サンショウウオの分類と単語の違和感(3) 付名、分類してみた

現在、普通は下記の様に分ける。
サンショウウオ上科
 オオサンショウウオ科
  オオサンショウウオ。
 サンショウウオ科
  サンショウウオ亜科
  ハコネサンショウウオ属(亜科に昇格計画あり)

サイレン上科
 サイレン科
  サイレン。

イモリ上科
 トラフサンショウウオ科
  メキシコサンショウウオ。(ウーパールーパー)
 オオトラフサンショウウオ。
  太平洋オオサンショウウオ。
 イモリ科
  イモリ。
 ホライモリ科
  ホライモリ。
  ウォータードッグ。
  マッドパピー。
 オリンピックサンショウウオ科。
  オリンピックサンショウウオ。
 プレソドン科
  キノボリサンショウウオ。
  アノールサンショウウオ。
  メクラサショウウオ。
 アンフューマ科
  アンフューマ。

違和感は、イモリの一種にサンショウウオが沢山いる。
太平洋岸オオサンショウウオは、真のオオサンショウウオではない。
ホライモリ科のホライモリ以外の全ての種は、ヨーロッパにいないし洞穴に棲んでいない。
オリンピックサンショウウオは、五輪出場を果たしていない。
プレソドンの知名度が低い。怪獣ちゃうねん。でも有尾類の7割くらいを占める巨大群。プレソドン科は、陸上生活に適応し、肺が退化していると云うキチガイ進化をしているのでワケわかんない。皮膚呼吸、口腔呼吸が異常発達しているらしい。無肺山椒魚、とも呼ばれる。別の科の水棲種は、肺を持つ。逆に水棲種で外鰓がない種の方が、肺で息継ぎが必要か。
と、云うところか?

中国語だと、
隠鰓鲵亚目 Cryptobranchoidea
 隐鳃鲵科 Cryptobranchidae
  オオサンショウウオ。
 小鲵科 Hynobiidae
  日本の小型サンショウウオや、大陸の別属など。
 
蝾螈亚目 Salamandroidea
 鳗螈科 Sirenidae
  サイレン。
 鈍口螈科 Ambystomatidae
  メキシコサンショウウオ。(ウーパールーパー)
 陸巨螈科 Dicamptodontidae
  太平洋オオサンショウウオ。
 蝾螈科 Salamandridae
  イモリ。
 洞螈科 Proteidae
  洞螈属 Proteus
   ホライモリ。
  泥螈属 Necturus
   ウォータードッグ。
   マッドパピー。
 急流螈科 Rhyacotritonidae
  オリンピックサンショウウオ。
 無肺螈科 Plethodontidae
  キノボリサンショウウオ。
  アノールサンショウウオ。
  メクラサショウウオ。
 両棲鲵科 Amphiumidae
  アンフューマ。

に、なる。割り振りも、ちょいと違う。
鈍口、はアンビストマの直訳。ウーパールーパーの口角が上がった、半笑い顔の口のこと。

原始サンショウウオ上科
 オオサンショウウオ科(サンショウアンコウ科)
  日本オオサンショウウオ。
  中国オオサンショウウオ。
  アメリカオオサンショウウオ。
 トコトコドジョウ科(サンショウカジカ科、アジア小型サンショウウオ科)
  カスミサンショウウオ亜科(トウキョウサンショウウオ亜科)
  ハコネサンショウウオ属(亜科に昇格計画あり)

サイレン上科
 サイレン科
  サイレン(マエアシウナギサンショウウオ)。

イモリサンショウウオ上科
 マルクチサンショウウオ科
  メキシコサンショウウオ。(ウーパールーパー)
 チュウガタサンショウウオ科。(パシフィックオオサンショウウオ科、
                太平洋岸ジャイアントサラマンダー科
                ディカンプトドン科)
  アイダホオオサンショウウオ。
  コープスオオサンショウウオ。
  カリフォルニアオオサンショウウオ。
  コースタルオオサンショウウオ。
 イモリサンショウウオ科
  イモリ。
 スイジンサンショウウオ科(プロテイド科・水神プロテウスに由来)
  ホライモリ。
  ウォータードッグ。
  マッドパピー。
 ケイリュウサンショウウオ科。
  オリンピックトレントサンショウウオ。
  コロンビアトレントサンショウウオ。
 キノボリサンショウウオ科(プレソドン科、アメリカサンショウウオ科、
             無肺サンショウウオ科)
  キノボリサンショウウオ。
  アノールサンショウウオ。
  メクラサショウウオ。
 アンフューマ科
  アンフューマ(ヨツアシウナギサンショウウオ、アナゴヘビ)。

多分、太平洋岸オオサンショウウオより、ウォータドッグの方が、でかい。
イメージは、太平洋岸オオサンショウウオが小さめのイグアナ。20cm級の陸棲。
ウォータードッグは、太短いウナギのイメージ。30cm級の水棲。見た目、
外鰓のあるウナギイヌ。まあ、どちらも4種~8種くらいいるので、種により寸法は異なる。
上記の様に、中国語では、真のオオサンショウウオとは、大鲵と陸巨螈で分ける。韓国語では、長寿ドロンニョンと巨大ドロンニョンで分けている。
日本語と英語では、地名の接頭辞でしか分けていない。
アナゴヘビは現地俗称の和訳だが、アンヒューマとサイレンは似ているし、生息地も被っているので、現地の人は分けて呼称していないと思うぞ。
こいつ、後ろ脚、ないねん。アナゴヘビ、ちゃうわ。サイレンや。
ない、ない。

オリンピックサンショウウオ科を名付けた日本の学者は、ウケ狙いか、奇を衒ったか、体育会系か、ソ連寄り共産主義者か。
世界的には、
 学名のまま。(主流)
 トレント(渓流、激流)を採用。英語、東欧、中東、中国、など。
 生息地オリンピック半島を採用。ロシア、ソ連圏、日本など。
の様だ。
https://picturefishai.com/ja/wiki/Rhyacotritonidae.html

日本原始矮小種の代表をカスミサンショウウオとしたのは、シーボルトさんがドイツに連れって行ったのが、この種だったから。
今なら、帝都東京、世界都市東京の名を冠した、トウキョウサンショウウオを代表種としても良いかも知れない。
トウキョウサンショウウオは当初、カスミサンショウウオの武蔵分布個体群と思われていたらしい。
トウホクサンショウウオやクロサンショウウオも、似ていると思う。

サンショウウオ、の「ウオ」とは、魚、のことである。
比喩した魚類は、オオサンショウウオは、アンコウ。
小型サンショウウオは、カジカ、である。
http://ippon.sakura.ne.jp/kaihou_ippon/ippon_kiji/no02_08.htm

秩父方言でも、サンショウカジカ(ヒダサンショウウオ)だったと云う。


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