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令和6年版(2024年)第二種電気工事士学科試験 模擬予想問題(問1~30)

第二種電気工事士の学科試験対策として予想問題を作成しました。

過去問の中から出題頻度が高い問題と、最近は出題されていないけど定期的に出題される問題をピックアップしました。

第二種電気工事士の学科試験は過去問からの出題が8割以上なので、過去問の出題傾向や選択肢内のキーワードを繰り返しチェックすることで、直前期でも点数を上乗せすることが可能です。

間違えた問題は試験直前に見直しをして、本番で正解できるようにしましょう。

以下、YouTubeに解説動画は投稿しています。


問1

図のような回路で、電流計「A」の値が2Aを示した。このときの電圧計「V」の指示値[V]は。

イ . 16

ロ . 32

ハ . 40

ニ . 48


電流計Aのある並列回路全体と電圧計Vの抵抗は直列関係なので、流れる電流は同じです。

つまり、並列回路全体の電流を求め、そこから電圧計Vの電圧[V]を求めてます。

電圧=電流×抵抗より、8Ωの回路の電流は2Aなので、

2×8=16[V]

他の回路も16Vなので、電流=電圧÷抵抗よりそれぞれの電流[A]を求めると、

16÷(4+4)=2[A]

16÷4=4[A]

並列回路の電流を合わせると、全体の電流は8A。

この電流は直列する電圧計Vを接続した抵抗にも流れます。

電圧=電流×抵抗より、

4×8=32[V]

正解はロ

問2

抵抗率ρ[Ω・m]、直径D[mm]、長さL[m]の導線の電気抵抗[Ω]を表す式は。

公式は、電気抵抗R[Ω]=抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]÷断面積S[㎡]になります。

断面積S[㎡]を表す式は半径×半径×πで、直径D [㎜]をmにするために1000をかけるので、

(1000×D÷1/2)×(1000×D÷1/2)×π

=πD²÷4×10⁶

これに公式の電気抵抗R[Ω]=抵抗率ρ[Ω・m]×長さL[m]÷断面積S[㎡]を当てはめると

ρ×L÷πD²÷4×10⁶=4ρL/πD²×10⁶

出題パターンも決まっているのでイの式を暗記しましょう。

正解はイ

問3

抵抗器に100Vの電圧を印加したとき、4Aの電流が流れた。1時間20分の間に抵抗器で発生する熱量[kJ]は。

イ . 960

ロ . 1920

ハ . 2400

ニ . 2700

電力を求めて、そこに1秒あたりの熱量[J]を算出し、最後に[J]を1,000で割って[kJ]に変換します。

電圧[V]×電流[I]=電力[W]より

熱量は100×4=400[W]

1時間20分を秒に換算すると、

400×60×80=1,920,000[J]

1,000[J]=1[kJ]なので、

1,920[kJ]

正解はロ

問4

単相200Vの回路に、消費電力2.0kW、力率80%の負荷を接続した場合、回路に流れる電流[A]は。

イ . 7.2

ロ . 8

ハ . 10

ニ . 12.5

力率80%は単相200Vに影響を与えるので、

200×0.8=160[V]

消費電力W=電圧E×電流Iより、

2000÷160=12.5 [A]

正解はニ

問5

図のような三相3線式回路に流れる

電流 I[A]は。※√3=1.73とする

イ . 8.3

ロ . 11.6

ハ . 14.3

ニ . 20

まず、この回路はY字のスター結線なので、相電圧[V]=線間電圧[V]÷√3の計算が必要になりそうだなと頭に浮かべておきましょう。

電流I[A]=電圧E[V]/抵抗R[Ω]より、相電圧[V]を抵抗10Ωで割ることで回路に流れる電流[A](線間電流のことで、スター結線の場合は相電流と同じ)を求めることができます。

相電圧は線間電圧200[V]÷√3になります。

200÷√3÷10≒11.6。

正解はロ

問6

図のように、電線のこう長8mの配線により、消費電力2000Wの抵抗負荷に電力を供給した結果、負荷の両端の電圧は100Vであった。配線における電圧降下[V]は。

ただし、電線の電気抵抗は長さ1000m当たり5.0Ωとする。

イ . 0.2

ロ . 0.8

ハ . 1.6

ニ . 2.4

まず回路の電流を計算すると、

2000÷100=20[A]

次に2本の電線の抵抗を計算、

5÷1000×8×2=0.08

抵抗×電流=電圧より

0.08×20=1.6 [V]

正解はハ

問7

図のような単相3線式回路において、消費電力1000W、200Wの2つの負荷はともに抵抗負荷である。図中の✕印点で断線した場合、a-b間の電圧[V]は。

ただし、断線によって負荷の抵抗値は変化しないものとする。

イ . 17

ロ . 33

ハ . 100

ニ . 167

単相3線式回路の問題は、電圧を合成抵抗で割って全体の電流を計算し、問われている線間の抵抗と掛け算することで電圧を求めることができます。

200÷(10+50)×10≒33[V]

