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'21年5月現在の自分のヒストリックおよびスタン黒単、そしてイベントへの参加

1.ストリクスヘイヴンを受けてのヒストリック

 前回記事から月日は流れ、ストリクスヘイヴンがリリースされてから早1ヶ月。スタンダードでの環境の変化はそれほど大きくはないものの、ヒストリックに於いてはミスティカルアーカイブの追加によって様々なアーキタイプが研究・開発されてきました。

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 さて、そんな中筆者が使用していたデッキは黒単アグロ。前回記事ではスーサイドブラックを使用して権利獲得と申し上げておりましたが、その後の環境変化を考慮した結果、スーサイド要素を廃した黒単アグロに落ち着きました。
デッキリストはこちら。(《タッサの神託者》禁止前までのリスト)

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 《不詳の安息地》と《ファイレクシアの抹消者》共存は出来ないと考えておりましたが、《抹消者》を引かない・処理された時に《安息地》が欲しいと感じていたため、2枚だけ採用に至りました。この2枚が勝率へ貢献することも多々あり、この構築は間違っていなかったと考えております。

 また他のプレイヤーも黒単アグロを研究しており、彼らのリストでは《才気ある霊基体》《残忍な騎士》のようなアグロとしては若干重めのカードを《どぶ骨》《コジレックの審問》《スカイクレイブの影》といった低マナ域・高打点へシフトした他《安息地》4枚採用・《抹消者》はサイドへ落として《悪ふざけの名人、ランクル》へスロットを割く等、パイオニアの黒単アグロに近しい構築が見受けられました。

 もちろんこういった構築はブロッカーの手薄な相手に余計な時間を与えることなくライフを刈り取ってしまうスピードがありますが、一方でグルールアグロや緑白カンパニー相手では肉質で負けている上にほとんどがタップインかブロックできないものばかりで押し切られがちです。そういったマッチアップで少しでも戦闘を有利に進めるためには《才気ある霊基体》の存在が重要であると考え、低マナ域へシフトしすぎない構築を使い続けておりました。

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 《悪意の熟達》をサイドで採っていた理由として、今は亡き《タッサの神託者》コンボがリーガルだった頃《神託者》スタックで打たれた《汚れた契約》解決後(大抵0枚にしてくる)に《悪意の熟達》2マナキャストで強制1ドローさせて逆エクストラウィンするのが主な用途でした。

 上記リストで4月度ランクマッチを699位で終え、今月の予選権利獲得と相成りましたが・・・フォーマットはスタンダード。これまでヒストリックしかやっていなかったのでまともに調整したデッキがありませんでした。テーロスが出たばかりの頃に黒単信心は作成し、地道にアップデートもしておりましたが十分とは言えません。

2.スタンダードのデッキ構築

 そしてスタンダードは久しく真面目に調整していなかったこともあり、まだ使ったことのないデーモンもおります。出来ればそれを活躍させてみたい・・・想いとそれを持っていく場所が明らかに噛み合っていないように見受けられますが、どうせ今の状態なら何をもっていってもあまり変わりはないと考え、一からデッキ作成に取り掛かりました。

そしてそのデーモンとは・・・《希望の死、タボラックス》。

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 昨年末の記事でご紹介した通りEDHを作成しておりましたが、スタンダードでは使った事がまだなかったため折角ならこれを機にデッキを組もうと思った次第です。ただ《砕骨の巨人》が存在する今の環境で素の状態が2/2というのはお世辞にも手放しに強いカードではありません。能力を十全に活かそうとするなら何かしら妨害性能があるクレリックをサクり台で回したり、自壊できるクレリックがいるのが望ましいです。当然黒単色で。

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 リミテッドで見たり使ったりしたことのある程度な連中が並んでいますが、《タボラックス》と噛み合ったり妨害性能というラインはクリアしているものが上の3枚。特に《死霊堤の司祭》は2ターン目着地→3ターン目《タボラックス》から即起動で1ドローしながら小粒を処理するという動きが可能で、いざとなれば自分の生物にも起動して《タボラックス》の糧にすることが出来ます。

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 生贄要員としては《魔女の大釜》《ランクル》。片方は何だかスタンダード禁止カードとその相棒ともよべるアーティファクトの名前を合体させたような響きですが、実態は2マナ起動で生物をドローへ変換する置物。《村の儀式》のような単発のスペルでなくこちらを優先しているのは《タボラックス》の誘発回数を稼ぐためです。《ランクル》は生贄だけでなく《古牙の信奉者》と併せてハンデスで蓋をしたりライフを詰める時にも重宝する1枚。

