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【NYM】シーズン開幕!3つの見どころ紹介

 こんにちは、磁場ミャです。MLBファンの皆様の多くが週末の開幕カードで盛り上がる中、置いていかれたような感覚がありましたが、それも今日までです(Nationalsファンの皆様お先です)。ついに明日は我らがMetsの開幕戦です!!

 本来ならば開幕ロースターやオーダーの紹介を入れたかったところですが、引き継ぎを頼まれたタイミングが開幕直前だったこともあり時間が取れませんでした。選手紹介については今週末にお届けする予定です。

 そこで本投稿の内容ですが、Metsの開幕戦を見ながら、あるいはハイライトを確認しながら読める「開幕戦の見どころ」をまとめた内容にしたいと思います。選手紹介や昨年の成績はbaseball referenceで調べればわかる!、ということでまたしてもややマニアックな内容にしました。具体的には、①J. deGromのカーブ②B. Nimmoの守備位置③D. Smithの睡眠という三本立てをお送りします。

①Jacob deGromのカーブ

 Jacob deGromといえば紛うことなき現役最強投手。過去3年の成績では、防御率2.10(1位)、FIP2.31(1位)、奪三振628(3位)と圧倒的な成績を残しています。スプリングトレーニングでも防御率0.66と状態は万全でしょう。恐ろしいのは、2016年以降毎年球速が上がっていること(下図)。10年後は120mphを投げていることでしょう。

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 次に、それぞれの投球割合を見てみましょう。deGromは上図に示した通り4シーム、スライダー、チェンジアップ、カーブ(2シームは2019年途中から投げなくなった)を持ち球としています。下図に投球割合の年別推移を示しました。見ると、デビュー当初は4シームが半分程度で、残りは他を満遍なく投げていましたが、ここ数年はそれぞれの投球割合が固定化しつつあります(最適化されているということでしょう)。4シームを半分程度、スライダーを3球に1回、チェンジアップを5球に1回、カーブは1イニングに一球投げるかどうか、といったところです。

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 ところで、実は昨年末はカーブの投球割合が低下していました(過去にもシーズン終盤はカーブの割合が低下する傾向がある)。Cy Youngレースでの焦りのようなものもあったのかもしれません。その結果、昨年末の数試合はやや余裕がない投球になっていました。このようなデータは選手や首脳陣はもちろん把握しているはずです。万全の状態で迎える開幕戦では、カーブで意表を突くケースが再び見られるか、はたまた他の球種の精度を上げてねじ伏せる投球になるのか。ぜひ開幕戦はdeGromの「カーブ」に注目して見ていただきたいです。

②Brandon Nimmoの守備位置

 2021年のMetsはBrandon Nimmoを中堅手として開幕します〈2021/04/06 7:55 追記: 開幕ラインナップでは左翼手として出場。話が違うやん!まあ、以下は守備位置を変えても通じるはずなので読み替えてください〉。Nimmoは高い出塁能力(通算 OBP.390)を持つ選手で、パワー(2020年 SLG.484)も走力(MLB平均より1ft/s速い28ft/s)もあり非常に強力なオフェンス能力を持っています。

 一方で外野手として、防いだ点数を表すDRSでは-5と、守備に問題があることが指摘されています。そんなNimmoの守備に今年は変化があるようです。下の写真を見てください。

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 これは3月27日の試合でセンターのNimmoへとフライが上がったシーンのスクリーンショットです(リンクより取得)。非常に深い位置に守っているのがわかります。どうやらこれが今シーズンのNimmoの守備位置になるようです。詳しくはこの記事(外部リンク)を見ていただきたいのですが、要は守備位置より前の飛球は得意で後ろの飛球は苦手だというデータを見て、定位置を後ろにずらしたのです。

 このような変化は、データを駆使した新たなMetsの戦い方を予感させるものです。ただし、深い位置に守ることによってヒットゾーンが広がるのも事実。試合を重ねるごとにこの作戦の成否が明らかになるでしょう。ぜひ、開幕戦はBrandon Nimmoの守備位置にご注目ください

③D. Smithの睡眠

 2020年のDominic Smithのシーズンは素晴らしいものでした。キャリアハイの打率.316、OPSは.993とリーグ屈指の打撃成績を残しました。Smithの打撃成績の向上は2019年シーズンから見られています。この成功の背後にあるのは、実は睡眠習慣の向上だというのです。もともと彼は睡眠時無呼吸症候群に悩まされており、打席での集中力に問題がありました。彼はこの問題を解決するために専門のコーチと協力し、Continuous positive airway pressure device(下図)というデバイスを用いるようになりました。

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 そして最強の睡眠を手に入れた彼は、最強の打者へと成長したのでした(雑)。ともかく、選手の健康管理がここまで成績に影響を及ぼすというのは、コーチング面でも非常に重要な知見であると思います。

 ぜひ開幕戦は、Dominic Smithが前日にどれだけよく眠れたかを想像しながらご覧になってください

まとめ

 以上、ややマニアックな話が多くなってしまいましたが、開幕戦の見どころをお送りしました!私はこれから寝て、明日に備えたいと思います。Let's go Mets!🍎

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