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現スタンでの黒単について

 皆さん初めまして。根絶と申します。簡単に自己紹介をさせていただくと、黒単とデーモンの愛好家です。
MTGは神河謀反から今までおよそ14年間プレイしてきており、スタンをはじめ様々なフォーマットで黒単とデーモンの可能性を研究しております。
 noteでの記事は初めてになりますので至らぬ点もあるかと思いますが、宜しくお願いします。
 今回はスタンの黒単コントロールについて取り上げてゆきたいと思います。

1. 灯争大戦初期

 MTG Arena(以下アリーナ)にてプレリリース期間中に灯争大戦がリリース。この頃は前環境から存在していたアーキタイプの中で
・赤単、白単、青単といった単色アグロ
・グルール
・エスパーコントロール
・シミックネクサス/ティムール再生
辺りが新カードのお試しも兼ねて引き続き存在しておりました。
 私自身も新カードを試すべく、黒単コントロールを作成。初期はこのような構成でした。

 一旦話が変わりますが、今のスタン環境で私が一番好きなカードは《悪魔王ベルゼンロック》です。

 ライフと引き換えに有効牌が加わるCIPを持つ、6/6飛行トランプルのエルダー・デーモン。6マナという重さも加味すると、総じてコントロール向きの性能です。従ってこのカードを運用するにあたって黒単コントロールという方針が決まりました。幸いにも、灯争大戦のカードもそれに即したものが多く、多数の新規カードを携えて作成に至った次第です。
 

 見ての通り除去が大半を占め、《宝物の地図》《ウルザの後継、カーン》といったアドバンテージ源から《リッチの騎士、ジョス・ヴェス》《永遠神バントゥ》《悪魔王ベルゼンロック》《戦慄衆の将軍、リリアナ》で勝つという構成。
 バントゥはパーマネントをドローへ変換する能力よりも、除去耐性と回避能力のあるフィニッシャーとしての採用です。また《総動員地区》を多数採用しているため、伝説生物と合わせてライフを詰める際にも重宝します。
 この構成をベースにアリーナのランク戦で使用し、4月のランキングではトップ1000位以内をマークしました。この時点では明確に苦手となる相手が比較的少ないことが大きかったです。

2. 環境の変化と対応

 しかし環境の研究は進み、《時を解す者、テフェリー》をはじめとする新規PWを見かける頻度が多くなってきました。それだけなら大きな問題にはならなかったのですが、とあるデッキが台頭してきました。それは4c《戦慄衆の指揮》。

※リストはこちらの記事のものです。
https://article.hareruyamtg.com/article/26539/

 探検パッケージから始まり各種PWでアドバンテージを重ね、墓地が十全に肥えていれば戦慄衆の指揮で一気に戦線を固める。この強固な布陣の前に成す術もなく敗北を重ねてゆき、何かしら手を打つ必要があると感じました。何といっても戦慄衆の指揮を打たれるとまず負けるため、《沈黙の墓石》《夢を引き裂く者、アショク》といった墓地対策を検討。しかしあまり枚数も採れないため、相性は改善しませんでした。

 悩んでいた矢先、非常に興味深いデッキが目に留まりました。それは緑単トロン。

 世界のるつぼ+廃墟の地による土地嵌めや、カーンで状況に応じたアーティファクトを引っ張る。廃墟の地を使い回すため、単色であることにも意味がある。このリストに感銘を受け、また黒単でも可能なギミックだったため早速取り入れてみました。

 上記緑単にも採用されている不滅の太陽に着目。自分はカーンのみにPWを絞ってPWを機能不全にさせる方がメタにあっていると考えメインとサイドで計2枚採用。またフィニッシャーは生物である方が好ましいため、元々入れていたジョス、バントゥ、ベルゼンロックに加えて虐殺少女も追加。
 この構成にしてから4c戦慄衆の指揮には相性が大きく改善し、またこの時流行していたデッキの一つであるジェスカイPWに対しても不滅の太陽+土地嵌めの二段構えによって有利なゲーム展開になることが多かったです。

3. 現在の構成

 環境は変化を続けます。グルールが流行りの兆しを見せ、またそれに強いシミック/バントランプが頭角を現すようになりました。それらはいずれも廃墟の地が効きづらいため、るつぼの優先度は少し落ちることとなります。またグルールであれば《再燃するフェニックス》、ランプであれば《エリマキ神秘家》がネックになるため、それらは事前にハンデスしておきたいです。
 それを踏まえて改良した形が以下のもの。現在も使用している構成になります。