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 また、《タボラックス》以外のデーモン・クレリックとして《夢貪り》や、生贄ギミックと相性の良い《最後の血の長、ドラーナ》も採用しておりましたが、前者は打点として見込めない上に予顕したいカードが無かったためやむなく取り下げ。後者は5マナが重く、そんなに仕事もしなかったのとそもそもここまでのマナ域になるともはやクレリックである必要も無かったので他のカードを探しました。

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 そこでそれぞれ差し替わったのが《忘却の虚僧》《悪夢の番人》。前者は2マナ2/1威迫・絆魂でもそんなに悪くなく、またキッカー込みでキャストすることもそんなに難しくない上に《悪魔の信奉者》等を再利用出来て非常に有用でした。《悪夢の番人》は黒単信心で運用しておりましたが、自壊生物の存在からこのデッキの方がより強く扱えると感じられる程にデッキにフィットしておりました。やはり信頼すべきはデーモン。

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 そして出来上がったのが上記のデッキ、「黒単タボラックス」。軽量クレリックの《魔王の器》およびそれを含めて2マナ域の妨害クレリック達を再利用できる《夢の巣のルールス》も採用しており、生贄ギミックを活用したアドバンテージ獲得力と飛行クロックを用いたミッドレンジという形に落ち着きました。また《安息地》は全クリーチャータイプを持つため《タボラックス》下で死亡すれば1ドローできます。《悪夢の番人》がいれば元の《安息地》と全く同じ状態のトークンを生成できるなんて小技も。元はクリーチャーでなく土地のため、1/1になる部分が適用されないためですね。もちろんそのトークンを起動すれば4/3になります。

3.デッキの勝率

 さてこのデッキ、個々のシナジー等がしっかり噛み合えば確かに動きとしては悪くないかもしれませんが、そうはいってもあまり強そうには見えないのではないかと思います。いくら強そうに動ける気がしても実際のゲームで実現しなければ意味はありませんからね。そこで対戦の結果どのくらいの勝率を叩き出していたかをお見せします。
※実は今まで記事を執筆してきましたがトラッカーツールを入れていなかった(厳密には少しだけ試したけどイマイチだった)のですが、ヒストリックでランクマッチに潜っている際に勝率ベースで数値化したいと思ったのがきっかけでUntapped.ggを入れました。

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 上の画像が執筆時点でのマッチ数および勝率になります。基本的に全てフリーでのBO3でランクマッチでの結果ではありません。また、アリーナ自体がスマホ対応してからはそちらで配信するようにもなったのですが、その際の勝率はここには織り込まれておりません。スマホ配信時の勝率も含めると全体的に少し落ちる(7割程度)かと思います。記録上の試合数自体も30マッチ分とそこまで多くはないという点もありますが、ある程度メタに存在するデッキとはマッチングしており、一定の、そして望外の勝率を出せているので少なくともただのファンデッキに留まってはいないのかなと考えております。

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(ちなみに肝心の予選では3-3でした)

 また勝率とは直接関係のない話になってしまいますが、やはり様々なところでギミックが噛み合うことが多いため、使っていて楽しめるというのがあります。大半が生物に寄っている構築のため《絶滅の契機》《影の評決》は苦手なものの、それらを受けても立て直しを図ったり隙間を縫って打点を通しに行ける等、長期戦になっても粘り強く戦える点も魅力の一つです。

4.まじすとへの参加

 予選参加権利獲得を機に黒単タボラックスを作成・調整し、予選自体はあまり奮わなかったもののその過程でスタンダードに対するモチベーションも上がりましたので、Vtuberや動画配信者をターゲットにした「MTG Arena Streamer Tournament」通称「まじすと」へ参加を決意しました。Vtuberではありませんが、上述の通りスマホでアリーナ配信を行っているため参加権利はあるとのことでエントリーさせていただきました。

 予選は5/21~5/23の3日間行われ、最大で2日まで参加することが出来ます。筆者はこの内22日と23日にエントリーしました。各予選毎に上位4位まで次週の決勝ラウンドへ参加権利が付与されます。
折角なのでそちらで対戦した結果も記載します。

・22日:3-1
①ナヤウィノータ ××
②ジェスカイフライヤー 〇×〇
③スゥルタイコントロール(with各種リリアナ)×〇〇
④スゥルタイ根本原理 〇〇
初戦で負けてしまったためオポが低く8位。望みは翌日へ託します。

・23日:3-1 権利獲得
①ボロスウィノータ(犬軸)〇〇
②ジャンド《弾ける力》×〇〇
③白単t青 ××
④スゥルタイネスト 〇×〇
今度はオポも高めで4位通過、無事権利獲得しました。

 試合の合間にクイズやお絵描き等のサブイベントもあり、また配信にも少し顔出しさせていただく等2日間を通して存分にイベントを楽しむことが出来ました。決勝トーナメントは現時点29日予定のようですので、そちらも楽しみたいと思います。

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