見出し画像

EDUTRIP in 韓国 2017 Report#2

2日目は、ホテル付近で朝食を取ってから、イノベーションパークというところに行きました。この場所は、協治と革新をモットーにする元市民活動家のパク・ウォンスンさんが現ソウル市長になってから、社会問題を解決するための市民活動の活性化のために建てられた施設です。
このイノベーションパークには、たくさんの市民活動団体が事務所を置いており、今日は一日中、ここにあるいくつかの市民団体を見学したりお話を聞いたりして過ごしました。

まず最初は、ユースハブを見学しました。ユースハブは、ソウル市から委託を受けて若者支援をしている団体です。若者支援と言っても就労支援ではなく、「若者が若者を支援する」ということを念頭に、若者が気軽に集まれる場所やコンテンツを提供しています。ユースハブの中には、若者が運営している団体のオフィスがあったり、芸術家の人たちによるワークショップが行われていたり、寝っ転がれる空間があったり、カフェ(もちろん若者団体が運営しています)があったりします。ユースハブ教育部門スタッフのモハンさんからは、ユースハブ施設内を案内してもらうだけでなく、その運営に関してや目的、成果、などについてもお話をして頂きました。
驚いたのは、ユースハブの予算として年間4億円がソウル市から貰っているということでした。その資金は、400もの若者の団体の支援のためにも使われるそうです。

画像1

画像2


二つ目は、イノベーションパークの革新企画チームのリーダーであるオン・ファン・ニョンさんと、代表教育連帯事務局長のイ・サンファーさんからお話を頂きました。
オン・ファン・ニョンさんからは、イノベーションパークが出来た経緯や概要などについて聞きました。イ・サンファーさんからは、代案教育連帯についての概要や目的、取り組みのほか、代案教育のテーマや代案学校ができるまでの教育に関する社会的動き、代案学校に対する法律や地域との繋がりなどについて聞くことが出来ました。

画像4

画像4


その後、平和教育NPOのPEACE MOMO代表ムーン・アヨンさんとお会いしワークショップを体験させてもらいました。PEACE MOMOでは、みんながみんなから学ぶ水平な学び合いの経験と実践を通して、より平和で暴力のない社会作りを目指し実行している団体です。身体を動かすワークショップをした後、それぞれの視点から感じた事を振り返りました。ワークショップを通じて組織の構造を体感したり、どうやったら「お互いから学ぶ」ことができるのかを、考えさせられました。ワークショップで得たインパクトも大きかったですが、代表のアヨンさんの天真爛漫な明るさとエネルギッシュさ、そして大変な熱意を持って平和な社会作りの為に活動していらっしゃるアヨンさん含め7人の女性スタッフメンバーの皆さんが、とても印象的でした。

画像5

画像6

画像7


この後は、振り返りの時間を設けました。昨日・今日で分かったことや気づいたことと、疑問に思うことや浮かんできた問い、を各々書き出し、グループ内で共有しました。自らが感じたり学んでいることを整理できたと同時に、教育格差についての疑問や、自己決定のむずかしさや厳しさ、生きる力とは一体…?といったような話がなされました。
その後は、希望者で「日韓合意」の後改めて注目されている従軍慰安婦の少女像がある場所と光化門広場(2014年にあったセウォル号事件のデモが行われていた場所)にも訪れました。
一日の終わりは、美味しいプデチゲを囲んで、日韓の若者の恋愛観の違いについてなど、盛り上がりました。

(2017/9/12)