正解はロ

問8

合成樹脂製可とう電線管(PF管)による低圧屋内配線工事で、管内に断面積5.5㎟の600Vビニル絶縁電線(軟銅線)7本を収めて施設した場合、電線1本当たりの許容電流[A]は。

ただし、周囲温度は30℃以下、電流減少係数は0.49とする。

イ . 13

ロ . 17

ハ . 24

ニ . 29

断面積5.5㎟の許容電流は49A。

電力減少係数をかけると、

49×0.49≒24[A]

参考までに、1.6㎜は27A、2.0㎜は35A、2.6㎜は48A。

断面積5.5㎟と単線2.6mmの許容電流はほぼ同じと覚えておくとよいでしょう。

正解はハ

問9

定格電流12Aの電動機5台が接続された単相2線式の低圧屋内幹線がある。この幹線の太さを決定するための根拠となる電流の最小値[A]は。

ただし、需要率は80%とする。

イ . 48

ロ . 60

ハ . 66

ニ . 75

電動機の電流の最小値は定格電流の合計が50Aを超えるかどうかで計算式が変わります。

まず、需要率を含めた電流の合計を計算すると

12A×5×0.8=48[A]

定格電流の合計が50Aを超える場合は1.1を、50A以下の場合は1.25を定格電流の合計に掛けます。

今回は後者なので

48×1.25=60[V]

正解はロ

問10

定格電流30Aの配線用遮断器で保護される分岐回路の電線(軟銅線)の太さと、接続できるコンセントの図記号の組合せとして、適切なものは。

ただし、コンセントは兼用コンセントではないものとする。

定格電流30[A]の配線用遮断器に接続できるコンセントは、定格電流が30A、もしくは20Aのコンセントです。

また、この問題では、定格電流が表示されていないコンセントの定格電流を理解しているかが問われています。

表示がないものは100V・15A。

なので、イとロは×

また、30[A]の配線用遮断器の分岐回路は、断面積5.5㎟、もしくは直径2.6mmの太さのものを使用する。

正解はニ

問11から問30

以下、問11から問30の模擬予想問題です。

詳しい解説は下記のブログで検索してもらえると幸いです。

低圧の地中配線を直接埋設式により施設する場合に使用できるものは。

イ . 600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
ロ . 屋外用ビニル絶縁電線(OW)
ハ . 引込用ビニル絶縁電線(DV)
ニ . 600Vビニル絶縁電線(IV)

正解

絶縁物の最高許容温度が最も高いものは。

イ . 600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
ロ . 600V二種ビニル絶縁電線(HIV)
ハ . 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)
ニ . 600Vビニル絶縁電線(IV)

正解

電気工事の種類と、その工事で使用する工具の組合せとして、適切なものは。

イ . 金属管工事 と リーマ
ロ . 合成樹脂管工事 と パイプベンダ
ハ . 金属線ぴ工事 と ボルトクリッパ
ニ . バスダクト工事 と ガストーチランプ

正解

三相誘導電動機の始動において、全電圧始動(じか入れ始動)と比較して、スターデルタ始動の特徴として、正しいものは。

イ . 始動時間が短くなる。
ロ . 始動電流が小さくなる。
ハ . 始動トルクが大きくなる。
ニ . 始動時の巻線に加わる電圧が大きくなる。

正解

蛍光灯を、同じ消費電力の白熱電灯と比べた場合、正しいものは。

イ . 力率が良い。
ロ . 雑音(電磁雑音)が少ない。
ハ . 寿命が短い。
ニ . 発光効率が高い。(同じ明るさでは消費電力が少ない)

正解

写真の矢印で示す材料の名称は。

イ . 金属ダクト
ロ . ケーブルラック
ハ . ライティングダクト
ニ . 2種金属製線ぴ


正解

写真に示す器具の用途は。

イ . 手元開閉器として用いる。
ロ . 電圧を変成するために用いる。
ハ . 力率を改善するために用いる。
ニ . 蛍光灯の放電を安定させるために用いる。

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/img.kakomonn.com/images/question/econstruction02/20214/067.jpg

正解

写真に示す測定器の用途は。

イ . 接地抵抗の測定に用いる。
ロ . 絶縁抵抗の測定に用いる。
ハ . 電気回路の電圧の測定に用いる。
ニ . 周波数の測定に用いる。


正解

低圧屋内配線工事で、600Vビニル絶縁電線(軟銅線)をリングスリーブ用圧着工具とリングスリーブE形を用いて終端接続を行った。接続する電線に適合するリングスリーブの種類と圧着マーク(刻印)の組合せで、不適切なものは。

イ . 直径1.6mm 2本の接続に、小スリーブを使用して圧着マークを〇にした。
ロ . 直径1.6mm 1本と直径2.0mm 1本の接続に、小スリーブを使用して圧着マークを小にした。
ハ . 直径1.6mm 4本の接続に、中スリーブを使用して圧着マークを中にした。
ニ . 直径1.6mm 1本と直径2.0mm 2本の接続に、中スリーブを使用して圧着マークを中にした。