クリーチャー:8
2:《リッチの騎士、ジョス・ヴェス/Josu Vess, Lich Knight》
2:《永遠神バントゥ/God-Eternal Bontu》
2:《虐殺少女/Massacre Girl》
2:《悪魔王ベルゼンロック/Demonlord Belzenlok》

呪文:26
4:《喪心/Cast Down》
3:《渇望の時/Moment of Craving》
2:《リリアナの勝利/Liliana's Triumph》
4:《宝物の地図+宝物の入り江/Treasure Map+Treasure Cove》
2:《オブ・ニクシリスの残虐/Ob Nixilis's Cruelty》
2:《侵略の代償/Toll of the Invasion》
4:《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt》
4:《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
1:《不滅の太陽/The Immortal Sun》

土地:26
17:《沼/Swamp》
4:《廃墟の地/Field of Ruin》
3:《総動員地区/Mobilized District》
2:《爆発域/Blast Zone》

サイドボード:15
4:《強迫/Duress》
2:《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》
2:《原初の死、テジマク/Tetzimoc, Primal Death》
1:《歩哨のトーテム像/Sentinel Totem》
2:《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》
1:《魔学コンパス/Thaumatic Compass》
1:《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
1:《不滅の太陽/The Immortal Sun》
1:《隕石ゴーレム/Meteor Golem》

 2マナの除去枠として初期でも採用していたリリアナの勝利を再び採用。プレイヤーを対象に取らないため《グルールの呪文砕き》を相手ターン中に処理できるのは大きいですね。《楽園のドルイド》も単体なら除去できます。
 ハンデス枠としては《侵入の代償》を採用。土地以外の種類を問わず落とせる黒単色のピーピングハンデスは今のスタン環境で3種類あり、全て3マナです(他の2枚は《なかったことに》と《ドリルビット》)。他2種と比べてトークンが虐殺少女の火種となることがポイント。単純にチャンプブロッカーに回しても良いですね。
 マナベースは《肉儀場の叫び》を安定して3ターン目に打つためにも17枚目の黒マナが必要だったため沼を1枚追加。るつぼをメインに入れていた際は《愚蒙の記念像》も試しておりましたが、墓地の生物を拾うことはあまりなく、肝心な時にタップインになる方がネックだったため沼にしております。

 サイドのアーティファクト群、いわゆるウィッシュボードについて。
墓地対策枠は沈黙の墓石から《歩哨のトーテム像》1枚のみになりました。これは4c戦慄衆の指揮相手であれば《ゴルガリの女王、ヴラスカ》等で除去されてしまうためです。こちらであれば除去されそうになった際に一旦起動し、カーンで追放領域から再利用できます。またイゼットフェニックス相手でも、《約束の終焉》《孤光のフェニックス》どちらとも睨みを利かせられます。
 《魔学コンパス》はカーン経由で土地を伸ばせるようになり、変身後も疑似除去として有用です。土地7枚以上あればカーンから設置→即変身してカーンを守り、次ターンにもう1枚引っ張るという盤面を作れます。
 肉儀場の叫びをサイドに落とした理由としては、除去の中でも対グルールで効き目が薄く、ランプ系統にはマナクリを一掃できるものの他に刺さるマッチが少なく、優先度が一番低いと考えているためです。
 《原初の死、テジマク》は非PWの追加フィニッシャー。ジョスを除く3種類のどれかと入れ替えるマッチもあります。《貪欲なチュパカブラ》と比べるとかなり重いですが、複数体を処理できる上にサイズも大きくキルターンが明確に異なります。

 アリーナのランクマッチでもこの構築を使用しており、今月もミシックへ到達できました。現時点500位付近のため、ランキングをキープして1000位以内でフィニッシュしたいところです。そのためにも引き続き練習・調整を重ねてゆく所存です。

4. 最後に

 私自身の調整録として今回noteでの記事を執筆した次第です。Diary Noteでも記事を度々書いておりましたが、そちらと比べると文章の中に画像を組み込んだり、記事のレイアウトが途中でも直接分かるためレイアウト確認→後から手直しといった手間が無くストレスフリーに記事を書けると感じました。
 今後もこちらで引き続き記事をアップしてゆきたいと思います。また私自身プロツアー参加経験すらもありませんが、いずれ大会等で好成績を収めた際には有料記事を手掛けたいと考えております。

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