前半シーズンの振り返りと後半シーズンの展望(館澤選手)
DeNAアスレティックスエリート所属の館澤選手・薄田選手は、それぞれ7/27に行われた《On Track Nights》を最後に、前半シーズンを終えました。
今回は館澤選手が前半シーズンの振り返りと後半シーズンの展望について語ります。
前半シーズンの振り返り
前半シーズンは、さまざまな大会を通じて、自分の可能性を感じることができ、非常に充実したシーズンでした。
今シーズンはオーストラリアで4ヶ月間トレーニングをしました。
その中で2月からシーズンインをして、オーストラリアやニュージーランドの大会に出場しました。
2月に出場した《Chemist Warehouse Adelaide》での1500mは、3'39"40とセカンドベストをマークし、好スタートを切ることができました。
その後の《Maurie Plant Meet Melbourne》では、1マイルに出場し、3'59"87で屋外1マイルの自己ベストを更新しました。
屋外1マイルで4分を切れたことと、海外のAレースで入賞出来たことが大きな自信となりました。
2月末の《NSW Milers》では1500mで3'37"13をマークし、さらに自己ベストを更新。
順調に調子が上がっているのを感じ、さらに記録を伸ばせるという確信が持てました。
3月の《Sir Graeme Douglas International》では1500mを3'38"29で走り、大会新記録を樹立することができました。
ここまでの4レースで、これまで苦手だった国際レースの舞台で力を出し切ることができ、大きな自信に繋がりました。
4月の《織田記念》では3'38"55で再び大会新記録を突破したものの、2位だった事に悔しさを感じました。
今振り返ると、そこで満足せずにいられた事も、今シーズンの成長があってこそだと思います。
5月の《木南記念》では3'38"86で、7位でした。タイムだけを見るとそこまで悪いものではなかったですが、内容が今シーズン1番悔しさが残るものでした。
その結果を踏まえて、6月のレースに向けて、トレーニングを少し見直しました。
そして、6月の《PORTLAND TRACK FESTIVAL》の1500mでは、自己ベストである3'36"68を記録。このレースは、今シーズンで1番自信を持って挑むことができました。
今シーズンを通して調子が良かったものの、それを上回る手応えを感じ、精神的にも自信を持っていました。その結果、自己ベストを更新することができました。ここまでメンタルと身体の状態が噛み合ったのはここ数年で1番だったと思います。
《Harry Jerome Classic》では、1500mで3'40"41という結果に終わりましたが、ここまで連戦してきたことを考えると、疲労も蓄積していました。その中でも自分の走りをしっかりと出せたことは良かったです。
それでも、3分40秒を今シーズン切り続けていたので、少し悔しさはありました。
そして第108回日本陸上選手権大会では、3'38"94で3位でフィニッシュしました。
タイム、順位ともに最高を目指していただけあって、やっぱり悔しさが1番残る結果でした。
総じて、前半は自己ベストの更新と安定した結果を残せたシーズンでした。
しかし、改めて振り返ってみるとまだまだだなと感じるところや、悔しいと思う結果で終わっているレースも多かったです。
ですが、それも自分の中で目標や目線を少し上げることができたからこそだと思います。
だからこそ今シーズンの結果で満足せずに世界の舞台を目指したいと思います。
今後の目標に向けて、今シーズンの経験を糧にさらに飛躍していきたいと思います。
後半シーズンの展望
後半シーズンは前半シーズンの反省を最大限に活かして、レース以上にトレーニング面に力を入れたいと思っています。
どうしても1年通してずっと好調をキープする事は難しいですが、後半シーズンはしっかりトレーニングをこなす事で、来年の春シーズンに良い形で入ることができると思っています。
ここから半年間でまた試行錯誤し自分の力に変える、これを楽しみたいと思います。
具体的には
『閾値領域のトレーニングの質の向上』
これを一つのテーマにしたいと思います。
そして最後に、今年は11月ごろに5000mに出場する事を考えています。
出場するレースは記録会ですが、大学一年生の時以来の自己ベストを狙います。
大学2年生になってから1500mを始めて、それ以来5000mで自己ベストを本気で狙うレース
に出場してきませんでした。ですが、今シーズンの結果からも5000mの強化をする事で1500mの成長に繋がると感じました。そのため今年は出場したいと思っています。
8年ぶりの自己ベスト更新に向けて頑張りたいと思いますので、ぜひ応援していただけると嬉しいです!今後もご声援よろしくお願いします!
後半シーズンに向けて、5000mへの挑戦も試みている、館澤選手へのご声援をお願いします!
写真提供 ⒸTWOLAPS様