第1回 FIMBA MASTERS CUP 攻略理論

2019年末、モンスターファームの移植版が iOS / Android / Nintendo Switchで発売されました。
ゲームの内容は1997年に発売されたものとほとんど同じですが、いくつかある変更点の中で大きな注目を集めたのが、2020年5月29日に発表されたユーザー参加型トーナメント大会「第1回 FIMBA MASTERS CUP」の開催です。
1997年から開催された「モンスター甲子園」には一度も参加したことが無いので、モンスターファームの大会に参加できるのは今回が初めてとなります。
せっかく参加するなら本気で優勝、上位入賞を狙いたいと思い、実現させるための方法を考えることにしました。
この理論は自分のためのものなので僕だけが知っていればいい話なのですが、もしかしたら誰かの役に立つかもしれないなと思ったので一応公開することにしました。
まぁ、記事を公開するのが大会のエントリー締切ギリギリになってしまったので今大会に関しては誰の役にも立たないと思いますが、今後似たようなレギュレーションの大会が開催されたときに少しは参考になるかなと思います。

大会ルール

大会に出場できるモンスターの条件はただ一つ、パラメータの合計が2020以下であること。バトルはプレイヤーが操作できないオートバトルで行われ、トーナメント形式で優勝者が決められる。

バトルの勝敗判定

相手のライフを0にしてKO勝ちするか、60秒が経った時点で残りライフ率の高い方が勝ち。

オートバトルの特徴

プレイヤーが操作する通常のバトルと違い、オートバトルにはいくつか特徴があるのでそれを考慮する必要がある。
まず、モンスターはガッツ(技を使うためのエネルギー)を溜めない。通常であればガッツをたくさん消費する大技を使うためにガッツが溜まるのをじっと待ったりもするのだが、オートバトルでのモンスターは小技が使える状態ならばすぐに使ってしまう。
また、モンスター同士はお互い近くで戦う傾向が強いので、遠距離技を使う機会がほとんど無い。
モンスターは最大12個の技を覚えられるが、何故か基本技(最初から覚えている技)ばかり使う傾向がある。

攻撃系能力と守備系能力

モンスターのパラメータは以下の6種類でそれぞれ最小値は1、最大値は999。

ライフ  モンスターの体力
ちから  ちから技を使うときの攻撃力
丈夫さ  相手の技に対する防御力
 命中  技をヒットさせるための能力
 回避  相手の技を回避するための能力
かしこさ かしこさ技を使うときの攻撃力

ちから・命中・かしこさは攻撃系の能力、ライフ・丈夫さ・回避は守備系の能力である。

守備系能力は何を上げるか

最も守備力の高いモンスターは当然ライフ・丈夫さ・回避がすべて999のモンスターであるが、今大会ではパラメータの合計に制限があるため守備系能力をすべて上げることはできない。なので上げる能力を絞る必要があるが、ここでの考え方は2つある。ライフと丈夫さを上げてKOされないようにするか(耐久型)、回避を上げて相手の技が当たらないようにするか(回避型)だ。
それぞれのメリット・デメリットを挙げてみる。

耐久型のメリット
 ・KOされにくい
耐久型のデメリット
 ・相手の技をもろにくらってしまう
 ・ライフと丈夫さ2つとも上げないといけない

回避型のメリット
 ・相手の技をくらいにくい
 ・上げる能力は回避1つでよい
回避型のデメリット
 ・KOされやすい

今大会で一番重要なのはパラメータの合計に制限があることだ。パラメータの合計が2020を超えてはならないので、耐久型の場合、ライフと丈夫さを999まで上げると残りの能力に割り振れる値がたった22になってしまう。
なので上げる能力が1つで済む回避型にすべきである。回避はもちろん999まで上げる。

攻撃系能力は何を上げるか

技にはちから技とかしこさ技があるが、ちからとかしこさ両方を上げることは効率が悪いため、覚える技と能力はどちらかに絞る必要がある。
また、技のヒット率に影響する命中はどの程度上げるべきなのだろうか。それを考えるにあたってヒット率の計算式を見てみよう。

ヒット率の計算式

{ 30 + [ ( 自分の命中 + ガッツ × 2 ) ÷ 8 ] - [ 相手の回避 ÷ 8 ] } + 技の命中補正 = ヒット率
※ {  } 内の値が1を下回った場合は1に補正される。

