映画を観た記録161 2024年8月30日    ビリー・ワイルダー『深夜の告白』

Amazon Prime Videoでビリー・ワイルダー『深夜の告白』を観る。

保険金殺人ミステリー。

趣向が凝っていて、犯人の保険員は、深夜、上司のオフィスのテープレコーダーに事件のあらましを語り、その語りがドラマで進行していくのである。

犯人の保険外交員もまた、夫殺しの保険金殺人事件を企てた女性に使われていただけなのであるが、その犯人の上司の調査員のキースはエドワード・G・ロビンソンが演じている。この雰囲気は、のちのジョー・ペシにも受け継がれていると感じた。

脚本にレイモンド・チャンドラーが加わっている。レイモンド・チャンドラーあってのセリフ回しでもある。

『深夜の告白』の良いところは、日本映画のようにネチネチ情欲愛欲のキモイドラマにしていないところだ。完璧な推理ドラマにしている。こういうドラマを日本がやると夏木静子だとその種の作家の原作からしてなぜか、情欲ものになり、監督が五社英雄だと最悪急直下の全く観られないクソドラマになる。

味わいのある映画である。

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