映画を観た記録9 2024年1月4日    モフセン・マフバルハフ『大統領と小さな孫』

Amazon Prime Videoでモフセン・マフバルハフ『大統領と小さな孫』を観る。
物凄い映画を観てしまった。
国によっては、独裁者が倒れ、民主化を希求することが映画の主題になる国があるのである。欧米諸国では信じられないかもしれないが、事実はこの映画はそれを示しているのである。
そして、この映画は、作り手は確実に「主題」があり、その「主題」のために映画が存在する。欧米諸国では信じられないのかもしれないことかもしれない。
物語は独裁権力が倒れ、もともとは独裁者の家族と海外逃亡するはずの孫が嫌がるので、孫は国に残る。大統領は公用車で孫と逃亡するが、内部分裂が起き、孫と大統領と二人で逃亡する事になる、という逃げる独裁者に焦点を合わせて物語は進行する。ここにこの作品の、並みいる革命劇とはまったく非凡な劇を示している。それは独裁者も人間である、ということではない。
その答えはラストのある男が話す言葉にある。
それがこの映画の「主題」である。
欧米諸国の人間はこの映画は観なければならない。


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