サンショウウオの分類と単語の違和感(4) ドイツ語と、サンショウウオとイモリをまた考える

サンショウウオとイモリの分類が外国語と合わない。
その理由は、

◎日本原始矮小サンショウウオは、珍種群であってグローバルではない。
 だから総称として使うと、違和感が出る。
◎陸棲種はサンショウウオ、水棲種はイモリであるが、構造的にはサンショ
 ウウオは水棲向き(皮膚が粘膜っぽい)、イモリは陸棲向き(皮膚がザラザラ)
 に見えるので、見た目と差異が生じる。だからメキシコサンショウウオ 
 は、見た目、白い鰓付き小型オオサンショウウオではあるが、分類的には 
 イモリである。
◎サラマンダーは、元は架空の生物の「火トカゲ」なので、サンショウウオ
 の訳語に充てると違和感がある種がある。

と、云うところか。

イモリ類は種類が多いので調べきれないが、ニュートはイモリのイメージと、だいたい一致する様だ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Newt

ドイツ語は、イモリと、サンショウウオを分けない。
次の1語のみ、である。

 モルヒ。
 オルム。
https://de.wikipedia.org/wiki/Molch

モルヒの1単語のみ。有尾類全般を表す。
英語のオルムは、ドイツ語由来だと云う。
モルヒは、モグラ由来かも知れないし、偶然近似かも知れない。土中、まあ腐葉土の下くらいだが、そこで生活する種もいる。

現在では、
 モルヒ。
 ニュート。
 サラマンダー。
 トリトン。
の4っつくらいである様だ。
ニュート、サラマンダー、トリトン、はドイツにとって外来語。
そこはどちらもラテン文字なので、そのまま書けば良い。
どれも英語の捻った読み方ではなく、ローマ字読みに近いし。
トリトンは、ギリシア神話の小水神トリトンに由来し、欧州小型水棲種の学名に多く、一般名も学名のままで使われる。
他の種も、多くは学名そのままの様だ。トリトン以外も。
https://wasuretetamanga.hatenablog.jp/entry/2019/09/20/021204

上記のオルムは、ホライモリのことである。
なぜか、英語では、単独の名前がある。
ドイツ語由来とも、プロテウス神に由来するとも言われているが、よく解らない。
https://kotobank.jp/word/オルム-41692

https://kotobank.jp/word/ホライモリ-134184

日本語の、原始矮小サンショウウオは、サンショウカジカ、トコトコドジョウ、と呼称すると、しっくりする。
オオサンショウウオは、サンショウアンコウだが、そこはド~でも良い。
サンショウカジカは東北方言、トコトコは壱岐方言、奈良方言、滋賀方言で、ハタケドジョウ、ヤブドジョウ。

英語でニュートのものは、イモリ。
英語でサラマンダーのもので、カジカ顔で皮膚が粘膜質のものはサンショウウオ。
英語でサラマンダーのもので、それ以外はサラマンダーのまま。

が、違和感がないと思う。
ホライモリは、見た目はサンショウウオだが、まあ定着しているから仕方がない。
ウォータードッグも見た目はサンショウウオだが、ホライモリと同種だけれども、洞窟種ではない。
ホライモリは、洞窟に拠って、目がある個体群と、目がない個体群があるが、別種や亜種ではなく、同種とされているそうだ。
https://arkpet.ocnk.net/product/2315

上記は、町田のサンショウウオ屋さん。
インコも売っているけど。
このウォータードッグは、真のウォータードッグ(プロテイド科)ではなく、テキサスオビタイガーサラマンダー(アンビストマ科)であるそうである。
記事中にも、ウォータードッグの範囲は混乱している、と書いてある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/オビタイガーサラマンダー

ウーパールーパーの近種。
中国語では、プロテイド科のホライモリは洞螈、ウォータードッグは泥螈 、で分ける。
アンビストマ科のメキシコサラマンダーは中国語では、墨西哥鈍口螈。
ウーパールーパーに相当する俗称、ペット販売名は、六角恐龍だと云う。
韓国語のトロンニョン(도롱뇽)は、とろんとしている龍、の意味らしい。
よくわからん。
さらまんどら、さらまんどら、幻の龍~。
https://ja.hinative.com/questions/14820295

https://en.wiktionary.org/wiki/뇽

流石、ハングル。日本語よりは同音異義が少ない。
なんせ、組み合わせは1万通り以上、ある。
でも、活字時代は、1万くらいの活字を用意しなければならなかったので、大変だ。
昔はパソコンでも、11,172文字全部のフォントを用意していたと云う。
今では、総当たりでコードを付けているのではなく、素性(チャモ)をパソコン上で組み立てているらしい。
だから、WindowsとMacで、ハングルの素性(チャモ)がバラけると云う文字化けが生じることがあるらしい。

日本では、今、ヘボン式が揉めている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE043DY0U4A300C2000000/

もともと、日本ローマ字は、長音の上横棒やお屋根は、どうやって打つの?
と云う、電子化が訳け解らんものだった。
マオリ語Windowsなら打てるよ、と云うネタもあった。

朝鮮語のローマ字方式は、ライシャワー式と云うのがある。
あの、知らない人以外は誰でも知っている若き日のライシャワーさんが、学者時代に考えた。
ライシャワー駐日大使と同一人物。
https://ja.wikipedia.org/wiki/マッキューン=ライシャワー式

ヘボン式は、今でもヘボン式、と呼ぶ。
明治時代読みのヘボンさんは、昭和時代読みだとヘップバーンさんである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェームス・カーティス・ヘボン

ヘボンさんは、在日時の自称。
https://englishbootcamp.jp/?p=4914

医者。
医療伝道宣教師で、生麦事件負傷者の治療も行ったと云う。

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