少し分かりにくい計算式だが、大雑把に考えると

{ 自分の命中と相手の回避を比べた値 } + 技の命中補正 = ヒット率

ということになる。
オートバトルの性質上モンスターはガッツを溜めないので、バトル開始時のガッツ50を最大値として上の式に代入する。
大会に参加するモンスターは回避型が多いと予想されるので、相手の回避には999を代入する。
ガッツと回避の値を代入して計算すると相手の回避が999の場合、自分の命中が約700を下回ると {  } 内の値がほぼ1になる。つまり、相手の回避が999の場合、自分の命中は700でも1でもヒット率は変わらないということが分かる。
回避が999の相手に対してヒット率を少しでも上げようとすると命中が最低でも700は必要なので、そうなるとちから or かしこさに割り振れる値はせいぜい100~200になってしまう。
それならば命中は1にして、その分ちから or かしこさをできる限り上げる方がよいだろう。KO勝ちできる可能性も上がるし、命中が1でも1試合の内に何回かは技が当たる。命中の能力よりも実は技の命中補正の値の方が重要なのだ。

どのモンスターにするか

オートバトルの性質上モンスターは基本技を使うことが多いので、命中補正の高い基本技を持っているモンスターが望ましい。
どのモンスターの基本技もほとんどがちから技なので、攻撃系の能力はかしこさではなくちからを上げるべきである。
基本技は2つあり、どちらも命中補正が高いのはプラントとディスクだが、ガッツ回復速度はプラントの方が速い。よって育てるモンスターはプラントに決めた。
その中でも最もガッツ回復の速いベニヒメソウが最適であるが、ベニヒメソウはかしこさ技の「種ガン」を必ず覚えてしまう。かしこさを上げてないのにかしこさ技を使われるとガッツの無駄遣いになるので、仕方なく次にガッツ回復の速いブルーフラワーにした。

技の選出

覚えさせるのは基本技よりも命中補正の高いちから技のみ。以下の3つである。
・根っこ
・連続根っこ
・フェイスドリル

目指す能力

守備系能力は回避のみを999まで上げる(一発でもくらったら負けなので運悪く当たったら仕方ないと腹をくくる)。
ただし、ライフと丈夫さを1にするとちからが1の相手の基本技でKOされる可能性があるため、50ずつくらいにはしておく(かしこさタイプのモンスター対策)。
命中は1でよい。かしこさはブルーフラワーの最低値である120。

ライフ    50
ちから  800
丈夫さ    50
 命中      1
 回避  999
かしこさ 120

 合計   2020

作戦としては相手の攻撃をすべて避けながら、ガッツ回復の速さを活かして命中補正の高い技をできるだけたくさん撃つ。一発でも当たれば高いちからによってKO勝ちを狙える。

画像1

画像2

アンダンテ。完璧に仕上がった。

想定される対戦相手

一撃必殺型
ライフ  100
ちから      1
丈夫さ  100
 命中  999
 回避      1
かしこさ 819

ドラゴンの「ジャンプブレス」などで先手必勝を狙う作戦。
最初の一撃さえ避けられれば、こちらが勝つ可能性は高くなる。

ヒット&アウェイ型
ライフ    50
ちから      1
丈夫さ    50
 命中  820
 回避  999
かしこさ 100

相手の攻撃をすべて避けながら、判定勝ちを狙う作戦。
命中が高いので技はよく当たるが、攻撃力が無いためKOは望めずこちらの技が一度でも当たればKO勝ちできる。

耐久型
ライフ  500
ちから  918
丈夫さ  500
 命中      1
 回避      1
かしこさ 100

高い耐久を活かして60秒の間に一発当ててKOを狙う作戦。
ここまで防御力が高いとプラントでKO勝ちを狙うのは困難。判定勝ちを狙うしかない。

バランス型
ライフ  300
ちから  520
丈夫さ  300
 命中  300
 回避  500
かしこさ 100

バランス型は武器が無いようで実は一番強いかもしれない。
一撃必殺型に対しては相性が悪そう。

対アンダンテ型
ライフ  100
ちから  321
丈夫さ  100
 命中  999
 回避  400
かしこさ 100

アンダンテ対策だけを考えるなら、この能力。
命中は999。ちからは300もあればKOするには十分。回避は400あれば相手の命中1に対して回避率を最大にできる。こんなモンスターと当たらないことを祈る。

完成後に思ったこと

「フェイスドリル」は覚えさせなくてもよかったかもしれない。命中補正が「根っこ」に劣る上、消費ガッツが35なので代わりに「根っこ」を約3回撃てるため。ただ、技のダメージが大きいので当たればKOを狙えるというメリットはある。

結局ベニヒメソウで良かったかもしれない。かしこさ技の「種ガン」を使われるのは嫌だが、遠距離技なので使うとしてもバトル開始直後の1回くらいだろうし、ガッツ回復速度の差によって「種ガン」1回分の20ガッツくらいは差が無くなるような気もする。

だが、作り直すのは面倒なのでブルーフラワーのままエントリーすることにした。がんばれ、アンダンテ。

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