映画を観た記録58 2024年3月3日 チャールズ・チャップリン『殺人狂時代』
Amazon Prime Videoでチャールズ・チャップリン『殺人狂時代』を観る。
本作品は、元のアイデアはオーソン・ウェルズ。そして、有名になったセリフ「戦争や紛争、これは全てビジネス。1人の殺害は犯罪者を生み、100万の殺害は英雄を生む。数が神聖化する。」を作品の終わり際で、主人公のチャップリン扮した殺人鬼・ヴェルドゥが弁護士に語るシーンもある。また、この映画を「はだしのゲン」のゲンは観ていて、先のセリフに感銘しているゲンが漫画で描かれている。
全体的にはドラマ映画の要素が濃いのであるが、喜劇的演出なのか、ふんだんに使われている。毒の入ったワインと毒の入っていないワインがトレイに置いてあり、金持ち女性の1人が動いた時、からだにトレイが引っ掛かり回転し、本来、殺人鬼のヴェルドゥが飲むことのない毒入りワインが飲むシーンは秀逸である。
本作品を観ると映画の重要なことは「アイデア」であり、人間を描くとか全く枝葉末節なことがわかる。というのは、殺人鬼であるにも関わらず、有名なセリフ「戦争や紛争、これは全てビジネス。1人の殺害は犯罪者を生み、100万の殺害は英雄を生む。数が神聖化する。」を言うことで「感動」が出来てしまうのだ。
映画とはアイデアが重要なのである。人間を描くというのは映画監督の妄想である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?