映画を観た記録8 2024年1月4日    チャールズ・チャップリン『キッド』

Amazon Prime Videoでチャールズ・チャップリン『キッド』を観る。

『キッド』は、トルコ系西ドイツの映画監督ファティ・アキンの『消えた子が、その名を呼ぶ』でオスマン帝国に迫害されたアルメニア系の主人公が子を探す途中で観る映画でもある。オスマン帝国が崩壊してから経ってから『キッド』が上映されているときに主人公が観るのは時代設定としては間違いではない。よくよく考えるとあざとい演出ではある。

本作品の魅力は、子役のジャッキー・クーガンである。この子がすべてさらっていってしまっている。当然、チャップリンの動きは素晴らしいのであるが、どうしてもクーガンの演技に目がいってしまう。そのクーガンも大人になるとなんというか、オッサンである。

『キッド』が端的なのであるが、子どもを守る映画というのは欧米には多数、存在する。例えば、カサヴェテスの『グロリア』は、主人公の女性は子ども嫌いなのに、友人の子どもがギャングの秘密を握っているので、ギャングに追われているので共にニューヨーク中を駆け巡る。子どもを守る映画である。端的なのはスピルバーグであり、子どもを守る映画というか、子どもの視線を保っている映画ともいえなくもない。日本だと、『子連れ狼』が子どもを守る映画になるのだろうか。

とにかく『キッド』は、美しい映画である。

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