正解

同一敷地内の車庫へ使用電圧100Vの電気を供給するための低圧屋側配線部分の工事として、不適切なものは。

イ . 1種金属製線ぴによる金属線ぴ工事
ロ . 硬質ポリ塩化ビニル電線管(硬質塩化ビニル電線管)(VE)による合成樹脂管工事
ハ . 600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)によるケーブル工事
ニ . 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)によるケーブル工事

正解

木造住宅の単相3線式100/200V屋内配線工事で、不適切な工事方法は。

ただし、使用する電線は600Vビニル絶縁電線、直径1.6mm(軟銅線)とする。

イ . 合成樹脂製可とう電線管(CD管)を木造の床下や壁の内部及び天井裏に配管した。
ロ . 合成樹脂製可とう電線管(PF管)内に通線し、支持点間の距離を1.0mで造営材に固定した。
ハ . 同じ径の硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE)2本をTSカップリングで接続した。
ニ . 金属管を点検できない隠ぺい場所で使用した。

正解

床に固定した定格電圧200V、定格出力1.5kWの三相誘導電動機の鉄台に接地工事をする場合、接地線(軟銅線)の太さと接地抵抗値の組合せで、不適切なものは。

ただし、漏電遮断器を設置しないものとする。

イ . 直径1.6mm,10Ω
ロ . 直径2.0mm,50Ω
ハ . 公称断面積0.75㎟,5Ω
ニ . 直径2.6mm,75Ω

正解

電磁的不平衡を生じないように、電線を金属管に挿入する方法として、適切なものは。

イ .
ロ .
ハ .
ニ .

正解

図のような単相3線式回路で、開閉器を閉じて機器Aの両端の電圧を測定したところ150Vを示した。この原因として、考えられるものは。

イ . 機器Aの内部で断線している。
ロ . a線が断線している。
ハ . b線が断線している。
ニ . 中性線が断線している。


正解

分岐開閉器を開放して負荷を電源から完全に分離し、その負荷側の低圧屋内電路と大地間の絶縁抵抗を一括測定する方法として、適切なものは。

イ . 負荷側の点滅器をすべて「切」にして、常時配線に接続されている負荷は、使用状態にしたままで測定する。
ロ . 負荷側の点滅器をすべて「切」にして、常時配線に接続されている負荷は、すべて取り外して測定する。
ハ . 負荷側の点滅器をすべて「入」にして、常時配線に接続されている負荷は、使用状態にしたままで測定する。
ニ . 負荷側の点滅器をすべて「入」にして、常時配線に接続されている負荷は、すべて取り外して測定する。

正解

工場の200V三相誘導電動機(対地電圧200V)への配線の絶縁抵抗値[MΩ]及びこの電動機の鉄台の接地抵抗値[Ω]を測定した。電気設備技術基準等に適合する測定値の組合せとして、適切なものは。
ただし、200V電路に施設された漏電遮断器の動作時間は0.1秒とする。

イ. 0.2MΩ / 300Ω
ロ. 0.4MΩ / 600Ω
ハ. 0.1MΩ / 200Ω
ニ. 0.1MΩ / 50Ω

正解

導通試験の目的として、誤っているものは。

イ . 電路の充電の有無を確認する。
ロ . 器具への結線の未接続を発見する。
ハ . 電線の断線を発見する。
ニ . 回路の接続の正誤を判別する。

正解

電気の保安に関する法令についての記述として、誤っているものは。

イ . 「電気工事士法」は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もって電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。
ロ . 「電気設備に関する技術基準を定める省令」は、「電気工事士法」の規定に基づき定められた経済産業省令である。
ハ . 「電気用品安全法」は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とする。
ニ . 「電気用品安全法」において、電気工事士は電気工作物の設置又は変更の工事に適正な表示が付されている電気用品の使用を義務づけられている。

正解

「電気用品安全法」の適用を受ける次の配線器具のうち、特定電気用品の組合せとして、正しいものは。

ただし、定格電圧、定格電流、極数等から全てが「電気用品安全法」に定める電気用品であるとする。

イ . タンブラースイッチ、カバー付ナイフスイッチ
ロ . 電磁開閉器、フロートスイッチ
ハ . タイムスイッチ、配線用遮断器
ニ . ライティングダクト、差込み接続器

正解

一般用電気工作物に関する記述として、誤っているものは。

イ . 低圧で受電するもので、出力60kWの太陽電池発電設備を同一構内に施設するものは、一般用電気工作物となる。
ロ . 低圧で受電するものは、小出力発電設備を同一構内に施設しても一般用電気工作物となる。
ハ . 低圧で受電するものであっても、火薬類を製造する事業場など、設置する場所によっては一般用電気工作物とならない。
ニ . 高圧で受電するものは、受電電力の容量、需要場所の業種にかかわらず、一般用電気工作物とならない。

正解


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