を貸してくれなかった…なら取材に協力しなくてもいいんじゃね?…」

テレビ関係者には不信感を持ったけど、なんか何も言う元気も無かったので「本当に感謝しています」と期待しているような返答を返した。

テレビの人「本当に素晴らしい企画ですよね…グランドピアノはいくらだったのですか?」

俺「500円です」

テレビの人「え!凄い…普通に買ったら凄く高いですよね?それが500円ですか?」

俺「そうですね、普通に買ったら安くても70万くらいしますよね、それが500円ですから本当にラッキーです」

期待されているような返答を返しながら、俺は虚しさを感じていた…500円とは言っても運び出すだけに掛かった費用は7万円で、この先いくら掛かるかわからない…どうやってピアノをトラックから下ろすんだろう?手伝ってくれた人達は当然ながらここでサヨナラだ…下ろすのは自力でやるしかない。

結果から言うと現在もまだトラックに乗ったままです(2月10日現在)トラックのレンタル料は1日1万円掛かり、2日経っているので既に2万…明日下ろす予定だけど下ろすのにユニックをレンタルするので更に1.5万円…ピアノ屋に現物のピアノを見てもらったら詳しい事は工場で調べないとわからないけど、最低でも30万円はメンテナンスに必要だと言われている…今確定している費用だけでも

総額で40万円を超えている…
(メンテナンス費に塗装等は含まれてません…なので傷だらけのままでこの値段です)

そして、手元に残るのは足は大きく破損し、荒く引きずった為に表面傷だらけ痛ましいピアノ…さらに当日雨が降っていた為に雨にも濡れている…そんな状態のピアノに40万円以上注ぎ込んでいる…

前日から一睡もせず、真冬の屋外で13時間待ち、下ろす作業で疲れ果て、みっともない姿までテレビでさらされ、40万円以上もの多額の費用をかけ…肝心のピアノはボロボロで、アクション部分も無事かどうかまだ分からない…

俺は一体何をやってたんだろうと考えれば考える程虚しくなってくる…

おまけにピアノをバラす為に使った工具(モンキー、レンチ、ドライバー)とピアノを雨から守る為に用意したテントはピアノ移動の混乱の隙に何者かに盗まれましたwww…ここまで来ると笑える…

今もピアノもトラックに乗せたまま…ピアノを野ざらしに俺は眠りにつきます…

グランドピアノを500円で買えた僕はラッキーだったのでしょうか?…